表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/285

りんけーじ17 モンスター探索

りんけーじ17 モンスター探索


「えぇっとー、どうすればアイテムが手に入りますかねー?」あかねが尋ねた。

「まぁ、なんかモンスターを倒せば、報酬がもらえるんじゃないかしら?」と、鈴乃は答えた。

モンスター討伐かぁ。この間はオオネズミに殺されそうになったからな…そうだ、あかねには、皆を回復できるヒーラー・アイテムを待たせよう。と、俺は考え、あかねと鈴乃に提案してみた。

二人とも同意した。

「モンスターは、どこにいるのかしらね?」鈴乃は辺りを見回しながら言った。

「うーん、また適当に歩き回っていれば現れるんじゃないのかな?」と、俺は答えた。

「パーティーも歩けば~♪モンスターに当たる~♪アイテム♪ アイテムー♪ 早くアイテムが欲しいですっ!」あかねが鼻歌を歌っていた。

街道に沿って歩いていると、町外れの川に出た。架かっている吊り橋を渡っている途中、鈴乃が「川の中に潜む魔獣なんてどうかしら?」と言った。

「まあ、いそうではあるよな」と、俺は呟いた。

「どうすれば魔獣とご対面できますかね~?」と、あかねが言った。

「川に向かって石でも投げ込めば、怒って魔獣が出てくるんじゃないかしら?円正寺君、石を投げこんでみてよ」鈴乃が半ば命令口調で俺に言った。

仕方がないので、人の頭ほどの石を川岸から探し、吊り橋の中程まで持ってきて川に向かって投げ込んだ。

ドッボーン!と音がして、暫く3人で様子を見ていたが、川の流れる音だけになった。

「...何も変化が無いわね。失敗かしら?」石が落ちたところを鈴乃が眺めつつ答えた。

川岸まで戻ろうと、歩き始めた時だった。突如、川面からブクブクと泡が湧き出し、やがて、渦巻きが起こり、その中心が突然盛り上がったかと思うと、巨大なワニの様な魔獣が現れた。

グワーッ!と魔獣は吠え、橋に体当たりした。橋は、グラグラ左右に激しく揺れ、「きゃー!」とあかねは、叫び声を上げた。

「このままじゃ、橋が崩れる、逃げろ!」と、俺は声を張り上げた。。

バランスを崩し、橋を滑り落ちる直前に橋の欄干に何とか両腕を絡み付けた。

魔獣が一旦橋から離れ、次の攻撃に向かおうとした瞬間、鈴乃が「今よ!川岸に向かって走りましょう!」と言った。

俺たちは、急いで橋の上を駆け抜けた。岸に辿り着く瞬間、ドォオン!激しい衝撃が走った。再び魔獣が勢いをつけて橋に体当たりした。

俺は鈴乃とあかねの手を掴んだ「みんな、向こう岸に向かって飛べー!」と叫んだ。

皆の足が橋から離れた瞬間、バキバキッ!と音がして橋は崩壊した。

「うっぎゃー!」と、俺は声を上げ、川岸に転げ込んだ。

「イタタタ…」鈴乃は腰を擦りながら立ち上がった。「きゅ~ん」と、あかねは目を回していた。俺も何とか立ち上がった。

川の方を見ると橋は、ゴウゴウと音を立てながら、土煙を上げ、水底に引きずり込まれていった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ