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りんけーじ161 カカポ

りんけーじ161 カカポ


エレベーターは徐々に加速していき、眼下の人々は芥子粒の様になり、やがて見えなくなった。

 世界樹の周囲は厚い雲で覆われ暴風が吹き荒れているが、不思議な事に世界樹だけは暴風の影響は全く受けておらず、その葉もそよとも動かなかった。燦燦と降り注ぐ日差しに照らされていた。

 グングンとスピードを上げて行くエレベーターは、4~5分経つとスピードが弱まっていき、チーンという音と共に停止した。

前方の扉が開くと、乗客はゾロゾロと降りて行った。

乗客に続いて降りて行くと、広大な空間に出た。世界樹が巨大なので、その中にできた展望台も大きく、端が見えないほどだった。

「世界樹を囲む嵐は、魔法で作られており、何千年の間も吹き荒れており、空から近づくものを寄せ付けません」観光ガイドのアナウンスが流れる「しかし、世界樹の内側からは、外界を望むことができます」

「うわー凄い!」あかねが叫んだ。

「地球が丸く見える!」あかねが叫んだ方を見ると、確かにこの地球が丸い事がわかった。

「ここでカカポを探すのよね?」鈴乃はキョロキョロと辺りを見回した。

「カカポををみんなで探すのじゃ!」凜も続いた。

「おーい、カカポやー」期待せず、俺は周囲に呼びかけてみた。

すると「なんだ?」とどこからか返事が返ってきた。

「へ?」俺はあっけに取られ、キョトンとした。

「おーい、カカポさーん!!」と再び叫んでみた。

「だから何だと聞いている?」と再び足元の方から声がした。

俺は、恐る恐る足元に目を遣った。

そこには、緑色の猫ぐらいのずんぐりむっくりした、奇妙なオウムがいた。

「へ?」とあっけにとられていると、ぽむっと煙と共に美少女が現れた。

「わたしがカカポだが何か用か?」美少女が話しかけてきた。

その美少女は緑色のビキニを着て、背中に跳べない羽根が付いていた。

「なんじゃ?」と凜たちも近寄ってきた。

「こちらの人は?」鈴乃は俺に質問した。

「ええっと、カカポさん!?」俺は答えた。

緑のビキニの美少女は頷いた。

「わたしたち、世界樹の先の塔のてっぺんを目指しているの」鈴乃はカカポに話しかけた。

「その道の行き方を知っているのはカカポだって麓で聞いてあなたを探していたのよ」鈴乃が説明した。

「いやだ」カカポは答えた。


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