りんけーじ151 ベールゼバブとの闘い
りんけーじ151 ベールゼバブとの闘い
「マリスーっ!」鈴乃の悲痛な叫び声が響いた。
「・・・」辺りはしんと静まり返った。
「・・・」どこからか声が聞こえた。
「マリス、マリスなの!?」鈴乃は耳を澄ませた。
「この程度の攻撃うちには効かへん」マリス声が聞こえた。
時空に小さな穴が開いたかと思うと、そこからニュッと腕が現れると時空の穴を広げていった、
やがて、足が現れると「あらよっと!」とマリスが飛び出してきた。
「マリスがこの程度の攻撃でやられるとは思わなかったけど、ちょっとヒヤヒヤしたわ」鈴乃がマリスに駆け寄った。
「ほなら次はこっちの番やで!」マリス左手を頭上に掲げた。「ベネデイクティオ・マリス・デエー!」
マリスの左手からフラッシュの様な光の明滅が続いたかと思うと、指先に光が集まった。
マリスはそれを一気にベールゼバブに向かって投げ付けた。
「ちょ、ま、オービチェ!」ベールゼバブは両手で防御の姿勢を取った。
マリスの投げた光はバリバリという音と共にベールゼバブの方に向かった。
ベールゼバブは、シールドでマリスの光を跳ね返した。
しかし、ジリジリと押されて行った。
何重にも設けた障壁も徐々に破られていった。
やがて最後の障壁が破られると、光はベールゼバブを包んで行った。
「ウギャー」という叫び声と共にベールゼバブは真っ黒こげになった。
「ふ~」マリスは汗を拭った。
「勝負が着いたな」黒焦げになってピクピクと痙攣しているベールゼバブをマリスは一瞥した。
「ぐぬぬぬぬ・・・」ボロッとしたベールゼバブはヨロヨロと立ち上がった。
そして、げほっと黒い煙を吐いた。
「こ、これは叶わん」とベールゼバブは呟いた。
「ほなら、あかねはんを返してもらいましょか」マリスがベールゼバブに言った。
ベールゼバブは奥の扉を指差した。
俺たちは奥の扉に急いだ。
「あかねちゃん」鈴乃は奥の扉をバアンと開けた。
その部屋は贅を凝らした部屋だった。
「誰!?」
その中央に置かれている天蓋付きのベットの上にあかねがいた。
ヴァールがあった時と同じように水着のビキニの様な格好で、左足は鎖でつながれており、その先には囚人よろしく、鉄球が繋がれていた。




