rりんけーじ145 おかしな世界
りんけーじ145 おかしな世界
「ローリィ!」鈴乃が叫んだ。
ゴーレムはまるで溶けたチョコレートの様にドロドロになった。
その溶けたチョコレートが小さく盛り上がると、茶色のローリィが顔を出した。
ローリィは「ぷはっと」息をした。
「ローリィ大丈夫?」ヴァールが声を掛けた。
「大丈夫だっぽー!」ローリィは、手を振った。
「それより、このどろどろは甘いっぽ!まるでお菓子みたいだっぽ!」ローリィは口の周りをぺろりとなめてみせた。
まさか!?確かにさっきからカカオの様な香りが漂っていた。
俺は足元まで流れてきたゴーレム残骸を指に付けて舐めてみた。
「これは!」驚いてしまった。やっぱりチョコレートだ!
「この草もうまいのう」凜が草を手に取ってペロペロと舐めてい言った。
足元の草もよく見ると飴細工の様だった。
「これを見てください」えるが両手いっぱいに「雲」を抱えていた。
「この雲も甘くて口の中に入れると、溶けてしまいます」えるが言うと、「どれどれ」と言って凜が雲をぱくっと齧った。
「おお!これは綿菓子ではないか?」凜はペロペロと舌舐めづりた。
「それ雲でしょう?」鈴乃は空に浮かぶ雲を見ながら訊ねた。
えるは頷いた。
「あの空のものを、どうやって取ったの?える飛んでないわよね?」鈴乃は続けた。
「それが、私にもよくわからないのですが、雲を見ているうちに、何故か取れそうだなと思って、手を伸ばしてみたんです。そしたらこの様に」えるは凜がぱくついている両手に抱えた綿菓子を見せた。
「何とも不思議な話ね」鈴乃も半信半疑で空に浮かぶ雲の方に手を伸ばしてみた。
その時、不思議な事に手にふわふわとした感触を感じた。
鈴乃は、それを掴んでみた、
雲はちぎれて、鈴乃の手にその一部が残った。
鈴乃は、恐る恐るその「雲のカケラ」をペロッと舐めてみた。
雲はしゅわしゅわと溶け、舌先に甘さが広がった。
「不思議なこともあるものね..確かに綿菓子だわ」鈴乃は呟いた。
「鈴乃これはどうだ?」リーヴァが青いプルプルしたものを手に持っていた。
「何それ?」鈴乃はリーヴァが手に持っているものを注意深く見つめた。
それは、ゼリーのようだった。なかに金平糖の様なものが輝いていた。
「えるがやったことを「空」でも試してみたのだ」リーヴァがどうだ!と言った感じで語った。




