表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
144/292

りんけーじ144 ゴーレムの弱点

りんけーじ144 ゴーレムの弱点


 ローリィは斜めに倒れたゴーレムの窓の様な部分から内部に入った。中はまるで建物で、階段を上って行ける様だ。

 ローリィは、階段を駆けあがると、屋上に出た。すると両手を天にかざし、「ウタバクアー!」と叫んだ。

 青空に黒雲が湧き、渦巻いた。

倒れたゴーレムたちは立ち上がり、一台のゴーレムの上にローリィが乗っているのを見つけると他のゴーレムがパンチを食らわした。

ズゴゴゴと言う音が響く中、ローリィはパンチを繰り出したゴーレムの腕に巧みに飛び移ると、腕を伝い、もう一台のゴーレムの中に体を滑り込ませた。

パンチを喰らったゴーレムはその部分がガラガラと崩れて行った。

「もうすぐだっぽ!」ローリィは滑り込んだゴーレムの内部の柱にしがみ付いた。

ローリィが入ったゴーレムに他のゴーレムが更に攻撃を仕掛けてきた。

 ローリィが滑り込んだ窓めがけて再びゴゴゴとパンチを繰り出してきた。

「潰されるっぽ」ローリィはパンチの反対側に移動し、柱にしっかりと、しがみ付いた。

「ローリィは大丈夫か!?」俺は固唾をのんだ。

「大丈夫や!ローリィを信じてや!」マリスが頷いた。

ローリィの入った窓を突き破り、摑まっている柱ギリギリのところで止まった。

 ゴーレムが手を引き抜くとガラガラとパンチを受けたゴーレムの体は崩れ落ちて行った。

「早く早くっぽ!」ローリィは祈った。

崩れたゴーレムの内部にローリィがいるのを見つけた他のゴーレムは、再びローリィにめがけてパンチを繰り出してきた。

「やられるっぽ!」ローリィは心の中で叫んだ。

「ローリィ!」鈴乃がその状況を見て声を上げた。

その時だった。天空に巻いた黒雲から、まるで大海に大穴を開けた様に大量の水が降り注いできた。

大量の水を浴びるとパンチを繰り出そうとしたゴーレムは動きが止まった。

他のゴーレムたちも動きが止まっていった。

雨が土に沁み込む匂いがした。

更に降り注ぐ水を浴びたゴーレムに異変が起きた。

ビキビキとゴーレムたちの体に亀裂が入ってきた。

やがて、次々と腕が崩れ落ちて行った。

ゴーレムたちは頭上から水で溶けている様だった。

そうだ、ゴーレムは土くれの人形なんだ。

水には弱い!

やがてガラガラと音を立ててローリィ諸共崩壊していった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ