りんけーじ139 ガーゴイルとの闘い
りんけーじ139 ガーゴイルとの闘い
「よし、お前たち!あいつらを倒せ!」ガーゴイルは鋭い爪の付いた指を俺たちに向けた。
「グーッ」えるは唸り声を上げると地竜の姿にメタモルフォーゼした。凜はえるの背中に飛び乗った。地竜はズシンズシンと地響きを立てながらこちらに向かってきた。
「しゃーない、わらわが親分の相手をするさかい!」そう言うとマリスは海竜に姿を変え、えるの前に立ちはだかった。
「グウオォォォ」とえるはマリスに向かって威嚇した。
がしっと、えるとマリスは組み合った。
再び地竜と海竜の激突となった。
塔全体がゴゴゴと唸り震えだした。
えるは大きく口を開くと、火炎を吹きだした。
マリスは大きく首を振りかわした。
「さあ!今のうちに!鈴乃はん頼むで!」マリスが念を送ってきた。
「覚悟なさい!」鈴乃は首を縦に振ると魔法の杖を取り出すと頭上でクルクルと回した。
「お、お前!魔法使いか!?」一瞬ガーゴイルは苦悶の表情を浮かべた。
そう!ガーゴイルは魔法攻撃に弱い!
鈴乃は杖を上に向かって構えると叫んだ「マガ・テンタティオ!」
魔法の杖から光がバリバリとほとばしった。
「ペルジェ!」鈴乃は、ガーゴイルたちに向けて、杖を振りかざすと鈴乃の構えた杖から、閃光が放たれた。
「ブウォン!」と言う低い音と共に光は飛行するガーゴイルたちに次々とヒットした。
「グウオォォォ」「魔法だ」「マホウコワイ」叫び声共に光を浴びたガーゴイルたちは落下していく。
階段や、壁にぶつかったガーゴイルたちは、ガラガラと崩れ落ちて行く。
よく見ると光を浴びたガーゴイルたちは、石化していた。
どうやら、元の姿は石像らしい。
何頭かのガーゴイルは攻撃をかわした。
「ふん、そんなへなちょこ魔法で倒せるとでも思ったか」残ったガーゴイルは手練れらしい。
「あら、これで終わりとでも思ったの?」鈴乃は冷ややかな視線を送った。
そう言うと鈴乃は杖を頭に当て目を閉じて詠唱を始めた「マイヨレス・ナトゥ、ダ・ポンテスタム・イスタム・マガム・トゥアム、マジカ・ポテスタス、ベネフィカ・マヌス…」
「させるか!」ガーゴイルが鈴乃に突っ込むと、鋭い爪を鈴乃に振るった。
「!!」鈴乃は、ひらりとかわしたが、頬から、ツツーっと血が滴り落ちた。
鈴乃はその血を手に取ると、その手で唇をなぞった。
「マヌス・マレフィカルム!」鈴乃の叫び声が辺りに反響した。




