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りんけーじ131 あかねと血

りんけーじ131 あかねと血


その瞬間「うっ…!!」とあかねは、声を上げた。グラスを持っている手が震える。

唇の端から血が滴り落ちる。

「き、貴様ぁ…」あかねは、ベールゼバブを見た。

「フフフ…」ベールゼバブは微笑む。


「うっ、美味いじゃないかー!」あかねは、グラスを持ち直すと、一気にブラッディー・フルーツをチュウチュウと飲み干した。

「だからぁ言ったじゃないですかぁ、魔界最高級のフルーツだって!」ベールゼバブは美味しそうにジュースを飲むあかねを見ながら両手を顔の横で組んだ。

「こんなに美味しいジュースは今まで飲んだことない」あかねは瞳をキラキラさせ、頬を赤くして興奮した。

「体にもとてもいいんですよ!」ベールゼバブはあかねの飲みっぷりを見てうれしそうに答えた。

「ベゼブさん、お代わりある?」あかねはベールゼバブに要求した。

「はい、ありますとも!」そう言うとベールゼバブは「おーい!誰かジュースのお代わりをー!」と言いながら手を打った。

すると侍女が、グラスを持って現れた「閣下ジュースのお代わりをお持ちしました」

そう言うと、グラスをテーブルの上に置き、空のグラスを下げて行った。

「あかね殿どうぞ!」とベールゼバブは勧めた。

あかねは頷くとグラスを手に取ってちゅるっとジュースを飲んだ。

「あ~美味しい」あかねはグラスにほっぺたをくっ付けた。

「ベゼブさん続けて!」あかねはズズズッとジュースを飲み干すと、うつ伏せになった。

ベールゼバブは「は、はぁ」と答えるとあかねに馬乗りになりもみもみとマッサージを続けた。

「????」一部始終を見ていたヴァールの頭にクエスチョンが並んだ。

ヴァールは、取り敢えず自分が侵入したことをあかねに伝えようと思い、耳元でそっと囁いてみた「あかねちゃん」。

はっ!としたあかねむくっと起き辺りを見回す「ヴァール?」。

ベールゼバブも驚く「あかね殿どうかしましたか?」

「い、いや…なんでも」あかねは元通りうつぶせになった。

ヴァールは透明化したまま、続けた「あかねちゃん!そのまま聴いて。私たちあなたを救出しに来たわ!」

「…」黙ってあかねは聴いていた。

「あかねちゃんの状況を確認したいの」ヴァールはあかねに伝えた。

あかねは黙って頷いた。

「だからこの人を一度、部屋から出してもらいたいんだけど」あかねは再び頷いた。


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