りんけーじ129 城内探索
りんけーじ129 城内探索
「ええっと、あかねは…」ヴァールは上層を目指してフワフワと飛んでいく。螺旋階段が果てしなく広がって行く様だった。
くるくると目が回りそうになりながら上に進むとそして最上階に至った。
そこには、門番に厳重に守られた一際大きな扉があった。
「ここ、かな?」ヴァールは、透明化したまま、扉に近づくと、スッと上半身だけ扉を、通り抜け中を確認した。
「!」そこには、あかねがいた。
あかねは、水着のビキニの様な格好で、左足は鎖でつながれており、その先には囚人よろしく、鉄球が繋がれていた。
「あかねちゃん!さぞヒドイ目に」ヴァールは唾をゴクリと飲み込み、心の中で叫んだ。
その横にはベールゼバブがおり、あかねと何か話していた。
「あの、ベゼブ(あかねはベールゼバブの事をそう呼んでいた)、喉が渇いたんだけど!」
あかねがベールゼバブに話しかけると、ベールゼバブは「はい、じゃあ何か、持ってこさせましょう!」と返答した。
「おい、誰かおらぬか?」と叫んだ。
すると、侍女がどこからか現れ、「はい、閣下なんでしょうか?」と、うやうやしく一礼した。
ベールゼバブは従者に「おい!何か飲み物を!」と命令した。
侍女は「かしこまりました」と言うと、下がっていった。
「あかね殿、今持ってこさせますので、しばしお待ちを」ベールゼバブは、ニコッと笑った。
「!?」ヴァールの頭にクエッションが浮かんだ。
あかねは「ベゼブさん、わたし肩が凝っちゃった」と、首を振ると、ごろんとベットに寝そべった。
「はい、ではマッサージしましょうか」ベールゼバブは言った。
ベールゼバブはあかねにそっとまたがると、背中のマッサージをもみもみと始めた。
「う~ん、もうちょっと上、もうちょっと左、もうちょっと強く」と、あかねは、指示した。
「そうそう、そこそこ」とあかねは、気持ちよさそうに言った。
「リラックスしてる???」更にヴァールの頭にクエスチョンが浮かんだ。
その時「閣下、お飲み物をお持ちしました」と、侍女が入ってきた。
「…」侍女は、あかねとベールゼバブの2人の状況を見て固まった。
「閣下何をされているんでしょうか?」侍女が突っ込んだ。
ベールゼバブは一瞬ギクッとした。
「こ、これは」ベールゼバブは、たじろいだ。
「はぁ?」侍女はチラリとベールゼバブ
「こ、これは」ベールゼバブは脂汗をかいた。
「囚人を拷問していたのだー」ベールゼバブは苦し気に言い放った。




