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りんけーじ118 天罰、魔罰

りんけーじ118 天罰、魔罰


「ば、ばかなっ!あれは絶対落ちない様に細工してあるのに!」射的の店主は思わず叫んだ。

「ん、良く聞こえなかったが、絶対になんだ?」リーヴァは聞き耳を立てた。

「い、いやなんでもねー」射的屋の店主はそう言うと、ぬいぐるみと、おいてあった台座を交互に見た。「しゃ、しゃーねー。落ちちまったのは事実だ。はいよ、嬢ちゃん」と言うと、クマの大きなぬいぐるみをリーヴァに渡した。

「ふーん。じゃあ次は何を狙うか…」リーヴァはコルク銃を構えて景品をぐるっと見回した。

そして、一際大きな箱のところで、銃口をピタッと止めた「えーっと、えす、ぴー、ご…、あれは何だ?魔法の機械か?」。

「ああ、あれはSP5ね!人気のあるゲーム機よ!」鈴乃はリーヴァに説明した。

「ふーん、高いのか?」リーヴァは銃から目を外し、鈴乃に尋ねた。

「人気があって入手困難だから、プレミア価格で結構お高いわね」鈴乃は、スマホで価格を見ていた。

「よしっ!じゃお次はあれだ!」リーヴァは再びコルク銃を構えた。

射的店の店主は一瞬ドキッとしたが、心の中で、SP5だと!あんな高価な客寄せパンダを取られてたまるか。タダでさえ重い箱だ。コルク銃じゃビクともしまい!万が一の場合も考えて絶対落ちない、奥の手がある!と、心の中で呟いた。

銃を構えていたリーヴァは突然店主の方を向き、何もかも見透かした、ガラス玉の様な視線を向け「ふーん」とだけ言った。

「ひいぃ!」店主はたじろいだ「き、気持ちの悪いガキだ!早く撃っちまえ!」と、ヴァールに催促した。

「わかった。じゃあ行くぞ!」チャキっと、コルク銃を構えたリーヴァは瞳を赤かく光らせると、パンっと、銃を撃った。

銃から放たれたコルクは、真っすぐ、ゲーム機の方へと飛んで行った。

そして、パシュっと、ゲーム機の箱の左上に当たった。

フフフ、当たったところで落ちまい!なにせ、強力接着剤で土台と貼り合わせているのだからな…店主は心の中でほくそ笑んだ。

「ゴトン」と、音がすると、SP5の箱は落下した。

「えぇええ、何でー!!!!」店主は目の前で起きたことが信じられない様子で、涙目になった。

「ふむ、落ちたようだな!ではそのSP5とやらをもらおうか」リーヴァは得意そうに話した。

「くーっ!何でだ」店主は落下したSP5を渋々リーヴァに渡した。

「ふっふーん、驚いたか!これが私の腕前だ!」リーヴァは胸をポンと叩いた。

 その後も、リーヴァに続いて、マリス、ローリィも高額商品を次々に取りまくった結果、

射的は閉店となってしまった。

大量の高額景品をゲットした3人は嬉しそうだった。

「ズルい事を、しようとするからよ!」鈴乃は、閉店した店を後にしながら言った「海の神様と魔物の罰が当たったんだわ」。


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