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りんけーじ104 久々の部室 

りんけーじ104 久々の部室 


 取り敢えず、スフフパールの件が解決した?が、結局マリスも確実に俺が男に戻れる手立ては、これ以上は分からないという結果となり、半分は美少女という性を背負いながら、俺は、元の世界に一旦戻ることとなった…。

 人によっては美少女の姿になれることを、羨ましいと思うかもしれないが、生理現象であるくしゃみをきっかけに、いつ性別が変わるか分からない、という…恐怖を伴うものだ。

 でも、ある時は男になれ、ある時は女になれるという利点を生かせる―――例えば女性限定とかレディースデーとか、そういうものも利用できるんじゃないか―――と、前向きに捉えて行こう。そうでもなきゃ、やってられない。と言う結論に達した俺であった。

 一つ心配であった、性別が変わることでの、体形の変化については、これもスフフパールの魔力?のお蔭か、幸いな事に?服装もフィットサイズに変わるのと同時に、男性に変化した時は、男らしい服装になり、女性になった時は、女の子らしい服装に変化するという、オマケまで付属していることがわかった。

 マリスたちに一旦別れを告げ、部室に戻ると、学校の独特の匂いを嗅ぐと、何だか懐かしいような感じがした。

俺たちは、それぞれ学生服に着替えた。

 俺の服は、男性に戻ったせいで、ロッカーを開けると、シュレヂィンガーの猫よろしく男子服が掛かっていた

「ふぇ~、やっと戻れた~」あかねは、疲れ切った顔をしていた。

「今回は、長かったわね」鈴乃も、椅子に座ると、机にがばっと突っ伏した。

「は~、何とか無事に帰ってこられたの~、える」凜がえるにもたれ掛かった。

「はいっ!良かったですね」えるは、嬉しそうに答えた。

「何か、最近は自分がどっちの世界の人間か、分からなくなってます。こっちにいた方がほっとします、ねっ、円正寺さん」ヴァールは俺の隣に座ると、腕に絡みついてきた。

 その時、カラララ…と、部室のドアが開き、「おう、みんな、部活はどうだ~?」と言いながら、顧問の岸町京子が入ってきた。

「ああ!先生」と、俺は岸町京子に声を掛けた。

「お?」それを見た岸町京子は一瞬たじろいだ。

「円正寺お前は、転校したんじゃなかったのか!?」岸町京子は俺をまじまじと見た。

あ!ヤバイ!今の姿は男だったんだ!岸町京子の反応で気が付いた俺は、心の中で叫びつつ、あわててその場から逃走しようとした。

「あ、待て!」と、岸町京子は、手を伸ばした。

俺は、机に足を引っかけ、ドンガラガシャ~ン☆と、机やいすを巻き込み、転倒した。

 その時、床の埃を巻き上げ、机やいすに埋もれた俺は、鼻腔を刺激され、「クシュン!」

とくしゃみをした。

「え、円正寺、大丈夫か!?」岸町京子は埋もれた俺に声を掛けた。

「だ、大丈夫です」俺は机の間から手を出した。

「む!?」声を聞いた岸町京子の口は引き攣った。

「あいたた…」机の下から這い出た俺の姿は、紗那だった。


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