りんけーじ101 スフフシェル捕獲作戦
りんけーじ101 スフフシェル捕獲作戦
みんなでスフフシェルを捕まえようと、懸命に追い駆けたが、すばしっこいスフフシェルは、なかなか捕まらなかった。
「あ、あ奴ら、一筋縄ではいかないのう…」凜が肩で、はぁ、はぁ、と息をしながら言った。
その時、背後から声がした「ほぉ、みんな苦労してるようやな」。
声のした方を振り返ると、マリスが佇んでいた。
「この状況を見ればわかるだろう!エロ女神め!」えるが珍しく厳しい口調で言った。
「…」マリスは俯いている。
「どうしたのじゃ、マリス?」凜がマリスに声を掛けた。
マリスはプルプル震え出し「うわ~ん、親分に怒られた~!!」と上を向いて泣き出してしまった。
「この、忙しい時に..」えるは、冷たい視線をマリスに送った。
すると、更にマリスはうわ~ん、うわ~んと大泣きになった。
それを見かねた凜が、えるに声を掛けた「やれやれ、える、マリスを何とかするのじゃ!」。
「えっ!このセクハラ女神をですか?」えるは、顔がちょっと引き攣った。
「仕方あるまい、こんな奴でも、海の女神じゃ、邪険に扱うことはできんじゃろう。海に入れるようになったのも、マリスのおかげじゃ」凜は目を閉じて説明した。
マリスは少女の様に下を向いて、両手で目を押さえながら、肩をひっく、ひっくと動かし泣いていた。
「える、マリスの頭を撫でで、やるのじゃ」凜が、えるに言った。
「…」えるは、嫌そうな顔をしていたが、目を閉じるとはーっと、息を吐いた。
「わかりました..。わたしが敬愛する主である、ますたーのご命令とあらば..」と言うと、
すると、えるは天使の様な満面の笑みを浮かべ、マリスに近づいて行った。
そして、マリスの肩をそっと抱くと、「マリス…、マリスちゃん、さっきは、悪かったわね、ゴメンね、機嫌を直してね、よし、よし」と慈愛に満ちた表情を浮かべ、優しくマリスの頭を撫でた。
俺は、えるから溢れ出る母性本能にちょっと感動していた。
下を、向いて泣いていたマリスは、少しずつ落ち着いてきて、ほーっと、息を吐くと、甘える様にえるに、もたれ掛かった。
「ああ、親分..」マリスは幸せそうに頬を赤らめた。
「さあ、もういいわね、マリス!」えるは、マリスを引き離した。
「ああん、もうちょっと!」と、マリスは名残惜しそうに離れた。
機嫌が戻ったマリスはすっくと立ち上がって言った「それでは、わらわが、スフフパールを取ります!」。
そう言うと、マリスは両手を胸の位置に持って行き、円の形を作った。
「はぁあああ..」と掛け声と共に、マリスの両手の中に虹色の球ができた。
すると、今まで、あちこちに飛び回っていた、スフフシェルは、不思議な事に、一匹また1匹と、マリスが作った球の周りに集まってきた。
「神秘的な光景ですねー」ヴァールは、感動していた。
そして、スフフシェルから、マリスの球に向けて、一本の虹が掛けられた。
「何が、起こるのかしら?」鈴乃は眩しそうに眼を細め、成り行きを見つめていた。
やがて、スフフシェルが口をパカっと開けると、ミルクに色に輝く綺麗な玉が現れた。
「ああ、綺麗…」あかねがスフフシェルから現れた玉を見て呟いた。
「みなさん、あれが、スフフパールです」と説明するマリスは、神々しい海の女神に戻っていた。
やがて、スフフパールは、貝とマリスの球の間に掛けられた、虹の上をキラキラと光りながら、ゆっくりと転がり、マリスが作った球の中に吸い込まれていった




