りんけーじ10 初めての報酬
りんけーじ10 初めての報酬
ミーが消滅したあと、俺は鈴乃のところに駆け寄った。
「鈴乃、大丈夫?」と声を掛けると、鈴名は「ふーっ、危なかったわねー!何なのあれ?ミーなの?あいつは一体何者?」と言いながら立ち上がった。鈴乃も転がったため、全身小傷だらけになっていた。
「あれは、何かしら?」鈴乃は、ミーが消えた跡を指差した。
見ると、何かキラキラとしたものが転がっていた。
鈴乃は恐る恐る近づいて行った。
「あー!綺麗!」鈴乃は手に取った。それは宝石の欠片だった。
どうやら、オオネズミを倒した報酬?らしい。
これは、物々交換出来るかもしれない!そう思った俺は、鈴乃に「これを持ってバザールに行ってみよう」と言ってみた。
鈴乃は「ふーん、そうね、何か武器を調達できるかもね。またモンスターに出くわした時に、今度は、戦えるかもしれないわね」と宝石を光に当てて観察していた。
俺たちはその後も迷路の様な裏路地を歩き、ようやく表通りに抜け出ることができた。バザールに到着し、武器店らしき店があったので、入ることにした。木のドアをギィと開けると、カラランとベルが鳴った。
店内は薄暗く、お香の様な香りが漂っていた。奥は相当に広いようでまるで見えない。様々な武具が置いてあった。店内には人影らしきものは見当たらず、蝋燭がチラチラと燃えていた。
俺はソードを手に入れ様と思い、入口の机に置いてあったランプを手に取って、鈴乃と店の奥まで見に行った。
相当奥行が広く店は延々と続いている様だった。店の造りからすると、絶対あり得ない奥行だった。
「この店の構造、外から見るとあり得ないわね」鈴乃は、俺にしがみ付きながら言った。
これが異世界なのかと思いながら、奥へ奥へと歩いていくと、暗闇に光る赤い目や、獣の唸り声が聞こえてきた。
ソードが置いてある棚を見つけた。暗闇で一本だけ青白く光る剣があった。手に取って振ってみると、重くもなく軽くもなく丁度良いバランスで手になじむ!刀身を軽く指で弾いてみると、コオオオーンと共鳴する音が返ってきた。
うん、ソードのことはよくわからないけど、これがいい。鈴乃は魔法の杖が見たいと言ったので、杖を見に行った。
魔法の杖らしきものが置いてあるコーナーも相当広い。
「う~ん、よくわからないわね。でも魔法の杖なんて、かっこいいじゃない!」
「私、子供の頃から魔法少女に憧れていたのよね。」と言うと、杖を陳列棚から1本取り、適当な呪文を唱えて杖を振った。
とたんに杖の先から、稲妻が走り、俺の上落ちた。
「うぎゃああ」黒焦げになりながら、「す、鈴乃さんっ?俺を殺す気ですか!」怒りに震えながら鈴乃に言うと、「おーほっほっほっ!ごめんあそばせ手許がちょっとくるったわっ♪」と楽しそうに答えた。
「私、これにするわっ♡」鈴乃は嬉しそうに杖を掴んだ。
試行錯誤していますが、何とか10話になりました。
これからも異世界探検部の活動は続きます。
女の子たちの魅力を引き出していきたいと思います!