りんけーじ1 プロローグ―――桜の木の下で
読者の皆様こんにちは。はじめて、小説を執筆しました。至らぬ点も多々あると思いますが、
どうぞよろしくお願いいたします。
りんけーじ1 プロローグ―――桜の木の下で
俺は、円正寺康太。
照桜高校に通う、普通の高校生だ。
しかし最近何をやっても、つまらない。
毎日学校と家の往復だけだ。友達もなく。ただ毎日のルーティンワークをこなして行くだけの生活。
このまま、学校を卒業し、大学に行き就職し、年を取っていくのだろうか「はぁ~いやになるな」。
今日も変わらない毎日が目覚まし時計のベルと共に始まっていく。
―――そんな、日常がある日を境に変わった…―――
それは、1年生の春休み、俺はあるライトノベルの原画展を、見に行った帰り道でのことだった。
一面がオレンジ色の染まった路地を俺は長く伸びた影を引きずって歩いていた。
「ふう…」空気がやけに生暖い。
どこまでも続く路地の先を眺めていると、ふと、一度体験したような感覚に見舞われた。
路地は、歪み景色は何もかも溶けて混ざり合う様な、このまま意識が無くなってしまうのではないかと、そんな感覚を覚えながら朦朧としながらとぼとぼと歩いていた。
ふと、何かが頭に触れた。
「!?」俺は慌ててそれを払う様に手に取った。
手のひらの中のそれは、小さな淡いピンクの花びらだった。
「さくら…」見上げると、満開になった桜の大きな古木から、ひらひらと桜が舞い降りてくる。
「綺麗だな…」俺は、その光景に見とれていた。
その時、突然、強い風が吹き、桜の花びらが俺の前で舞った。
「あっ!」俺は目を閉じ腕で顔を覆い、風と土埃をやりすごした。
風が通り過ぎ目を開けると、目の前に黒い猫が道を塞いでいた。
スラリとした体。大きな緑色の目をした猫だった。何で?
俺は、猫と目が合った。すると、猫が声にならない心の声で話かけてきた。えっ?
「やあ!康太!僕はミー。君は、毎日の繰り返される生活に失望しているんじゃないかな?僕がこの生活を変えるきっかけを君にプレゼントするとしたら、君は受け取るかい?」
俺は、この黒猫が(心に直接)話かけてきたことに驚き、同時に話の内容に興味を持ったのも事実であった。
「毎日の生活を変える…」 俺が求めていたものであり、今の生活から抜け出せるきっかけになるのか、半信半疑の心ではあったが、ミーという黒猫の話をもう少し聴いてみようと思った。
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何か書いていておかしな点が出てきたので、補正します。これからも見直しながら、変なところはコツコツと補正していきたいと思いますので、お付き合いいただけたら幸いです。