○方針(仮)
お久しぶり……
本当のお久しぶりの更新です。
ポイント、評価ありがとうございました。
徐々に復活しつつあります。
更新頻度も
週一に戻せるよう
療養しつつ執筆したいと思います。
よろしくお願いします。
「はあ……、つ、疲れた……
あの妖怪め……」
「ヘレンさんを妖怪って……」
ヘレンさんとの高度な政治的取引を終えた後
領主館から バーバラさんの商会に向かう魔導車の中
エイローさんは椅子にぐったり倒れ込みため息を吐いた。
乗り気だったヘレンさんが話をどんどん進め
僕の身分は第一王子の伴侶、つまり次期王女決定しかけたところを
エイローさんが高度な政治的な取引で阻止して
複数存在する婚約者候補の一人ということで落ち着いたのだった。
「本当に大丈夫なのですか?」
そう、『候補』とはいえ
王子の婚約者なのだ。
そんな大層な役目を
何処の馬の骨とも知れぬ小娘に決めてしまっていいのだろうか?
大きな不安を抱えそう聞くとエイローさんは面白そうな顔をして
この国の第一王子について話してくれた。
「ああ、この国では第一子が生まれた後、次の子に恵まれなくてな。
そのため王子は幼少の頃から数々の貴族や有力者のお見合い攻勢に遭い
女性嫌いになり、『武者修行』を理由に辺境の砦に引きこもってしまったのだよ」
「それはなんとも……」
「あの王子には自称、他称もふくめ両の手の指では足りないくらい婚約者候補がいるんだ」
「ええっ、その中に僕が入ったらまずいんじゃないんですか」
「今更一人二人増えても問題ない。それにセティは王子の叔母からの推薦になるんだ
他の候補者とは格が違うから自ずと国の、警護する側の扱いも他の者とは異なることに
なる」
いや、それ、婚約者候補達にから恨まれるパターンだから、
尚更まずいんじゃないんでしょうかという言葉はかろうじて飲み込んだ。
ヘレンさんが僕を守護しようとする気持ちは、魔力で繋がった時にその人柄も含め、
悪意のない純粋なものであることは感じているし、厄ネタにしかならない力を持ちつつも、
後ろ盾が無い危うさも理解しているからだ。
その話については考えることをやめ、窓の外に目を向ける。
ちなみに現在エイローさんと一緒に乗っている魔導車は、
朝方に乗った側面に大きく領主紋の刻まれた豪華なものではなく、
使用人等が使う地味なものであるが、乗り心地はとても良い。
検問による渋滞が無くなった今
魔導車は趣のある石造の街中を
順調に進んでいる。
「検問、なくなりましたね」
「そうだな、伝達がうまくいって上が抑えてくれたみたいだな」
「僕、えらい扱いでしたね、国を滅ぼそうとしているとか、重罪人とか」
「権力者によって、善も悪として民に流布されるといういい例だな
だから、力を持つ者が情報を発信する時は、真実であるか確かめて、
発言の内容も精査し、発信も慎重にするべきなんだ」
「そう、ですね」
「まあ、民にも何が真実か見極める力が無いといかんがな。
自分の目で確かめるのももちろんだが、
その内容は本当であるか考える力が必要だ」
「この国は一度民主化したのですよね」
「まあ、な、その結果が国家ぐるみでの隠蔽、その後の国家滅亡の危機だ。
国民も同じ轍を踏まないように慎重になっているが、そのころの記憶は薄れてきている
世代交代の弊害は避けられないだろう、む? 」
「どうかしましたか? 」
「あ、ああ、いやなんでもない、街中に知った顔がいたのでな
そういえば……治療は本当にいのか?」
「僕は大丈夫です。それより船の運行予定は大丈夫ですか?
どの程度この街にいられますか?」
「当初は二、三日って予定だったが妖……、と、ヘレンの根回しもあるからな。
一週間ってところかな」
「すみません、無理言ってしまい、ありがとうございます」
「いや、俺はいいんだ
たいして急ぐ旅ではないから、ただ、セティの体が心配だ」
「僕の体なんて……全然平気ですよ」
期間限定とはいえ、どうせ死んでも生き返る、死ねない体なのだ。
であれば、その日が来るまでの間、この能力を使い
自分ができることをやりたいようにやらせてもらおう。
「しかしなあ……いくら口止めしようとも、噂にはなるだろう。
そうなれば誰が施療しているのか確かめるため
色々面倒な奴らも湧くと思うが……
下手をすれば命が危険にさらされる可能性だってある。
今後、フォルセティという名で諸国を巡るのに
身動きが取りにくくなりそうで心配なのだが……」
「あの、そのことなんですけど
僕に考えがあるのですが……」
……
少しあと
エイローさんは僕の説明に絶句してしまった。
今回は短めでしたが
描いていて楽しかったです。
プロットはできていて
設定ノートも数十ページに及びますが
いざ、文字にすると
なかなか進まないです。
これからも
生暖かい目で見守っていただけると助かります。
ありがとうございました。




