表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/63

嘘と隠蔽

ブックマーク

評価ポイントありがとうございます。


続きです

書き上がりました。


短めです。


よろしくお願いします。


「何があった? 」


未だ朦朧としている

ルナちゃんの様子を見て

少し硬い声色でハリーさんが

聞いて来た。


「あ、あの……」


ヴィーちゃんが戸惑っている間に

うまく切り抜けないと。



「すっ、すみません

 僕が服を引っ掛けて

 転びそうになったのを

 ルナちゃんが支えてくれたのですが

 逆に彼女が転んでしまって」


「本当か? 」


とっさに言ってから

ハリーさんに見えない様に

視線を向け

片目を瞑ると

彼女は頬を赤く染めながら

コクコクと

頷いてくれた。


どうやら

合図に気がついてくれたみたいだ。


「頭も打っていないし

 怪我も無い思います

 多分、びっくりしたんじゃないかな? 」


「そう言う嬢ちゃんは

 酷い状態じゃないか。 

 大丈夫か?

 怪我は無いか? 」


「えぇ? 」


指摘され

自分の姿を見れば

ドレスの裾は破れ

血が付着している。


「あ、ああ〜、転びそうになった時

 服が破れて

 エプロンの血が付いたみたいですね」


さらに嘘を重ねる。


これは鹿の血

そう、鹿の血だ。


「そうか……

 血抜きしたはずなんだがなあ……」


「あ、そ、それは

 ちょっと動脈に残っていた奴です。

 僕、内臓出す時に

 間違って傷付けちゃいまして」


「そうか

 切り分けた肉が綺麗だったのは

 嬢ちゃんが頑張ってくれたんだな」


「は、はい」


「まあ、怪我が無くて良かったよ。

 二人とも着替えた方がいいな

 服は、あるか? 」


「ルナのは宿舎にあります」


「そうか、セティ嬢ちゃんは? 」


「僕、今、これしか無くて……」



「おい、アルフ 

 すまんがエイロー爺さんのとこに行って

 嬢ちゃんの服をもらって来てくれ、何かは持っているだろ

 この格好で出て行くと

 騒ぎになりそうだ」



「うっす、了解」


いつの間に来たのか

ハリーさんの後ろには

アルフさんが居た。


全く気配を感じなかった。


足音も立てずに去っていく

アルフさんの背中を見送った後

ぼうっとしている

ルナちゃんの様子を見ると

だんだん瞳に光が戻って来た。


「大丈夫? 」


「……女神様」


はい?


「ルナちゃん? 」


「女神様」


とルナちゃんは

ぎゅっと僕にしがみ付いて来た。


思ったより

力が強く、掴まれたところが

痛いけれど

ハリーさんの視線が気になる。


「うん、もう大丈夫だよ」


誤魔化す様に

彼女を

背中と足の裏に腕を回し

お姫様抱っこをして立ち上がる。


彼女は

僕の胸に顔を埋める様に

しっかり抱きついてくれたので

思ったより軽く感じる。


そこへアルフさんが服を持って

戻って来た。


手が塞がっているので

ヴィーちゃんに服と宿舎への案内を頼んで

逃げる様にその場を後にした。


……


宿舎に小走りで去っていく

少女三人の背中を

ため息とともに見送った。


「……セティの嬢ちゃん外見は美人で

 中身は想像以上に男前だな」


先ほどあった光景の感想を漏らすと



「ほわ? いきなりなんすかハリーさん」


アルフが変な声を出しながら聞いて来た。


「ああ、さっきのセティの嬢ちゃん

 格好良かったぞ」

 

「そうっすか? 

 まあ、すごい美人ですけどね」


「ああ、まあ、いいや

 なあ、さっきこの辺で

 突然、魔力が強まった様に感じたけれど

 何だと思う?」


「あー、そういえば……

 見当もつきませんね」


「誰かが怪我して

 セティ嬢ちゃんが

 回復か治癒魔法を使ったのかと思って

 来てみたのだが……」

 

「なんか、様子違いましたね」


「ああ、朦朧としていた孤児院の子……ルナからは

 凄い魔力を感じたけれど

 他の二人からは魔力を感じなかった」


「孤児院の子とセティに付いていた血痕

 新しかったですよね」


「あれは、鹿の血じゃ無いよな

 誰かが出血した痕だ」


「でも……」


「そう、誰も怪我は無かった」


「怪我した本人が回復魔法を使ったとか? 」


「うん、その線も考えたけどな

 ここにはたまに来て

 よく知っているけれど

 ルナもヴィーも生活魔法は使えても

 回復魔法は使えんぞ」


「じゃあ、誰かポーション持っていたとか? 」


「いや、ルナから出ていた魔力が強すぎる

 上級ポーションでもああはならんぞ」


「……」


不思議なこともあるものだ。

先ほどの、ヴィーの言葉を思い出す

『女神様』……そんな力を持つ種族なんて……




「リーダー

 何サボっているんですか〜! 」



思考は

私を呼ぶ仲間の声で

遮られた。


「ああ、すまんすまん」


そんなまさかと

考えを振り払う様に

その場を後にした。

今回は

セティと

アルフの

二人の視線から見た状況です。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ