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噂(仮)

ブックマーク、評価

ありがとうございました。


祝61ポイント

祝ブックマーク十人突破です。

この様な作品を

見ていてくれる方がいるというだけで

大変

力になります。



つづき

書きあがりました

よろしくお願いします。





お嬢ちゃん、いや

孫のフォルセティを連れてブリッジへ戻ると

旧知の友である水先案内人のボラーが

サン・レノールの港内に入るため

カテリーナ号を操船しているのが見えた。


この港は国境近くの

運河と大河が交わる場所にあり水の流れと地形が複雑な上

国際貿易港であるため

大小、船の通行が激しく、操船にはかなりの練度が求められるのだが

長年水先案内人を務めている、

この髭面で日焼けしたがっしりした体格の、いかにも海(河か?)の男ボラーは

複雑な水流を感じさせる事なく

まるで庭を散歩する様に鼻歌を歌いながらスイスイと進んでいる。


「おう、エイローまだ生きていたか」


「お前こそ、今日は遅かったな」


いつものやりとりで始まった世間話だが

今回は大きな事件があったとボラーは語り出す。


「昨日西の王家直轄地でな、百年振りくらいでラビリンスシードが出たみたいだぞ。

 警備隊と正規兵と冒険者たちがピリピリしている。

 港湾組合から緊急の通達があって朝の打ち合わせが長引いたんだよ」


「被害状況は? 」


「詳しいことはわからんが、上手く討伐したみたいだ。

 一応、警戒しろって事と、見かけたらすぐに警備隊か冒険者組合に

 通報してほしいそうだ

 まあ、接岸した時に港湾組合で特徴やら注意点なんかは説明してくれるはずだ」


「そうか、情報ありがとう」


「あー、あとな、人を探しているみたいだ。

 重要参考人ってことだが詳細なことは伏せているみたいだぞ」


「凶悪犯か? 」


「いや、超重要な保護対象だそうだ。

 詳しい経緯はわからんが……お、それ、丁度そこにいるお嬢ちゃんみたいな

 人相だそうだ。

 長い黒髪、黒い瞳、12〜13歳くらいの少女でな

 どうも西の森近辺の町や村をしらみつぶしに捜索中だそうだ」


少々動揺するが悟られないように

俺は話を続ける。


「ラビリンスシードとは物騒だな、その少女は何か関係あるのか? 」


「わからん、まあ、ここは西の森から大分離れているしな、そんな少女も

 この街にはいないだろうよ」


「だな……ああ、この子は俺の42番目の孫でフォルセティってんだ。

 今まで国を出た事がなくてな

 今回、俺の仕事の見学で航海について来たんだ、よろしく頼む」


おそらくここにいるお嬢ちゃんは関係者だと考えられるのだが

しれっと自分の孫として紹介する。


すると嬢ちゃんは


「フォルセティです、祖父がいつもお世話になっています」


とごく自然に頭を下げる。


おお、ナイスフォローだ。


「俺は水先案内人をやっているボラーってんだ。

 嬢ちゃんはジジイに似なくて礼儀正しくて

 良い子だな、俺の息子の嫁に来ないか」


「「え? 」」


いきなりの話に固まってしまうが

すぐ再起動して怒鳴る。


「馬鹿言うな、まだ成人前だし大事な孫はまだ嫁にはやらん! 」


「ふはははは、半分冗談だ。

 だがもしその気になったら頼む。

 俺の息子はまだ独身で商家の跡取りなんだ。

 俺に似なくていい男だぜ。

 成人したばかりだがすでにかなり稼いでいて優秀だが女気がなくてな

 早く身を固めてくれればバーバラ婆さんも

 エルミナも安心して死ねるって言ってたよ」


「奥さんそんなに悪いのか? 」



ボラーは自分の失言に気が付き少しだけバツの悪そうな顔をする。


「ああ、まあな……婆さんは殺しても死なない位元気だが

 エルミナは廃石病がかなり進行していてなあ……

 本人は大丈夫って言っているが次に来る時まで持たんかもな。

 ぜひ会っておいてくれ」


「ああ、どうせ接舷したら荷物の謝罪を含め、会長と社長にはお願いと

 挨拶に行こうと思っていた」


実はボラーは入り婿で商会は彼の妻と義理の母親が運営している。


義理の母バーバラはサン・レノールに移住後

一人で商会を立ち上げたのだが、その手腕を発揮して

たった一代でユークレスでも有数の規模に発展させ

その業界では妖怪とも怪物とも呼ばれている女傑なのだ。


「そうか、皆、お前に会いたがっていたから助かるよ、おっと、おおもかあじ(面舵)」


ボラーが突然航路上に出てきた船を避けるため汽笛を鳴らしながら

操作に集中している間に小声でセティが


「(廃石病って何ですか? )」


と聞いて来た。


「(魔石のカスみたいなものが体に貯まる病気だよ

 石自体も毒だが、蓄積すると体の中で上手く魔力が流れなくなって

 病気になったり寿命が縮んだりするんだ。

 亜人種が生きていくためには他の生き物の魔力を補給しなきゃならん。

 大昔は生き物の血、生肉や体液を摂っていたらしいが……

 近年、人工的に魔力を帯びた薬液の作成に成功したんだが高価でな。

 で、大儲けを企んだ奴(馬鹿)が安価で粗悪な品を大量に流通させた。

 それらは混ぜ物や不純物が多くて健康被害を受けた人もいたんだよ。

 エルミナもその一人なんだ。

 現在は国が品質管理しているから心配ないんだが

 病気自体は完全に治癒させる方法が無くてなあ)」


「(その薬液は僕も必要ですか? )」


「(ああ、そうだ。だから上陸したら

 この船にいる全員分をバーバラ婆さんの店に仕入れに行くから)」


「(あ、はい、お手伝いします)」


ボラーへの挨拶もそうだが

自然に手伝うって言葉が出てくる所を見ると

セティはなかなか気のきく子の様で好ましく感じる。



「ふう、すまんな、少し揺らしてしまった。

 あの船、おそらく水先案内人を乗せていないな、

 経費削減もいいがいつか座礁するぞ。

 ああ、で荷物の謝罪って事故でもあったのか?」


「ちょっと衣料品の箱に荷崩れがあってなあ」


「お前にしては珍しいな、居眠りして座礁しかけたか? 」


「いや、積み方が悪かったみたいだ、被害は無いが蓋が開いちまった」


「そうか……ま、お前だったら社長も会長も苦情は言わんだろう

 ……よっと、接岸完了だ。」


世間話をしながらもボラーは

ほとんど振動も感じさせることもなく

この大きなカテリーナ号を岸につけるのだが

その様はほとんど神業だ。


船員達が甲板から陸へロープ投げ飛ばし

それを受け取った作業員達は

係船作業に入っていた。


「んじゃ、これにサインを、毎度〜」


と言ってボラーは忙しそうにブリッジを去って行った。


さてと

俺たちも一週間ぶりのおかを楽しもうか、

だが、その前に商会だな。


荷物や薬液の件もだが

孫の生活用品も仕入れにゃならんし

そうなると婆さんへセティの説明も必要か……


今回の部分


エイローさんと

セティと

ボラーさん視点で書いて

いちばんわかりやすかったのが

エイローさん。


なので

これを採用しました。


でも

進行がスムーズと言い難いので

書き直すかもしれないです。

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