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ありがとうございます。


続き

書きあがりました。

俺の名はエイロー

輸送船カテリーナ号の船長だ。


カテリーナ号は全長60メートル、全幅10メートル

積載トン数は約1200トン程度と

淡水の運河を航行するにはかなり大型のもので

船底は浅い水深に対応して平べったい形をしている。


カテリーナ号の定期航路は

ジュノス大陸にある四つの国

ユークレス、トレタニア、セルドス、ジャゴール間にある国際運河を

1ヶ月ほどで巡っているコースが主で

荷物は、その土地の特産品から生活用品まで

需要があればなんでも取り扱うが

犯罪に関係ある様な、麻薬や人身売買など違法なものは絶対にお断りしている。


さて

現在、船はユークレスからトレタニアへ向け、生活用品の魔道具と穀物を積載し航行中で

時間は朝の4時、太陽が登り始める時間であるが

一面靄もやがかかり視界が悪く

航行には難がある状況なので、かなりスピードを落として進んでいる。


見張り員2名達も寝ずの番をしていたため

集中力がかなり落ちている模様だ。


朝6時過ぎには国境の町に着き荷下ろしと休憩で

2日程度停泊をする予定なので

それまで頑張ってもらいたい。


そんなことを考えていた俺の視界が何かを捉えた。


はっきり見えていたわけでないのだが、視界の端を

何か横切ったとでも言えば良いのだろうか。


他の二人には見えていなかった模様で何も言わない。


気のせいだろうか?

だが、俺の種族としての勘が何かを訴えている。


現在、船のブリッジには俺と航海士のトマス、甲板長のロベルトが詰めていた。

この他に休憩中の3名の

計6名でこの船を動かしている。


各人員それぞれ役割を担っているが

誰かが怪我等で動けなくなった時に備え、

専門外の部署を受け持つことができる様に

訓練を受けている。


「両舷減速、微速前進、トマス、ブリッジ頼む、

 オルガ、休んでいるところすまん、ブリッジに来てくれ

 ロベルト積荷の確認だ、オルガがブリッジに到着次第交代、

 一緒に来てくれ。」


三人は淀みなく


「「「アイサー」」」


と返事を返してくれる。


オルガが到着し、見張りを交代したのを確認してから

俺は違和感のあった場所へ向かう。


確かそこは船の船首側であり大型コンテナではなく

規格外の、主に個人や零細企業から預かった荷物が積んである場所だ。


日が登り始めたとはいえもやが立ち込めているため

明るさが足りないため

懐中電灯で怪しい木箱を一つ一つ確認して行き、

一つの前で足が止まり

驚きのあまりそのまま固まってしまう。


なんだこりゃ?


羽と尻尾の生えた黒髪の少女……

美少女が

箱から半分くらいはみ出し

甲板を枕にして

行き倒れた様な格好で寝ている。


慌てて駆け寄り怪我が無いか確認するが

パジャマらしい服が少し汚れている以外

見た目はどこも異常は無く

少し安心する。


「おい、起きろ、風邪をひくぞ」

と声をかけるが


「んにゃ……むにゃ……すやぁ」

と可愛い声を出した後

夢の世界へ戻ってしまう。


「ふう〜……おいロベルト、ベッド空いているとこあったか? 」


「ゲストルームは倉庫になってやすよ」


「だよなあ……

 お前らの部屋、は、論外か。

 しゃーない、少し男臭いが俺の部屋で我慢してもらうか」


「ですね〜」


「ドア、頼んだ」


「あい、了解」


まあ、よくこんな状態で寝られたものだと感心しつつも

俺は少女を

静かに抱き上げ船長室に連れて行き

寝かせる。


年に何回か

こう言った密航者はいるが

空から飛び乗られたのは初めての事だ。


まあ、船員たちも大概のことは経験しているから

今更この程度で動じないから助かる。


スヤスヤと穏やかに眠る少女の顔を

覗き見てロベルトが


「すげえべっぴんさんでやすねえ」


と、呆けた様に言う。


全く同感だが言葉が思い浮かばず


「ああ」


とだけ答え二人とも沈黙する。


少しの間、寝顔を眺め

ふうと息を吐き出す。


「ま、訳ありの様だし起きたら事情でも聞くか

 ロベルト、今日の朝飯当番誰だ? 」


「トロワでやす、そろそろ準備しているかと」


「よりにもよってアイツか、しゃーない

 俺が作るか」


「やった! 久々のウマ飯」


「いや、羽の生えたお嬢さんの分だけな」


「え、えぇ〜」


「冗談だ、せっかくだから全員分作る

 操船は任せたぞ、皆に伝えてくれ

 港に入ったら飯だ」


「了解! 」


と小躍りしながら

話もそこそこにロベルトは

走り去って行った。


全く

子供か。


俺はキッチンへ向かおうと踵を返し

ドアに手をかけるが

再び戻り少女の寝顔を確認して

ため息を漏らす。


はてさて

今回のお客はどんな事情持ちだろうな。


出来れば

ゴタゴタは

ご勘弁願いたいのだが。


そう思いつつ

船長室のドアをそっと閉めた。


通常

運河等の夜間航行は

危険が伴いますが

この物語の舞台になる運河は

かなり広い事


船長と船員達はある事情で

夜目が効くので

夜間も通して船を動かすことができます。

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