淫魔
続き
書きあがりました
よろしくおねがいします。
恥ずかしい気持ちと
もっと続けて欲しいという
欲求が渦巻く中
俺の体の傷口から漏れる
黒い霞は
彼女が吸うたびに
どんどん薄くなって行く。
その度に
身体中を巡っていた
耐え難かった痛みが消え
体の痺れも無くなって行くのを感じる。
痛みが消えて行くと
彼女の
舌と
唇と
吐息が
くすぐったくも
心地よく
微睡の中に戻ってしまいそうになる。
眠気をこらえ
動かせる様になった
左の腕で彼女の頭を優しく撫でると
彼女は
びくっとして
一旦動きを止めた後
ギギギと音がするほど
不自然な動作で
俺の顔を覗き込むように顔を向けてきた。
瞳が潤んでいて
今にも泣き出しそうに見える。
そんな顔すらも美しいのだが
彼女は俺を覗き込んだまま
プルプル震えていて
何か悪い事をしてしまったという
罪悪感が湧き上がって来て
気まずい空気が流れる。
……
何か言わなければ。
最初に言葉を発したのは俺
「それ、舐めても大丈夫なのか?」
思ったまま
自分でも呆れるほど
あまりに間抜けな質問に
「あ、いや、その……美味しい……よ」
と
信じられない答えが返って来て
思考が止まりかけるのをこらえる。
美味しいってどういう事だ?
疑問に思いつつも
なんとか
「あ、そう、俺、それ要らないんだ」
と声を返すと
彼女は耳まで真っ赤にしながら
「あ……、僕、それ欲しい……んだ、けど……」
と再び
信じられない事を言い出す。
ひとまず考えることを放棄して
「ああ、じゃあそのまま続けていいよ」
と返すと
「いや、あの、その、僕……いいの? 」
と言って彼女は真っ赤になりながら
俯いてしまう。
なんだか
子供が
悪いことをして見つかった時に似ている。
そして
悪魔の様な見た目と
子供が怒られた時の様な仕草と
僕っ子のギャップが良い。
凄く
良い。
「俺も大丈夫だよ、痛みが楽になるんだ。
君が良いなら
無くなるまで続けてくれないか。」
と催促すると
耳まで赤くなった彼女は
こっくりと俯き
先ほどより少し遠慮気味に
俺の胸の辺りに
うっすらと漂う黒い『モノ』を
吸い出しはじめた。
少し落ち着いてから
できる限り優しく
「なあ、君、何者なんだ? 」
と問いかけて見る。
すると
彼女は動きを止めて
少し考える様な素振りを見せた後
「……淫魔という種らしいです……」
と答えてくれた。
「そうか、わかった」
と答えてからは再び
二人とも無言になり
部屋には
彼女が黒い霞を吸う音だけ響いていた。
淫魔か……
確か
自分の魔力の元になる
人間の『精』を吸うとか
純血種は大昔に
絶滅したという
本で見た知識が
思い浮かぶ。
まあ
親戚みたいな人物がこの砦にいるし
詳細は後で聞けば良い。
今はむしろ
助けてもらったほうが良いのだろう。
少女が黒い霞の全てを
吸い取ってしまうと
体のだるさも取れ
胸の黒変部分はすっかりなくなり
貫通痕も消え去り
綺麗な皮膚に戻っていた。
頭の中もすっきりして
ラビリンスシードに
取り憑かれた時の
嫌な感じが全く無くなったことから
俺の命を救った上に
体の傷まで治してくれた様だ。
お礼を言おうと
起き上がろうとした所で
尻尾が
俺の首に絡みついていたことに気がついた。
一部が
俺の体内に食い込んでいるのだが
全く痛くない。
逆にそこから緩やかに
温かい何かが流れ込んで来て
身体中を満たしているのを感じる
彼女自身
俺の首に自分の尻尾が
巻きついていた事を
知らずにいた模様で
真っ青な顔をしてあわわしながら
慌てて外そうとしている。
俺は
それを制して
彼女の手を取り
「君のおかげで助かったよ、ありがとう」
と感謝の言葉を述べたのだが
彼女は
ぽかんとした顔の後
真顔になってから
「いえ、こちらこそ、ごちそうさまでした」
と頭を下げて来た。
ごちそうさまって……
あまりに間抜けなやり取りに
思わず吹き出しながら
「お粗末様でした」
と返答してしまったのは
仕方がない事だと思う。
エロい展開は
ひとまず
ここで終わります。
苦手な人
すみません。
未だ
文章表現を
試行錯誤しています。
正解に到達するには
はるか先だと
感じつつ
書いています。




