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詩のようなものたち

無情なもの

作者: 暮 勇

 都会の雨は何処か無情で

 重く暗い灰色の雲から無数に降りてきて

 傘を持たない人びとを嘲笑うかのようだ


 いや寧ろ

 無情なのは街の方なのだろうか

 人間などとうに及ばぬ高いビルが

 そこに入れぬ人びとを見下ろしている


 いやいっそ

 雨でも街でもなく

 そこに居る人間が無情だから

 それに関わるもの全ての情が

 削ぎ落とされてしまうのだろうか

 澄ました顔で足早にすれ違ってゆく人びとは

 まるで情なき人形のようだ


 そんな事を考えながら

 ビルのてっぺんにある

 カフェから全てを見下ろしながら

 コーヒー啜る私こそが

 最も無情なのかもしれないと

 漂う湯気の中から見出してみる


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