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第1話
君の飾らない態度が好きだった。
とにかく近づきたかった。
他の女はいくらでも鬱陶しいほど近づいてくるのに
君はどうして俺の元にやって来ない?
俺はもっと君の事が知りたいのに。
君の全てが知りたい。
それなのに、君と一緒に過ごしているその男は、一体誰なんだ?
その男は、いつもいとおしそうに君の事を見つめている。
その視線に君は全く気づかないね?
俺が、こんなにも君を想って見つめていることにも、全く気づかない。
それなら、何としてでも気づかせてやる。
俺だけしか見えないように。
嫌でも俺の好意に気づくように。
いつでも君の事を見続ける事にするよ───。