後書き dungeon
いわゆる迷宮物。迷宮は多くのファンタジーで存在するし作ってよし潜ってよしでダンマス側冒険者側どちらでも話を作れて便利。
テーマ:なんで迷宮物はダンジョン育成型が多いのか。そもそも迷宮が生まれる要因とかはなに?
よくあるダンジョンマスターもの、ダンジョン作成ものは多くの場合最初は大したものを作れずそこで試行錯誤、現代知識を利用しつつなんとか運営しどんどん大きく発展していく……と言うものが多いです。しかし、何故ダンジョンはそんなふうに作られるのか。どうせ作るなら最初から思いっきり作れるほうが楽だし気持ちいし楽しいじゃん、ということでこの作品。
しかし、自分で書いていて分かりました。どんなダンジョンでも作れるくらいの条件が最初からある場合、ストーリーが作れない。ダンジョンを作り育成し発展し……という物語をどんどん膨らますということがやりにくい。多くの場合ダンジョンものは他のダンジョンとのバトルがあったりしますが、個人的にはそれはどうだろうと思ってますので排除した結果、最初にダンジョン作った後侵入者への対処や問題から新たにダンジョン内に設備を作る以外はほぼ何かすることがなくなったわけです。それじゃあつまんないよね、ということで侵入者側の視点でダンジョンを見て、それを制作者側が解説していく形になりました。
今作品におけるダンジョン、まあ正確にいえば迷宮は世界の大地、大陸に流れる魔力を外に排出するシステムです。そのためダンジョンの核から外へ必ずつながる道が必要で、その道の作成に大陸に溜まっている膨大な魔力を扱うことができます。そのため外につなげたくなくても魔力の排出のため必ず外へのルートが作られます。自分で迷宮を作らなければ外まで一直線の道が作られることでしょう。
この迷宮は神様がこの世界に作ったシステムの一種で、迷宮のマスターは召喚によるランダム選出。一応意思のある存在を呼び出しますがその存在の理性や値性は考慮せず、中には獣同然の存在も多いです。そして監督役として神の僕である天使が補佐をします。なのでよっぽどなことにならない限りはきちんと迷宮は作られますが、その迷宮が本当に迷宮じみたものとなっているか、それとも単なる住処としての機能しかないものになるのかは選ばれたマスター次第。
神が迷宮のシステムを作りましたが、その神でも基本となるシステムを作っただけであり、世界の思想や共通意識など様々な要素から本来は作られていないシステムも迷宮にはいくつか存在します。例えば必ず通るルートに即死罠はおけないとか、一応罠に引っかからないようなルートを作っておかなければならないとか、主に迷宮を攻略できなくするのを防ぐシステムが主です。これは迷宮は攻略者が存在し、その存在が攻略を行う者としての意識ゆえです。いつかは必ず攻略されるのが迷宮である、ということのようです。
他にも迷宮は大陸の魔力を排出するシステムであることから大陸の魔力が増えれば増える程迷宮が増えることになります。一応そういうことにはなっていますが、それでも迷宮が攻略され排出システムが破壊されれば溜まりに溜まった魔力が大陸で爆発、大災害となります。人間側はそれを知らず攻略するのですが、それにも理由はあって魔力が放出されればその影響で周辺の魔物の凶暴化と強化が行われます。それを経験的に知っているのでそれを阻止する目的が主。まあ、迷宮自体は生み出す資源が多くそれの回収の目的もあります。
あとは迷宮作成、改変は外部侵入者がいないことが必要であるなど、まあいろいろとありますが……他に何かあったかな。ちょっと内容多すぎで自分でも把握しきれない感じです。
召喚事故と天使との遭遇。まあ先に書いている通り、迷宮は主になる存在を召喚しその補佐としての天使をつけます。しかし主人公の召喚は通常の迷宮の召喚からすれば大きなイレギュラー、別世界の住人の召喚です。これは意図的なものではなく本当に偶然です。最も近い何か迷宮的にぴんときた存在を迷宮が召喚するだけなので、その核の好みで最も近い存在が主人公だったというだけ。本来ならば同じ世界の人間が一番世界のですが、偶然世界の穴のようなものが主人公の近くにあって迷宮的にその先にいる主人公が一番近かったからとかそんな感じの設定です。まあ、この辺りの設定は大まかにそんな感じと決めているだけで必須でも確定事項にする必要性もないですが。天使は喋りが最後を間延びする感じでちょっとうざいかもしれません。実のところあの喋りでない普通の喋りもできますけどね。動揺中とか全然間延びないですし。
ちなみに天使、ノエルとの会話が通じていること。異世界ものでは多くの場合疑問に思うことですが、私の作品においては世界の自動翻訳が存在します。全部の世界で適用されているわけではないですが、この世界はその適用範囲です。もっとも神の僕である天使の彼女は普通に会話できそうな気もします。そもそも将人がカタカナではなく感じですし、最初にマスターとか言ってますし。
迷宮の探索者。基本的には魔物を狩る、と言う点では迷宮を探索し魔物を狩る役割と迷宮の外にいる魔物を狩るのは立場的に近いですが、根本的に迷宮内の方が危険は多いです。また、実入りに関しても前者の方が大きいでしょう。最も後者も後者でしっかりとした役割がありますし迷宮発見のためには重要な立場だったりもしますが。
最初の六人は一キャラを除いて再登場しない感じなので名前は出してないはず。一人称の人が今後迷宮探索の視点人物。ところで縁も縁もない誰かと迷宮探索ってやることがおかしいですよね。相応の実力者を送るにしてもパーティー単位で送れって話ですね。まあ、恐らくは突発的に決まり急きょ招集したのでしょう。
実は一人再出現していたオーガの不意打ちで死んでもらうつもりでしたが、罠の都合設定から残念ながらそうはなりませんでした。まあ死ぬかどうかは重要なことではないのでいいのですが。
一階層は試験部屋。試練の間、試しの間、ようは中ボスを倒せば通ってもいいよ、と言う階層です。ボスといってもオーガ二体とずいぶん楽ですが、その分人数制限あり、一時間程での時限復活と地味に面倒な仕様です。その代わりと言っては何ですが一階層はこの部屋しか存在しません。ただしそれは表側のみ、という但し書きがつきますが。
そして二階層は迷宮、迷路、ラビリンス。出てくる魔物は大したことがなく基本的にはゴブリンとかそのあたり。あと、この階層には宝箱も設置されています。大したものが入っているわけでもないですが。地図さえ作成してしまえば二階層は移動が楽になります。
基本的に一階層二階層は単純な迷宮の冒頭、チュートリアル的な位置づけです。もっとも一階層のオーガ二体で弱い侵入者はある程度追い返されます。一応倒す人間さえいれば復活までの猶予時間で通過は出来ますがオーガすら倒せないのに奥に行くのか、と言う話になりますので。
探索者側の主人公チーム、ロズエル、レイズ、レッツェ、ジェリコ。後に一人増えますが最初は四人のチームです。前衛の二人、後衛よりの一人、スカウト一人。でも地図作りはスカウトの役割ではない感じのチーム。なお、レイズとレッツェがカップル。どの人物がどういう立ち位置かはちょっとうまくわからないのであれですが、ロズエルは槍を使っていたはず、レッツェは多分遠距離攻撃、ジェリコはシーフ的な短剣、ということはレイズは剣か何かを使っているのかなって感じでだとおもいますが、別に武器は自由に取り換えてもいいのであまり細かく気にしない方がいいでしょう。多分明確には書いていないと思います。
三階と四階。この作品においては一番厳しい階層ですかね。この階層事態の想定は他の迷宮者からも影響を受けてはいますけど、まあ色々な種類の迷宮作品から色々構想を得ている感じです。ああいうのは前例として参考にしないと。
三階は空中の道、突き出た柱を通っていく相当に厳しいルートです。その代わり散開出口から直で四階に行ける道が存在します。三階はルートを通っていけばそのまま四階から五階への階段のところまで直通に行けるので空を飛べたり移動が速かったりすれば三階を行った方が速いかもしれません。ただ三階は空を飛ぶ間も尾ばかりな上に翼竜まで存在するので先頭そのものが厳しいレベルです。なのでやはり下、四階を行くのが賢明でしょう。
四階はジャングル、密林に川、さらには熱帯的な気候という環境的な厳しさのある階層です。なおこの階層は三階ともつながっているため、空中を飛ぶ魔物が上から襲ってくる危険もあるという厳しいルート。結局三階四階は二つで一つの厳しい道のりです。まあ本当に厳しいかどうかはそういった環境に行ったことがないので不明ですが。
ちなみにどれだけ伐採しても数日で元に戻されますので環境破壊で攻略するのは不可能です。逆に言えばいくらでも木材の確保が可能ということでもありますが。魔物もそうですが迷宮の最大の利点は資源が無限に近いことでしょう。
この階層で一番厳しい所は恐らくは四階の川と三階の翼竜。翼竜はやりづらい強い面倒な相手という単なる魔物強さと性質により、四階の川は大きさと移動の難しさと水中の魔物の存在から単純に水を行くことができない点。橋さえかかっていれば話は微妙に違うでしょうけど主人公は橋までは作っていません。水の蒸発やモーゼみたいな分断できれば話は違いますが魔術が必須となるでしょう。
橋架け。後の探索者側のパーティーに入るアリムラの登場と迷宮内の物に関してのお話です。迷宮内においておかれたものは一般的に侵入者の物という扱いになります。特に個人所有の物でない場合は特にその傾向が強いです。個人の所有物の場合はその個人の所有物となり、迷宮内の魔物を狩って得た物とかはそういう分類に含まれるため回収や還元できないということです。逆に侵入者側が持っていた者も所有者がいなくなった場合は迷宮側の物として扱われるので自由にどうにでも扱うことが可能です。ある意味ゴミ捨て場として役に立つのではないでしょうか。
なお、この部分に関する明確な判定基準と言うものは存在せず、迷宮側があいまいに決めているため主人公もどの程度の物か判断できません。このあたり迷宮が完璧なシステムに則り作動しているわけではない点が窺い知れます
五階途中、アリムラさんの渾身のボケの漬物石。これ自分で書いててなんですがツッコミどころしかないです。というかどこに持ってるのと言いたくなりますし結構な重さの漬物石をどこにしまっていたのって言われても可笑しくないです。根本的に問題多くないですか?
さて、そんなツッコミどころは置いておいて五階は前半後半、前半が暗闇の洞窟という単純で面倒な道。後半が二つの道、罠の道とワープ部屋。罠の道は即死の危険があるほど強力な罠が無数に、しかも一つではなく複数連鎖する形式もある罠通路。さらには死者である骸骨とかそのあたりがいてそいつらが罠に引っかかり探索者側が何もしなくても罠を作動させる危険のある面倒な道。
ワープ部屋はそのまま扉が別の部屋に無秩序無軌道につながっている部屋。ただしこの部屋に関しては外から観測できないので中にいる人間にその判断は難しいかと思われますが。さらに隠し部屋隠しみちなんかもあって先に進む部屋の道を探すのが面倒なのが最大の問題。危険の大きい道か、それとも探索が極めて面倒な道かの二択のルート。
ところでアリムラの漬物石関連ってもしかして私の渾身のギャグなんでしょうか。でも滑ってる感強すぎだしシュールというか、変すぎって感じな気が……。そもそも私はギャグをかけないタイプですし。まあなんでもいいですけど。
アリムラの正式加入の話。まあ一時的になんて最初は言っていますが実際分裂したチームの再構築なんて不可能でしょう。そもそも分裂時他のチームを頼るなんてて言っていたのに別のチームに入るのはどういう理由だよ、と言いたくはなりますね。なおその言った本人が入っていたチームは途中で治癒能力者がいなくなり壊滅。それを聞き、正式に加入することに決定ですね。まあ本人としても元のチームに対する未練からそう言っていた感じなので実質的な問題はありませんが。
落とし穴に落ちた治癒術の使える貴族の女性に関しては後々大きくでてきますが、生存しています。あの落とし穴は最下層直通の罠。何故そんなものを仕掛けていたのは後々。
いわゆるお漏らしの類ってまともな大人になった人間が意図的でないのにする場合ってきついですよね。他人に見られれば尚更。落ちてきた貴族の女性に対する扱いは結構その精神を追ってからじゃないと扱いづらいのでそれをして心を折る作戦。特に貴族と言う上位者で女性ならその効果は高いのではないでしょうか。まあ今回は有効だったということで。
主人公は人間が自分一人であるため人と言う存在を恋しく思い、なんとか人間を確保したいのですが補佐役の天使であるノエルは侵入者が迷宮の核、迷宮の主の側にいられるとやはり不安が強いです。なので攻撃手段無しでも辺りは強く、徹底的に脅します。なお、彼女の実力に関しては適当に書いている不死はありますが今まで見せたあれやこれやでおおよそわかると思います。なんだかんだで彼女は神様の部下なのでとんでもなく強いんですよね。
ノエルさんは普段はあまり感情を見せません。性格には一定の雰囲気を保っている感じですが、迷宮関連のことに関しては話が違ってきて本気で怒ったりなんだりします。それは彼女の役割だとか、根本的な考え方だとかいろいろあるためですが……なお、主である主人公には基本甘いです。
六階は前半の鉱脈と水源の洞窟、後半の樹上の回廊の二種。前半は鉱脈の存在とそれらを餌にする鉱床竜、壁沿いに潜む擬態生物が主体、崖の上の方に行くと穴を掘って出てくる蚯蚓と途中に点在する水たまり内に住む魚二種類の敵が主体です。また前半部分には滝の流れ込む湖も存在しその湖には水竜が存在しています。水竜は特に手を出してこない限りは向こうから襲ってくることはないので一安心です。
後半は樹上、枝を通らなければ下へと降りれない道です。様々な虫や擬態生物、危険な植物性の魔物など多様な生態系で、枝の上と言うこともあって行き来移動戦闘といろいろな部分で面倒が多い道でしょう。またおり切った後も次の階段への道は遠いのでそこまで行くのもなかなか大変です。
その代わりと言っては何ですがここさえ抜ければかなり住みやすい安心安全な場所が存在し、そこでゆっくりできます。
迷宮の魔力と魔術師の関係。魔術師が生まれるには迷宮の放出する魔力の影響が必要です。魔術師は貴族ならば生まれるというわけでもなく、それこそどこにどう生まれるかわかりません。ただ、迷宮の近くでずっと過ごしていると自然と魔術師が増えるでしょう。ただ影響を受けているからと言って絶対魔術師になるというわけではないです。そのあたり個人差や才能なんかが必要となってくると思われます。
なお、この事実を知ったユーフェリアさんは迷宮外へ情報を持ち帰りたいと思いますが、こういう天使がもたらした情報は外に出されず記憶消去することになります。まあそもそも彼女は外に出れないでしょうけど。ちなみに普通に知った場合、調査や憶測なんかでそういう論が出た場合は別にその記憶の消去をするということにはなりません。あくまで天使情報、迷宮側の情報は門外不出と言うだけです。
七階は不死系生物の存在する腐臭漂うゾンビの住処。もっともここはとても短く、その先には複数の部屋を攻略する必要のあるミニゲーム広場。よくゲームで見られるようなどたばたミニゲームを攻略する必要のあるエリアです。前半は臭いによるきつさがありますがそれさえ抜ければ問題ない……と思ったら後半の方が前半よりも厳しいです。最もこの二つだけなので七階そのものの攻略は長くはなりません。そのあたりは微妙に有情ですね。
ちなみに幽霊とゴーストの違いが説明され実在の幽霊が出てくるちょっとしたホラー要素。なんであそこに幽霊がと思いますが彼らに時間や場所は関係ないのです。まあ生物的な特徴やら何やらを放しているついでのようなものですが……実はノエルの付いた嘘に関してもここでわかります。七階に行ってますので。
八階は海。なお、この階は複雑な仕掛けはなく単純に海を通らざるを得ないというのが一番大変な道のりです。魚などの水棲の魔物も存在しそれもまた厄介な点でしょう。ただ、それ以外の難易度は特に高くもないので例えば水を割って進めるのであればかなり楽に進めるでしょう。もしくは空中を征けば。多分空中の魔物はそこまでいないでしょうから、三階よりははるかに空中を行くのは楽です。ただし完全自力で飛ばなければなりませんが。
九階はボスラッシュ。別に今まで出てきたボスが相手と言うわけではないですが、扉に書いてある内容に即したボスが相手となります。別に一体と言うわけでもなく単純に複数体だったり群れだったりとする場合もあります。倒さなければ先に進めず、進んだ先はまた同じボスラッシュ。しかも難易度は上昇されています。代わりに扉の数は前段階より少ないですが。そしてそれらの扉を攻略しないと先に進めない扉があり、その扉はラスボス臭のある竜です。
なお、多分竜よりも強いだろう鬼がいたりしましたが、制限有りなので一応倒せる相手です。しかし高潔にして邪悪ってなんやねんと言いたくなります。自分で書いてて適当吹かしているんじゃねーよって話です。多分こいつの強さ設定間違えて話数増えたと思います。
ボスを倒し、作動させた大穴……その先が最下層ですが、大穴には無数の罠が存在し先に行くことは不可能です。本来ならば道に即死する罠を仕掛けるのは不可能ですがこの大穴は本来罠の落とし穴であり、それゆえに大量の即死罠をしかけることができています。しかしそれは逆に迷宮の他の道を示唆するものでもあります。本来罠を用いた道は正しい道として認識されないので。つまり今までのルートはその道のりそのものが行き止まりに誘い込む罠です。もっとも大穴を罠を作動させずに抜けられるのであれば最下層直通のルートとなるのですが。
迷宮の最初の分岐点は三階、三層ともよばれる三階と四階の上側です。そこを上に抜けいったん一階の方へと戻らなければ迷宮の最奥へと移動することは罠や隠された水中の道以外では不可能です。
迷宮の裏側、三階の分岐点を超えた先の迷宮は比較的小さめです。表に使っているリソースが大きいので小さめの道になってしまうのは仕方がないでしょう。
一階裏は階段だけで構成された回廊です。落下の危険もある上下移動が無数に行われるルートです。ふわりふわりと空中に無機物の魔物が浮遊しており、それらが体当たりで侵入者を襲う単純な攻撃方法ですが足場の関係で危険度は跳ね上がってます。
三階四階の裏はモグラの巣です。このモグラはそこまで攻撃性はないですが縄張りへの侵入や彼らの住居の破壊、食料や趣味で集めたものなどを奪ったりしていくと襲ってくることはあるでしょう。そうでなくともお腹が空いて襲われる可能性もあります。
五階裏は蟻の巣。これは迷宮の道の性質も加味されています。五階表は一直線の道と枝分かれした蟻の巣洞窟、無数の部屋群の三種。そういった多種類の階層なのでどうしても道をぐねぐねとせざるを得ないので蟻の巣型となっています。そして配置されている魔物もそういった蟻の巣なので蟻を配置。ビッグアントとか。
六階裏は原っぱで一般的に強いと言われる動物を主体に配置。彼らの意思はそのままで発生させるようにしているため、個々の種や生態で生存競争が激化し独特の環境になっています。ある種の蠱毒ともいえる状況下に陥り、その中で繁殖した結果独特の進化が起き特殊な生物となっています。もしかしたら迷宮の影響下にないみたいなことが影響して魔力の影響が出た可能性もあるのではないでしょうか。深く考えず設定しています。
七階裏は水路。水で埋め尽くされた水路と一応地上部分も存在する水路主体の道。なおこの水路は六階の水竜のいる湖と八階の海の階層へとつながっています。本来水で埋め尽くせば迷宮の探索者が来ることはないですが、主人公のポリシーとかそういうもので地上を行ける部分が作られています。
八階裏。実は全く設定が決まっていない所なので割と適当に決めた所。それゆえにノエルの記憶にない。その記憶にないという点を用いてノエルの既往に残らない道ということで一気に上まで行ける吹き抜けの構造を。雑に決めたのであんまりここは気にしない方がいいです。まあ裏の道はそもそも解説のみで通る人間がいないだろう道なのでいいんですが。
九階裏。これはもともと利用しようと思っていた人間が住む設備であったむらを利用した人間のふりをした人形タイプの魔物が存在します。いちおうキリングドールとかそんな感じで、人間のふりをした不意打ちが可能です。最も迷宮内にいる人間と言う時点で可笑しいと思うでしょうから脅威にはなりにくいでしょう。
おおよそここまでが迷宮の全容です。攻略しきれるとは思えないような規模……かなあ? もっとも攻略しきる前に迷宮攻略は待ったがかかったのですが。
そして最後、この世界に主人公が呼ばれて五年経ちようやく元の世界に還ることができる……のですが残念なながらユーフェリアといい関係になったりで子供もできたりしているので戻りません。一応時間は呼ばれた時に戻せますが年を取ったままでしか戻せないし、五年たった状態で戻してもと言う感じでもあります。それにこの世界に子供や恋人を置いていくわけですから当然戻る選択はないでしょう。本当に今更と言った所ですね。
最後はノエルの回想。ノエルは普段は『ー』をつけて喋る語尾伸ばし型ですが、回想部分では全くなし。まあ心の中まで語尾伸ばしではないでしょうしそもそもあれは彼女がなんとなくしてるキャラ付け的な部分も強いです。それはさておき、彼女は彼女で色々と役割があります。基本は迷宮の補佐ですが、その実主人公の監視も受け持っていました。得に主人公は異世界の住人であるためそうせざるを得なかったという点があります。もしそのことが解決する前に死なれると世界間の問題となりかねないので。最も主人公のいた世界はどこかの神様が管理しているような世界ではなかったためこれといって何かあっても問題は起きなかったのですが。最終的に主人公は帰らないことを選択したのでこのまま迷宮を続けることに問題はなくなりました。
なお、彼女が主人公に好意を持っても恋愛感情を持つことはありえません。そういった感情を持つことのない生態、精神性であるため。
だいたいは書いたと思います。この作品はそもそも迷宮が生まれることに対する疑問とダンマスものの妄想を合わせたものです。迷宮に関してはこれ以外にもいろいろ案はありますが、次に何か書くなら攻略側、探索者側の物語でしょう。今回も探索者側の視点はいくつか書いていますけど。




