後書き wizard
テーマ:たまには絶対的圧倒的なチートで異世界に転移を
と、言うことで強力なチートを宿して異世界転移……というお話。あとはテンプレ的な神様のミスとかでの転移など、お約束的なパターンを組み込んでみようといくらか画策して妄想した結果の作品です。
それゆえに主人公の能力は無限に近しい魔力とそれを操るだけの知識と情報、あらゆる魔法適正です。ただしちょっとやりすぎなので別の世界に移動できないように異世界転移にかかわる知識は除外しています。それでも独力で開発した場合は不可能ではないです。その場合は力を与えた神様がある程度その絶対的力を発揮できるだけの条件を封印回収しますが。あくまであの世界での振るえる力と言うことになります。
この作品はケース・魔法使いの作品で他には、ケース・勇者とケース・魔王があったりします。前者はまあ、普通の万能で強力な戦闘能力を付加され、作中ではエリテに任されたいくつもの役目を主人公が背負います。というか、まあよくあるハー……いえ、なんでもないです。後者は魔王、いろいろとあれな展開になる……表じゃなくて裏で投稿しなければならない展開があれやこれやとあるパターンになったでしょう。ある意味魔法使いが一番落ち着いたパターンですかね。
作品のはじめ、これは神様のミスと言う形で異世界に送られますが……実際にはミスでもなんでもなく、主人公は偶然……偶然? 死亡することになったという展開です。もしかしたら主人公の周りの誰かの意図があったのかもしれないし、単なる偶然だったのかもしれないし、とその辺りには明確な設定がありません。
神様がああいうことをするのは主人公に力を与える理由づけであったり、単なるお遊びであったり、特に気にせず異世界に行けるように……みたいな色々な理由から。まあ、よくあるテンプレ的なあれをしようと思い至ったのでやっただけと言う可能性の方が高そうです。あの神様の性格的に。
ちなみに、私の世界における神様はよくある世界管理をミスって死なせた人間に謝るということは原則ありえません。神様とは絶対的立場にある存在であり……神様が白と言えば黒も白となる、物理的か常識的かは知らないけど、ってくらいにとんでもない世界のルールに等しい存在です。一応世界管理者としての神様も多数存在しますが、かといって人間一人をちょっとミスって死なせたところでって話です。そもそもミスったなら世界をいったん止めて少し巻き戻すとかやろうとか、死の事実の取り消しなんかもできますし、場合によっては記憶をちょこちょこと弄ってぐちゃぐちゃになった肉体を消して新しい体に魂を移してあれ、実は生きてたのとかもできます。どうにでもやりようがあります、少なくとも私の世界でなら。
よく異世界転移で森の中とかに送られますが、どう考えても送られた側としては移動先としては不便が多いと思います。しかし、勇者召喚で魔法陣の上に見たいなパターンでなければ普通の街とかにいきなり人が何もない所に現れる、となると大騒ぎです。そう考えれば森の中に送られるのは面倒ごとに巻き込まれないようにと言う配慮なのかもしれません。最も送られた側にどうにかする手段がなければ死んで終わりになる危険も高そうですが。
大蛇と村。現実的に考えて半年に一度生贄を出して維持できるのかと言う疑問であったり、村人が魔物や動物の類に出会わないくらいに生物がいないのに餌はどうしているのかなど色々と気になる点はありますが。大蛇のおかげで魔物のいない森、いなくなっても住み着く生物がほぼいない湖、いろいろと役に立ちそうな状況になっている場所となります、後々。最初の何やらと言うのは色々と印象に残り最後まで使いたいと思ってしまうものです。
展開的に村に貢献するのは作中にある通り、大蛇を倒すことによる弊害への対策だったりなんだり。ちなみにエルナさんは生贄ということでそこそこの年齢のはず。まあ、少女でなければ恋愛対象にならないというわけでもないですが……まあ、そういう展開には魔法使いルートではならないパターンです。どうせ村にもエリテが訪れるまでしか残らなかったでしょうし。結構閉鎖的でいづらい空気はありましたしね。
獣人の子供を広い、その結果村を出ることになる主人公。この世界における獣人の扱いは結構低く、国によって多少違いますが、特に作中にある北の国の獣人の扱いはかなり厳しいものがあります。身体能力に恵まれているとかいろいろとあるのですが、まあ事情があるのでしょう。設定したほうが明確になぜそうなったかを決めていないので初めからそんな感じである可能性もありますが。なお、北は一番扱いが悪いですが主人公の最初に訪れた村のある国は一番扱いがよく、他の国ではその国でまちまちですが扱いの悪い所とそこまで悪くない所が主です。獣人の国や扱いのいい国は基本的に存在しない感じ。
なお、獣人は基本的に獣耳獣尾が基本で極端に獣っぽい感じではないパターン。少なくともエリテはそういう感じだ。獣人と言っても幅が広い分類なので本当に半獣半人の類もいる可能性はあります。
隠れ家。この作品において重要な役割を持つ主人公の隠れ住む場所です。最もエリテなどに存在自体は教えているので本当に隠れ住む場所はもっと深くに隠れながら作ることになりましたが。帰還地点、それ以外にもいろいろなものを保管するための場所、一日過ごしていても快適に過ごせるような場所、食料なんかも自生させることができるようになどさまざまな開発が魔法によって行われ、一家で過ごしても一生のんびり暮らせるような場所へと改造されていきます。
基本的には主人公が逃げ場所として扱えるように作りましたが、最終的には逃げ場所と言うよりは隠れ家、秘密基地みたいな感じとなった様子。
ギルドは依頼を回す中継地のような感じの場所です。一応様々な補助をしていますが、根本的にはそんな感じの場所。各地に存在しますが実質的に国境を越えてみたいなものではなく、あくまで各地で似たような組織運営をしているというだけです。
ギルドにおける肝は手に付ける情報を記録する魔法道具。これは単に情報を記録するだけでなく、その情報を記録した魔法道具をつけている人間がどこにいるかを把握するためのものでもあります。基本取り外しできるようなものでもないですが取り付け取り外しは魔法の部類ですのですべての魔法の知識を持つ主人公には自由自在。取り外しできないと転移したときの現在位置の急激な変化が問題となるので必須です。
魔法道具自体は位置把握という問題がありますが、実際魔法道具の利便性はギルドの依頼管理などにおいては高く、その都合上冒険者側も間違われないし確実性があるので一概に損とは言えないのですが……まあ、埋め込み必須というのはあれですね。
お姫様を助けるのは予定通り、そして姫様が獣人であるエリテに興味を持つのも予定通り、そもそもからして襲われている王族を助けるというのはストーリー的には王道であり入れたいところでした。同時に、王族の獣人に対するスタンスも。基本的に獣人に対しての対応は一般人からは厳しいものですが、王族はそうではない感じ。まあ、これは彼女のお父様が獣人に対する考え方に由来します。
王族の在り方、書き方、そのあたりは色々あるかもしれませんが……少なくとも私の作品で失礼な対応をする客人と気安い付き合いを求める王様はだしません。姫様みたいなのはあるかもしれませんが……それでも、彼女も王族としての色々は一応理解しています。理解したうえであれなんですが。王族らしいというのは重要なことですが、かといって全てで縛られるわけでもなく、公的な場所でなければ相応に普通の少女らしく、みたいなことはあるでしょう。
王様も公的な顔として出ている場合は王様らしく雰囲気を出しますが、プライベートの場であれば少しは砕けます。それでもかぶり続ける必要のある仮面の影響は大きいです。それは王様に限った話ではないですが。
ここの場面、王族と主人公がかかわる場面がこの時点で入るのは結構後々大きな部分を決定づけることになったでしょう。エンディング、最終話がどうなるのかが決まった最大の部分だったと後々思いました。
人形作成。主人公そのものの分身と言える人形の作成は当初から主人公が予定していた者です。その理由はいくつかありますが、最大の理由は引きこもり魔法の研究を行うことと自分の身の安全を絶対とすること。本当は王城に入る前に完成させるつもりだったのですが……そうはいかず、主人公は自分自身で王城に入ることになりました。その影響による不安もあってこのタイミングで完成させ使用したということになります。
これ自体は後々に影響しますが、このタイミングが遅れたということも結構大きな要素です。主人公の心情に対する。
なお、これ以後表に出てくる主人公はすべてこの人形。魔法を使えるのは人形とはいっても魂の一部を含んでおり、それによる本体とのリンクがあるからなど、色々と複雑な事情はありますが。破壊されても本体には影響しないのですが。ちなみに本体の方が破壊された場合、人形が残っていればそちらに一時的に魂を完全に映し生き延びるということも可能……だと思います。そういった諸々の設定はしていたかは覚えていませんが、作中で説明されていなくても人形の説明と違う形であってもそれくらいの延命、救命の措置を残していると思います。
教会のある街と迷宮、および神話。この作品の最終展開は魔王の出現ですが、この三つは大きくそれにかかわっています。教会は神に魔王の力を返し、魔王と言う存在を封じ込める目的があるため、迷宮にギルドの関係者を送り魔王の力を回収してほしい。そのための様々な恩賞を教会は用意しています。その実、教会は魔王が自分が封印される際に自身の信奉者に作らせたみたいな感じの組織です。神に魔王の力を送り魔王の復活を阻止していると思ったら実は魔王に渡していた、みたいなどんでん返し。この世界の教会、宗教はそれ自体は全然悪くないし問題もないのですが……そのやっていることの最終結果があれでは。主人公の考えている宗教の厄介さとは別の厄介さですね。
神話に関しては即興で思いついた適当話。神が魔王の力を奪い迷宮に封印したというのは概ね事実ですが、それ以外の魔物や獣人と人間の話は適当。ただ獣人差別の理由づけにはなったのではないでしょうか。あまり重要ではないですが。何故神が魔王の力を所有していないのか、というとそれができないからとしか言えません。具体的には決めていないのですが、わざわざ封印してまで地上に残さなければならない理由があるということでしょう。まあ持っているだけで悪影響があるくらいですし、神様も自分がその影響を受ける懸念をしたのかもしれません。魔王も一種の神様に近い立場ですからか身に対する影響力があってもおかしくないですし。
迷宮に出てくる魔物は一種の免疫機能みたいなもので、出てくる魔物の強さや種類に限度があるのはそもそもの機能的な限界です。出せる最大の力がそこまでと言うことですね。最初から強い魔物を出さないのか、というのはあるかもしれませんが、全箇所一緒にすると強さが均一になるので駄目で、より魔王の力に近くなるほど強さを上げ確実に脅威をはねのけられるようにしているということです。なおこの迷宮の魔物は一般的に魔物と言われていますが実際は魔物ではありません。
中にある魔力石は本来発生させるつもりで作ったものでは恐らくないでしょう。迷宮の機構的に自然に漏れ出た魔力が徐々に老廃物的な溜まりを見せて伸びたものがそうであると思われます。なので魔力石はそのまま魔力の塊ですので色々な利用価値が存在します。なお、階層が下の方が質がいいのは魔物の強さと同じで階層が下に行くほど迷宮に使われる力が大きいため。
魔王の住んでいたところは現在進入禁止の地域です。原因は巨大な魔物の出現地帯。しかもその魔物の出現条件は魔王の住んでいた地域への侵入とその滞在している間に移動した距離。ちなみにこれらの魔物の出現の原因は魔王の仕掛けた防衛機構。まあ、この地域の奥の方、魔王のもともと住んでいた場所は魔王の力による保護がされているのでそこを守るための意味合いが強いです。なお、この魔王の防御は主人公でも対応できません。魔王の持つ能力は神に類似したものであり、神クラスの力であると言えます。魔法とは種類の違う力なので魔法ではどうしようもないということです。
教会関連と魔王と神のお話。大体は冥途の土産ということで魔王が暴露していますが、教会は魔王が作ったもの。完全に封印状態になる前にその仕組みを作り上げ自分の力を取り返せるようにしたものです。結果として教会が神に魔王の力を送るという行いは魔王が力を取り戻すことに繋がる、地味に悪趣味なやり口です。迷宮に関しての話もここでやっている通り、魔王の力を封印するため神が作り上げた物。さんざん迷宮内部が人間などの生物が作り上げたように見えないと言いまくっていたのはそういう理由です。
魔女さん。主人公、魔王に続く作中では三番目ほどのチートキャラです。その内容は主人公の語る魔法の内容から主人公の正体を見抜くこと、簡単に転移転送の魔法を使うことからもおおよそ理解できると思います。一応ヒロインなのですが、まあ初期の印象はあまり良くない感じ。直接会うまでは心象が宜しくない感じです。まあ、魔法の実力自体は認めているはず。魔王関連の問題もありますがそちらに対する関心もありますが主人公の異常な魔法の実力をわかったこともついていく理由です。後に本体の主人公と会い、魔法の知識を学びます。獣人も言っていた魔女かどうかはさておいて、彼女らはなんだかんだで魔法の修練、より良い魔法の習得を目指すことが多いので。魔法に限らず知識欲が高いのはおおよそ魔女に共通することです。
ぶっちゃけ話と不老不死の魔法と魔女の心配と告白。この時点で魔女が主人公とどうなるかが確定しておらず、本気で書いている間はどうするかと思った次第です。もともとの妄想ではどうするか確定的だったのですが……主人公の性格づくりと人形の作成タイミング、魔女との付き合い方など諸々を考えると本気でこの時点では決定できませんでした。ただ、魔女が主人公を見守るのは確定です。
人形の主人公と、彼女と精神的に繋げた時の主人公は微妙に違うように感じられると思います。心は嘘をつけない、主人公と一時的に精神が繋がった彼女はその主人公の本来の精神と外向けに見せている精神の差、違いに不安を覚えた。ゆえの見守る宣言です。
魔王戦。既に魔王の能力は語られていましたが、実際に世界のルールを改変できるのは強力だと思います。その能力の強力さは攻撃が全く通用せず単なる手刀ですら強力な攻撃へと変換される恐ろしさ。もっともこれは結界と言う形で変質作用を起こす強力な空間を作っているからというのもありますが。結界を消した後は流石に結界がある時ほど強力ではありません。それでも十分に強くはあります。防ぐことができなくなればあとはどうとでもなる相手でしたが。
国作りがうまくいくかは獣人たちの動き次第でしょう。獣人差別をしない国を作ったからと言って土地のしがらみや生活的な人とのつながりなど残る理由は様々です。一応国自体は何らかの事情で国に住めなくなったような流れ者をすべて許容するような感じもあると思うので恐らくは問題ないと思われますが。でもそうしたからといって人が来るとは限らないので結局難しいでしょう。簡単にうまくいくはずもありません。そのあたりはずっと国が正常に動くまで主人公が実を粉にした働くことになります。大変ですね。
さて、ここで魔女の答えを聞くことになりますが、正史ではお断りされます。そしてのちに魔女の死による別離という結果に。本来はこれがifになるはずだったのですが、物語の流れや主人公と魔女のつながり、そういった諸々からこの結果になりました。なお、本来妄想上における正史はIf話で切れ端に書いてます。
なお、この正史……別離以後は夕闇の魔女が物語に出てくる別の構想もあったりしますが……まあ、それはまた別のお話ですね。
基本的にこの作品の趣旨はチートを得たけど隠れ潜むタイプの主人公だったわけですが、実際には思いっきり活躍してなんやこれと思うレベルですね。まあ、主人公は一応隠れ住んでいるのは事実なわけなのですが。そういう意味じゃないって話です。まあチートを得た人間がそのチートを振るわない環境というのはなかなかないでしょう。特に私の作品ではそういうのは運命的なあれがありますし。
しかし作品を読み返してみると気づきますが、主人公よりはエリテの方がよっぽどチートです……成長速度が半端ないですよあれ。そういえばエリテは名字持ちだったりしますが、この作品名字を持っている方がレアなはず。ということはエリテはもしかしたら獣人でも上の方の家系だったのかもしれません。いえ、実際には何も考えずに名字をつけただけですけどね。ただそういうこちらの決定したことがどういう形で影響を残すかは別の問題です。キャラが勝手に動くのはよくあること。例えばアルリアについた女性騎士とか。最終戦までついてきたけどわーぎゃー騒いでたらいつの間にか魔王討伐の一員として表彰、なんてことになったことでしょうし……あの不憫なキャラ付けは意外といいかもしれません。少なくとも一緒だった男の方よりは目立ってるんじゃないかな。
まあこの作品、趣旨通りにはいきませんでしたしちょっと余計な話は多いしルートが本来はIfだったりしますが、一応予定通りすすんだのでなんとかよかったと言えます。
だいたい語るのはこの辺り。作品自体は他ルートもありますが、まあ書きません。勇者とか魔王とか書きません。後者はそもそもノクターン行きの無いようになるでしょうし、前者はハーレム系で恐らく書くのが無理っぽいです。誰か書ける人が二次的に書いてくれればいいんじゃないかな……




