後書き tree
前書きにも書きましたが、この作品は打ち切り気味な作品です。それでも、一応書きたいことは書いたのですが……いや、むしろだからこそ、なのかもしれません。それ以上書きたいものがない状況になったからこそ、もうかけることがないようになったのかもしれません。
テーマ:世界樹視点からの歴史もの
完全一人称、移動不可の広範囲視点、木の実や樹液を利用した干渉、色々と頑張った設定ですが、むしろこれくらい主人公が物語に干渉できないのがうまく作れなかった影響でしょう。また、歴史ものというのも悪い部分です。私はそういうの欠けるタイプの人間でないと書いて初めて分かりました。そういう、自分の向き不向きは基本的に書かないと分かりませんね。苦手分野は後のschoolでもはっきりとわかります。
世界樹ですが、後の作品に世界樹の実というものがでますが、それが大地に落ちて芽吹いたのが今作の主人公の体である巨大樹です。世界樹の実は正確に言えば、天層の世界樹という、世界の一番上、最高位の世界に存在する、すべての植物の起源の樹である世界樹の実です。後に出てくるのはその作品内で語りますが、一般的に世界樹の実は、世界の中の大地に落ちれば全ての植物の母となる樹として育ち、世界源流の中に漂っているうちに世界の核となり一つの世界を生み出す、みたいな感じの設定があります。
大層な設定ですが、今回は主人公が宿ったことで少々歪な状況になっています。
最初の精霊は風の精霊。精霊は自然の存在である、と言う設定なので、風、火、水、土、樹々の精霊やら何やら、様々な精霊がいます。将来的に、主人公の周りにはそれぞれ、四属性の精霊の長が侍る……予定だったのですが。作中、その予定は結局崩れました。まあ、それくらいなら想定内ではあるでしょうけど。理由、原因は、主人公である樹に対しての思い入れが一番深い、深すぎる子が彼女だったせいかな? 早く生まれると言うのは得になる時もああるみたいですね。
荒廃した世界であるため、主人公の生み出した肥沃な土地に多種多様な人間種族が集まり、彼らは強さで立ち位置が決まり、森の領域を自分たちの住みかとします。そしてそれは人間以外にとっても同様、最終的には森の外の方までしっかりと草木は広がっていきますが、最初のうちはどうしようもないです。主人公の樹に近づけないのは、その圧倒的存在感、存在の強さのせいです。精霊は何故近づけるのか、は彼らは自然の存在であり、存在的に近しい立場、もしくは従者や下僕、奴隷みたいな立場にあるからでしょう。世界にとっての上位者は彼らにとっての上位者です。畏怖、崇拝、信仰、そういったものはあっても、その圧の影響は受けないでしょう。
森に残った人種は、耳の長い精霊や森との親和を図る種族と、森を伐り火を起こし土や石を加工する種族の二種族が大きな規模の種族です。最終的に後者の種族は森から離れ、火や土の精霊とともに山の方に住まい、山の民に。前者は精霊との親和と森との一体を図り、森の民になります。
これを考えた時、あ、ドワーフとエルフじゃんこれ、と思いました。どうせだからこの世界においてのエルフとドワーフの起源としよう、ということになりました。こう考えると作品造るときにそういう設定が生まれるのは面白いですね。
争いを好む種族は人間なんじゃないか、とも思いましたが……流石にちょっと違うかな。もしかしたら、魔族とかそっち方面かも……人間に期待しすぎか。でも人間は外に逃げた弱い種族の中の一つで強い種族の魔族の奴隷になっている、と言う方が納得いきそうです。
精霊の持つ能力は、最終的にエルフから魔術に発展します。まあ、これはエルフが精霊との親和性が強いからこそですが……エルフが精霊に近いのは、もともと精霊に敏感だったことと、精霊とのかかわりが強くなったことの影響ですね。そして、主人公の樹に近い場所に住んでいるのも大きな影響でしょう。より精霊に近くなっていき、若干の変質が起きてます。
ちなみに、彼らに限らず、世界樹のことは精霊樹と言う呼ばれ方をしているらしいです。
最終的にどうするか、は元々の妄想では樹に雷が落ち、気が破壊されるみたいな形になった後、その破壊された樹から主人公が……! と言う展開だったのですが、流石に精霊樹と呼ばれて世界樹信仰も存在するのにそのご神体ともいえる樹の方がどうにかなると、それはもう大きな問題となるでしょう。仮にその破壊跡から出てくればお前がやったのか、と言われかね何程度には……特に風の精霊さんはガチで殺しにきそうです。実は樹の中の人だよと言ってもわからないでしょうし。
なので、花の中から出てくる、生まれ落ちるパターンにしました。最後どうしようかなと思ってたんですが、そんな形になったみたいです。
ちなみに、主人公が中からいなくなっても世界樹は維持されます。そもそも簡単に切り倒せるものでも死なせられるものでもないし……どうやって破壊するのか、サイズを考えろって話です。というか、主人公は樹の精霊みたいなものでつながり残ってるし……
最後、もともとは学校でこんなことが昔あったんですよー、と教師が教えて窓から見える雷が落ちて割れた世界樹を示して、その後の主人公のことをつらつら書いて終わり、みたいな感じだったのですが……四精霊が侍って王様のような生活をしているのでしたが……まあ、一番最初からの付き合いである風の精霊が側であれこれ世話を焼くので問題ないでしょう……多分、べったりしすぎで一緒に住んでいる精霊やらまとめ役達にしからっれそうですけど。
この作品は書きたい、書けそうな内容で会っても実際書く場合いろいろ大変、というか、専門的な知識や内容……詳しく知っていることが重要になる内容の場合は難しいってことが分かりました。まず既存の歴史ものは不可能なのはもともと理解していましたが……架空も難しいですね。まあ、歴史を一から作って運営するなんて難しくて当たり前ですが……。
そうやって自分の向き不向きを学習していく。しかし、後に私は思い知ることになるでしょう。書けない内容他にもあることを。
まあ、後書きはこんなところでしょうか。




