後書き viran
悪生りて 悪為れば 悪成りぬ
テーマは悪の組織の主人公。今まで全くしたことのない妄想パターンです。
すっ、と妄想の神か女神あたりが降りてきたのか、僅か半日で物語の始まりから途中、終わりまでの流れを考え憑きました。かわりに、話数、長さはそこまで出会はないですが。悪の組織、正義の味方と言う言い方をしていますが、だいたいそういう大雑把な括りで話していて、具体的な内容、組織実態を言わないのは私の主義です。何とかレンジャーとか、何とか戦隊とか言っちゃうと、かなり組織が限定されてしまうので。
そういう、余裕を持ったつくりにするのが私の主義です。設定が大雑把とか、決めてないこと多すぎとか、そういうのじゃないです。
基本的に、設定的に悪の組織と正義の味方の抗争という状況が作品設定にはあります。何でもありや、巨大ロボットバトルとかにしてしまうと、洗脳やら周辺一帯の焦土化、やろうと思えば原発の爆破とか、そういうあれやこれや危険なことをオンパレードでできてしまうので。なので、ある程度政府側は悪の組織側に譲歩して、正義の味方に勝てば悪の組織の支配に置かれる、と言う形をとることになっています。もちろん、政府側としても遺憾でしょうね。そうしないと、それ以上に被害がひどいことになるのでそうせざるを得ないですが。
悪の組織次第ですが、悪の組織はだいたいその組織の性質、資質に会う怪人候補をスカウトや、職安などに掲載したりなどして怪人候補を募集しています。怪人と言っていますが、別に怪人じゃなくて戦闘員だったりもしますが、大体どの組織も頑張って悪党を探して仲間に引き込みます。一般人を募集して悪の組織に適合する形にする場所なんて主人公の入った悪の組織くらいです。普通はしませんし出来ません。首領恐るべしです。
悪の組織に入り、怪人に改造されてしまうと、一般釈迦には戻れません。どうやっても悪の組織側に着くか、逃げて隠れ住むしかないです。そうなるとお金がないので生活できなくなるのがおちですが。ちなみに、正義の味方は悪の組織の怪人について詳しく調べる、調査するので、場合によっては解剖から生体実験を普通に行います。怪人に人権はありません。正義の味方は正義の名のもとに容赦なく怪人を使い潰します。なので、正義の味方を頼ることもできません。それを知らない逃げた怪人が逃げ込んで餌食になることは時々あるみたいですが。
所詮はイエローデイジー。基本的に、魔法少女はこの一帯は色と花の名前です。他は知りません。デイジーさんは、お嬢様タイプのつもりで書いてますが、うまくできたかは知りません。魔法少女の魔法、というのは少々特殊な設定がされています。悪の組織の怪人相手にはよく効き、普通の人間には全く効果がありません。魔法少女など、正義の味方側にも効果がないようです。どうやってそんなふうに設定しているかは知りませんが、そんなふうになっている魔法のようです。
実のところ正義の味方、悪の組織、ともに起源は同じ力、という設定があるような、ないような。ここでは設定的な部分についていろいろ話しますが、そのあたりは恐らく明確には決めていない部分でしょう。ですが、後の首領の話を考えれば、変な話ではないとも思える設定ですね。
作品中に出てきている、時間停止の話。よくある作品では、時間停止中の物理法則の問題は、とか、時間停止中なのに物を動かせる、物に干渉できる、感覚が一気に時間停止を解除したら襲ってくる、とかかなり都合のいいものだと思います。私の作品では、物理的な時間と概念的な時間は別物と考え、基本的に時間停止などは概念的な時間に干渉するものとしています。また、場合によっては物固有の時間、に干渉するケースもあります。そもそも、時間と言う者自体、人間が考えたもので実際には存在しないものではないか、というのも考えの一部にあります。
ちなみに、主人公の能力は時間停止じゃないです。まあ、それは後に出てくるのでわざわざここで書く必要もないんですが。
悪の組織ジャシーン、名前を付けたのは首領です。ネーミングセンスがないどころか、首領の背後に存在する邪神さんがあまりに酷いネーミングで半泣きになる程度には酷いです。
首領は割と気さくで、気のいい人です。ただ、悪と言うことにかなりのこだわりがあり、例えば悪の組織の人間が人間的な悪行をするのを良い、というのは当然ながら、悪の組織としての悪行、つまりは正義の味方の手助け、味方をするとか、そういうのすらも、悪として許容します。全ての悪は、すべからず悪として首領は認めているのです。ただ、正義の味方の行う正義は悪の組織側にとっては悪ではないのか、という考えになるかもしれませんが、悪の組織は正義ではなく、悪です。自分たちが悪として存在していることを認識し、認めています。故に、正義の味方の行う正義は正義であり、悪ではないのです。正義の反対は別の正義、とは時々言われますが、それは悪ではない、ただの正義です。それは首領にとっては悪ではないでしょう。
首領と主人公が言い合いになっていますが、そもそも主人公はあまり悪の組織の人間としてやる気がないのです。他の怪人はどうなのか、といいますが、そもそも悪の組織に適応するには悪である、悪の心を持つ必要があります。主人公にはそれがありません。ある理由によって。だからこそ、首領は主人公に興味を持つのですが。ちなみに、主人公は統治云々の話をしていますが、他の怪人がそういう統治をできるはずもない、むしろ主人公の方が常識、良識を弁えている分、かなり良心的な統治ができるでしょう。このあたりはIFでちょろっと出てくる部分です。
彼らの善悪論、主人公の言う善も悪もない、というのは私の考えですが……首領の考え、悪が生まれそれに対する反作用としての善が生まれる、その逆も然り、という感じの内容に関しては、二元論的なものですが、これ降ってわいてきたものなんですよね。書いている最中に。恐らくは、首領の起源や悪の組織と正義の味方の関係、私の色々な善悪の区別、そういった部分から自然に出てきたものだと思いますが、それが自然に出てきたことが結構恐ろしく感じます。わりと、私の作品のキャラは自分から勝手に動くので。
反存在のことに関しては、恐らくあるゲームにおける反存在のことが頭に在るから自然に出てきたんじゃないかな、とおもいます。あれは強力な力に対する反作用的な感じだったとは思うけど。この話で、正義の味方が正義を名乗るには、悪が必要、と言う話もありますが……これも、有名な作品の内容で似た感じのがありますね。
主人公があっさり正義の味方の組織に侵入していますが、普通は入ったら警報が鳴ります。あんなことができるのは主人公位です。チート乙。
魔法少女や戦隊など、正義の味方側は基本志願制ですが、一応それ専門の組織的な囲い込みもあります。具体的には親を失った孤児を育て洗脳じみた教育を行うとか、ですね。彼らもなかなか戦力の確保は大変なんです。主人公は一度も殺していませんが、普通は怪人に負けたら殺されるか、連れていかれて玩具にされるかです。まともに復帰できるケースは珍しい方です
正義の味方の秘密基地でヒロインである魔法少女に声をかけていますが、彼女はその珍しいケースと半分くらい囲い込みで育てた子供と言うかなり特殊な形。しかし、このときの主人公少し迂闊すぎでは? と思う人もいるかもしれませんが、逃げるだけなら主人公は余裕なので、たとえあの場で人を呼ばれても余裕で逃げられます。能力の特殊性、利便性があるからこそ、ですが。
彼女との出会いは書かれている通り、首領の部下の一人が屑野郎で、敵の魔法少女を攫ってあれこれしていたのをとっちめた時のまともなまま残っていたただ一人の子です。他は社会復帰できたかは怪しいです。なんで主人公がとっちめに行ったかと言うと、首領の主義です。首領の悪の美学に反する存在は、最終的にお前は要らないと消されることになります。やりすぎはよくない、ということですね。物事には程度問題がありますから。
作中に出てきている小説は、ネット上にあった怪人物の漫画の作品の小説、という設定です。割とどうでもいい、おまけみたいな場面、話です。
その手の作品は、怪人や正義の味方と言うものが実際に存在するようになってからはある程度駆逐されました。まあ、リアルで戦争中に戦争物を出版するか、と言うと……どうなのでしょう?
ところで、偶然知り合いの形態を拾ってそれに出て届ける、なんていうのはずいぶんご都合主義な展開だなあ、と思いますね。そもそも、ヒロインさん、あなた何正義の味方の組織で使ってる特殊なスマホをおとしているんですか、と言いたいです。まあ、そういう展開です。本来なら恐らく、その一つ前の秘密基地みたいに出会って声をかける、みたいな感じにするつもりでしたが、二回も同じ展開はどうだろう、と思ったので。
ヒロインさんは、この辺りから主人公をどう見ればいいかわからなくなっている感じです。実際は、最初に助けられた時から徐々に影響を受けていたのでしょう。そもそも、悪の組織の怪人とまともに話すケースと言うのは珍しいでしょうし。奇妙な反応が起きて、結果的にいい感じになったみたいです。
まあ、主人公はあくまで悪の組織に入っているだけで、悪に染まっていないからこそでしょう。
能力、規則破り。英語でルールブレイカー、と言いたくなりますが、それはまた別に存在する必殺技の類ですので、残念ながら日本語読みです。その性質は、あらゆるすべてのルール、法則、システムからの逸脱。例えば、自分が怪人であることから、重力の存在の影響から、時間の流れから、この世界の肉体の強弱の判定から、体にしみこませる精神に作用する闇から、あらゆする全てのルール、作用から逃げることができます。主人公は一時的にこの世界の籍から逃げ、完全な安全圏人げることができます。実にチートです。ただ、この世界のルールから逃げることができるからと言って、すべての物事が無になるわけではありません。逸脱した場所は逸脱した場所で独自のルールがあるため、それに適応するのは大変です。また、あまりに逸脱しすぎると、戻れなくなる危険もあります。まあ、それでも能力としては超強力で利便性の高いチート能力と言わざるを得ませんが。
本人が言っていますが、たびたび見せる時間停止は、時間の流れから逸脱することで行えます。時間の流れを川に例えるなら、川から陸に上陸して川の流れから離れる感じですね。戻るときは上陸した場所から川に戻らなければなりませんが。この時間停止は世界の時間の流れから外れるので、停止中に他に存在する物に干渉することは出来ません。触れることは出来ますが、それによる影響はありません。そのあたりが微妙に使いにくい所ですが、まあ、解除と同時に攻撃を当てればいいだけです。厳密に言えば、干渉しても、影響が出ないだけで、干渉し続けている者はそのまま残ります。また、物を動かすこと自体は出来ます。なので、斜めにして戻ったら倒れるようにするとか、そんなこともできます。倒れないのは何故? 重力も止まってるからじゃないかな? 主人公に対する重力は? ……さあ? と、まあ、ツッコミどころはありますね。まあ、あまり気にしない方がいいです。そういう作用もなんとかするのが能力です。
別の組織の首領の部屋、玉座の間? それとも広間とか会議の間とかそんな感じ? なぜあんなところに罠があるのか。老爺が首領としてなっている悪の組織は、基本的に力こそすべて、という主義です。その中で老爺は力ではなくその頭脳で君臨しています。それを認めない怪人が下剋上をしようとしてくるため、それを阻止した上で、悔しいだろう、では死ね、とやるためです。作品中ではそこまで来た二人を止める役割になりましたが。
実がこのとき、一緒に掴まった魔法少女を助けていますが、もともとの妄想では魔法少女が主人公を襲います。正義が行き過ぎた結果、と言うやつですね。しかし、まあ、そんな感じなのはこの魔法少女に会わないな、と言うことでやめになりましたが。魔法少女は、自分を助けたり、普通に会話できたり、職業だから、という主人公に対し、この人物は本当に悪人なのか、悪の組織の人間なのか、疑問を持ちます。それゆえに、正義に誘いますが、前述のとおり、怪人が正義の組織に逃げ込んでも良い結果にはなりません。
ヒロインの魔法少女は正義に傾倒した、真っ直ぐなおとぼけ馬鹿です。それゆえに、主人公の言葉を真に受け、自分の人生を費やして主人公を正義の味方側、悪の組織から切り離すと言う荒業を実行します。いや、お前馬鹿だろと、言いたくなるのですが……これが、この作品における一番の分岐点です。主人公、ヒロイン、正義の味方、悪の組織、その全てにとって。
ダークヒーロー化、黒化、悪堕ち、色々とありますが、それぞれ違います。今回の変化は一応ダークヒーロー化扱いですが、別にそもそもそういうものではなく、主人公の色に染まった結果、ですかね。まあ、一応悪の組織の一位なので主人公は。ちなみに、ここで分岐した果てに在るIFでは完璧な悪堕ちです。しかし、正義の心魂はに残ったまま、正義として悪に堕ちたのですが。
ジャシーンは主人公の裏切りで壊滅、というか首領のせいで壊滅しましたが、IFを見ればわかりますが、主人公が裏切らなかった場合、首領が強すぎて正義の味方側では勝てません。そもそも、首領の背後には邪神という存在があり、それによる無敵性があります。一応、聖女とか、光魔法とかそういうのは有効打になりますが、その辺の普通の魔法少女や戦隊では相手になりません。また、本当の意味で倒すには邪神の分身としての首領をどうにか消すしかないのですが、それもまた難しいのです。それを成せるのが、特殊な能力を持つ主人公です。まあ、お情けと言うか、首領が本気で戦いをしなかったおかげでもありますが……まあ、それだけバックボーンにある邪神がチートなんです。
そういえば、地味にこの首領、いろいろしゃべくりまくってますね、私の根幹設定の色々を。
首領は最終的に死にますが、その時ため込んだ闇を解放し、邪神へと送り出します。それに巻き込まれ、邪神の生み出した怪人は邪神とともに死に、その内に宿す闇を回収され、一緒に送り出されました。全ては邪神がさまざまな闇を集めるための仕組みです。主人公だけは、能力のおかげで助かりましたが。
邪神さんは、色々と裏で動いていたり、世界崩壊、破滅にかかわっていたり、時々世界のどこかで闇の欠片塊を落としてしまったり、光の子を闇に染めようと育てて逆に負けてしまったり、まあ、色々と能動的な活動をしています。彼女は神の反対であり、闇の存在、悪の存在、世界の底に住む女性の神様です。神はその逆で、光の存在、善の存在、世界の天にすむ男性の神様です。まあ、この二人普通に仲良いんですが。最初の方で首領の話していた、対の存在である、と言うだけです。
あれ、いつの間にか二人結婚してる!? と、書いている自分も思いました。意外と魔法少女は直情的と言うか、能動的と言うか……まあ、あの子はこうなる、こうすると決めたら真っ直ぐ行動するタイプです。主人公に断ることは出来ません、というか、紐生活で彼氏も作れないって言いだしたのは主人公ですし、責任とれと言われたら恐らく断れないでしょう。そもそも、魔法少女には主人公に対する好意はそこそこあったはずですし、本人にとっても悪いことではなかったのでしょう。勝手に結婚を決められた主人公は南無、と言うしかありませんが。まあ、関係は悪くないでしょうし、そこそこいい夫婦生活なんじゃないかな、と最後に。
IFに関しては、あれは主人公が契約を断った場合のお話です。前述通り、主人公無しでは首領が倒せないので正義の味方側の詰みです。主人公は、ヒロインの魔法少女に襲撃の事実を教えますが、それをどう扱うか、魔法少女は苦慮した結果、自分以外の魔法少女を外に出し、安全を図るが、代わりに他の人には教えないと言う形をとりました。主人公の善行に対し、どう行動をとればいいかわからなくなった結果です。
そして、彼女は主人公と対立、敵対し、主人公に敗北しました。恐らく、あの時殺してほしかったのだと思います。本気で。それを、主人公は選ぶことは出来ず、首領により悪に染められました。その後は、主人公に仕え、ずっと補佐を務める悪の魔法少女です。
最後に主人公と彼女で、自分は正義に在って悪に堕ちる代わり悪に在って正義を成せと、呪いのような約束をさせられます。その結果主人公は大変な作業、仕事をする羽目になりました。ヒロインの彼女が頑張って手伝ってくれるので何とかなるでしょう。最後には、魔法少女たちが戻ってきて倒され回収されていますし、デイジーさんを悪堕ちさせて再利用することになりそうなので少しは楽になるんじゃないかな、と言った感じです。
即興で思いついた作品なので、どうしても話数は少なくなってしまいましたが……まあ、この当時はそれくらいが私の限界です。ちなみにこの作品、投稿としては二作目ですが、実はroop途中に思いついた作品でした。話数が少ないのでroopよりも先に書き終わって投稿した形です。ちなみに、大体の作品は投稿日から話数分日付を戻せば、そのあたりが書き始めの日です。一部作品は違いますが。
後書きはこんなところでしょうか。大体、書いていることは作中で書かれていることも多い気がする……ちゃんと説明してるんですね、自分。