5.【検視調書(写)】
事件番号:第25-0602号
作成日:令亜7年6月3日
作成者:S市警察署 生活安全課
■被検死者
氏名:山成 正一
年齢:56歳
性別:男性
住所:S市I区M地区 ○○番地
■発見状況
令亜7年6月2日午前9時頃、近隣住民が敷地内に倒れている被検死者を発見し、警察へ通報。現場には熊の足跡及び農作物の荒らされた痕跡が確認された。
■外表所見
・頭部、胸部、腹部に広範な裂傷及び欠損。熊による食害と推定される。
・四肢、頸部、背部に複数の噛創あり。歯型の一部は熊のものと一致しない。
・歯型の一部は犬科動物に類似する歯列痕と確認。大きさ・間隔から、「いぬ」のものと推定される。
・「いぬ」のものと推定される噛創はサイズが一定でない。成体一体と三体から五体の幼体によるものである可能性が高い。
■内部所見
・出血性ショックによる死亡と判断。
・噛創部位からの出血が顕著であり、熊による食害以前に「いぬ」と思われる動物に襲撃された可能性が高い。
■鑑定所見
・死因:
失血死(熊による食害及び犬科動物様の咬傷による)
・推定経過:
被検死者は畑作業中に「いぬ」と思われる動物に襲撃され、四肢に噛傷を負った。その後、熊が接近し、倒れた被検死者を食害した。複合的要因により死亡に至ったものと推定される。
■備考
・被検死者の所有する住宅敷地内に、複数体の「いぬ」を飼育していた痕跡あり。
・事件発覚まで現場周辺で「いぬ」の目撃情報は無く、被検死者による「いぬ」飼育の届出も確認されていない。
・被検死者は適切な抜歯・去勢を行っていない無登録の「いぬ」を隠匿し所有していた可能性あり。
・熊による被害と併せ、住民に対して夜間の外出を控えるよう注意喚起が必要。
・猟友会への協力要請を検討。




