2/41
2話「灯台荘の住人たち —研究棟の午前—」
2話「灯台荘の住人たち —研究棟の午前—」
透(視覚障害)
透は、研究棟の外で杖を軽く地面に当てながら、
町の音を聞き取っていた。
「今日は海の音が近いですね」
その声だけで、彼が“音で世界を読む人”だと分かる。
真昼(聾唖)
真昼は、みかに手話で何かを伝えている。
みかは光で返事をする。
言葉がなくても成立する会話。
それが真昼の“日常”。
雫(脱うつ)
雫は、ゆっくり洗濯物を干していた。
「……今日は、これだけで十分。」
その一言が、灯台荘の空気を柔らかくする。
宙
宙は風を追いかけて走り回っている。
「風が跳ねてるよ〜!」
意味不明だけど、灯台荘には必要な存在。
文子さん
研究棟に向けて湯気を送っている。
「junさーん、お茶できたわよ〜」
湯気で場を整える人。
絵凛(番頭)
研究棟の入口でランタンを揺らしながら、
「junさん、午前の光がきれいだよ。」
灯台荘の“心の温度管理係”。
蝦蟇口先生
研究棟の窓から、
「じゅんさ~ん! 落ちた〜!」
と声が聞こえる。
落下3回の伝説は、今日も更新されるかもしれない。
透の音の世界
真昼とみかの光と手話
雫の“今日はこれだけで十分”
宙の風
文子さんの湯気
絵凛のランタン
蝦蟇口先生の落下伝説の続き




