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画面越しの不協和音

 

 大学の講義室。賑やかな学食。

 そこには、私の知らない「結衣の日常」が溢れている。


 スマホの画面に届く写真は、東京のお洒落なカフェや、私が見たこともない派手な服を着た結衣。彼女の隣には、いかにも「大学生活を楽しんでいます」といった風な、馴れ馴れしい女友達がぴったりとくっついている。


『結衣、このあと飲み会行かない? 幹事の男の子たちが、どうしても結衣に来てほしいって言ってるよー!』


 背景に紛れ込んだそんな声が、LINEのボイスメッセージから漏れ聞こえるたび、私の胸は冷たいおりで満たされていく。

 地元に残った私には、彼女の周りに群がる「飢えた男たち」の視線が、手に取るように分かってしまう。彼女の完璧な笑顔の下にある「脆さ」を、誰かが安っぽく暴こうとしているのではないか。その不安が、夜な夜な私を締め付けた。


 一方、私の方にも侵入者は現れる。

「ねえ凛ちゃん、いつも誰とLINEしてるの? もしかして、遠距離の彼氏とか?」


 サークルの飲み会で、酒の勢いを借りて距離を詰めてくる男子学生。私の事情など露知らず、土足で踏み込んでくる無神経な言葉。

「女同士で毎日LINEとか、重くない? もっと自由に遊ぼうよ」


 そんな言葉を投げかけられるたび、私は結衣との間に築いた「宝石のような日々」が、他人には理解されない、あるいは異常なものとして扱われているような気がして、言葉を飲み込む。


『今日も疲れた……。凛の声が聴きたい』


 夜中の一時。結衣から届く、短くて、どこか投げやりなメッセージ。

 スマホを耳に当てると、受話器越しに聞こえる彼女の声は、かつての放課後のように甘く、そして今にも壊れそうなほど震えていた。


「結衣、大丈夫? 飲み会、楽しかった?」

「……楽しくないよ。みんな、私の表面しか見てない。凛みたいに、私の影に気づいてくれる人なんて、どこにもいないのに」


 東京の喧騒の中にいる彼女と、静まり返った地元の部屋にいる私。

 私たちは、お互いを繋ぎ止めるための唯一の命綱である「スマホの光」を、縋るように見つめ続けるしかなかった。


この作品はAI40%、筆者60%で書きました。

原案100%筆者。

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