BAD END②「祠封印エンド」――『紗灯を見捨てた姉の結末』
【灯子が“紗灯影から距離を取る”場合の分岐】
穴の主の影が暴れ、
足元の土が波のように揺れた。
紗灯影は、灯子の足にすがりつこうとしていた。
小さな影の指が震えている。
『……おねえちゃん……
こわい……』
灯子は、ほんの一瞬だけ、
怖さと混乱で足を引いた。
「……紗灯。離れて……!
今近づくと危ない!」
影が、ぴたりと固まった。
その“拒絶”を、
穴の主が敏感に捉えた。
『……キエロ……』
黒い腕が伸び、
紗灯影を掴んだ。
『や……っ!!
おねえちゃ──!!』
「紗灯!!」
走る灯子の足より早く、
影が紗灯影を祠へ引きずり込んだ。
ぼすっ──と、
水面が閉じるような鈍い音。
紗灯影は戻らなかった。
穴の主は、満足げに身を震わせた。
灯子は祠の縁にしがみつきながら叫ぶ。
「紗灯!!
返してよ!!」
返事はない。
紗灯の声は消えた。
その代わりに、影が灯子の足首を掴んだ。
『……コロ……して……』
「……え?」
『……紗灯……を……
見捨てた姉は……
もう……姉じゃない……』
祠の底から響いたのは、
紗灯の声だった。
その声は、
もう灯子を必要としていなかった。
●BAD END:祠封印エンド
紗灯影は祠へ吸収され、
灯子は“紗灯の呪いの媒体”となる。
学院全体の影が狂い始め、物語は崩壊する。




