ご褒美

キャップを開ける

ぷしゅと音が走る

コップに注ぐと

しゅわしゅわと音がなる

注いだ瞬間

よく見ると

黒の中で

ぱちぱちと

小さな粒が楽しそうに

跳ねている

しゅわしゅわとぱちぱち

どこかかわいい

泡が下から登ってきては

プチっと消える

手にとり

そっと口へ運ぶ

舌をちくちくと刺しながら

優しい甘さを伝えてくる

少しだけ

大人の味に近づいた気がする

きっと

お父さんの白い泡が残ったグラスと同じ

少しのぜいたく

がんばったごほうび

今日も一日お疲れ様

明日も良い日になりますように