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もっと普通の恋がしたい!!前編

はじめまして!

伊江橙香ともうします!

こちらの界隈では完全初心者で御座います!

不備がありましたら直させていただきますので、容赦なくご指摘をお願いします!


私は、自分の容姿に自信がない陰キャで、クラスに友達も少ない.少し残念な女の子だ。

名前は、花巻由衣。

クラスではハブられがちな存在。

当然、恋愛にも縁がないはずだった。

小さい頃から恋愛にはほとんど興味がなかった。

恋愛に興味のない両親と、恋愛なんて気にするそぶりもない男兄弟のおかげで、恋愛小説や少女漫画、恋愛ドラマの類を一切見ずに育った私は、すっかりギャグ漫画の方が好きな面白みのない女の子になってしまった。それでも、本を読むのが好きだった私は、百人一首を覚えることにしたのだが、恋愛系が苦手だった私は、いきなり出てきた大量の恋歌に大苦戦。

そんな小学校生活をおくっていた。

転機があったのは、小学3年生のころ。私のクラスは、田舎ゆえ人数が少なく、16人しかいないクラスに、男子は3人しかいなかった。

人気の男子は、当然女子の間でうばいあいになる。私のクラスも例にもれず、何を思ったか、一番人気の男子にー勢に告白しよう!と言う企画がもち上がった。

クラスで一番モテるはるかちゃんも、転校生で美人さんのしおりちゃんも、運動ができるすずちゃんも、みんなが一番人気の男の子、晴村明斗くんに告白しようとしていた。

クラスの有力な女の子たちがやるなら、長いものにまかれるのが陰キャの性だ。

私はその空気に流され、明斗くんに告白しようとした。

百人一首が大好きだった私は、計画を実行する日に百人一首の中で一番好きになれた恋歌を手紙に書いて、机の中に入れておいた。

「つくばねの みねよりおつるみなのがわ こひぞつもりてふちとなりぬる」

恋が積もりに積もって淵のようになってしまいましたというとてもすてきなー首だった。

それでも、小学生に百人一首は難かしかったのかもしれない。

残酷なことに、ラブレターは本人に見つかる前に取り巻きの男の子に見つかってしまい、中を読まれたあげく「意味わからねぇ」と一蹴されてしまったのだ。

「つくばね」が分からないと言ってきたので「地名だよ」と返したのだが、それでも納得してもらえず、辞書で引くと言いだして、「つくばね」がのっていなかったからにた言句でしらべたよ!ともどってきたので聞いてみると、「しゃがむ、って意味だった!」と、それはもう自信満々に言って来たので、それはつくばうだろうが!と内心ツッコんでいた。

つまりは、本人の耳に入る前に取り巻きの男子にフラれたのである。

その日は、大好きなものを分かってもらえなかったくやしさと、とどけることすらできなかった悲しさで泣きながら帰った。

…別に、恋愛感情は抱いていなかったから、そこにショックは受けなかった。



さて、そんなさんざんなスタートだった私の恋模様は、どうやらふつうじゃないらしい。

世間一般のおじょう様方は、漫画みたいな恋がしたいと言うのだろうが、私の場合はそうじゃない。

私は、漫画みたいな恋じゃなくて、もっとふつうに恋をしたいんだ!!




中学1年生の冬、私は大好きな図書館に来ていた。学校の図書館、その定位置で本を読むのが日課になっていた。

でも、そんな日常をおびやかす存在が現れる。3年生、つまりは先輩の田中修太という男。

この男が、静かな図書館に来ては、女子に声をかけ「かわいいね。好きだよ」と言ってまわるという大変めんどうくさい行動をしていたのだ。

女子の名前はバッチリ把握していて、「〇〇ちゃん、かわいいね」と、目に入る女子みんなに声をかけては冷たくあしらわれていた。

私の好きな図書館をあらされるわけにはいかない!と、私の所に「ゆいちゃん、かわいいよ、つきあってほしい」と来たときに、「いいよ」と言った。

私がストッパーになれば良いと思った。

1月から、先輩の卒業する3月まで、3ヶ月間のお付き合いをきめた。

…とは言っても、その先輩は止まらず、結局は卒業するまで女の子に声をかけ続けたのだが。

私の他にも、同学年のさやちゃん、せなちゃんやあいちゃんにまで。

わたしもさすがに怖くなって、クラスで少しだけ仲の良かった男の子に想談した。そしたら、図書館にいっしょに来てくれて、その先輩から私を守ってくれることになった。

そのころには先輩もストーカーじみてきて、クラスの前にきて、「ゆいちゃん」と連呼していたり、移動教室の移動先にまでついてきて、かえり道でもついてくるという粘着ぶりを見せていたので、正直ホッとした。

それからは何事もなく先輩は卒業していった。



2年生になって、私はスマホをかってもらった。

深海魚のデザインのスマホケースの、少し古いスマホ。

家族の連絡先しか入っていない、私のスマホ。

中学2年生の夏になるころには、恋愛に奥手だった私にも恋心が芽生えていた。

あれは、忘れもしない7月7日。七夕の日だった。

3月まで図書館にいっしょに来てくれていた男子、桑原知貴に私は恋をしていて、LINEを交換しようとお願いしたんだった。

それなりに仲が良くて、必要はなくなったのにいっしょに図書館に行っていた。

LINEは無事交換できて、のんびり雑談をしていたときだった。

私は、今日が七夕であることに気づいた。そして、七夕のお願い、何?と彼にきいた。すると、「ゆいは何を願うんだ?」と返ってきた。しばらくまよって、「んー、好きな人と付き合うことかな」と送った。

…本気にされなかったらジョーダンだよってすませる予定だった。

そしたら、向こうから、好きな子いるの? だれだれ??と来たので、「じゃあ同時に言う」ときめて、せーので好きな人の名前をおくりあった。

私がかいたのは桑原知貴。

向こうがかいたのは…花巻由衣、私のフルネーム。

両想いでうれしい気持ちもあったけど、それと同時にクテスでハブられていて顔が残念な私で良かったのかな、という気持ちもあった。

でも、「由衣がかわいいから好きなんだよ」という言葉を信じてお付き合いをすることにした。

知貴くんと、最初は楽しく話していた。でも、だんだん束縛が目立つようになってきた。

こんな人だとは思わなかった。

正直言って、よくない彼氏を擬人化したみたいな。

束縛は、少しならオッケー派のわたしですら、ちょっと引いてしまうレベルの束縛。

他の男子と話さないこと、LINEをしないこと、おはようとおやすみは必ずいうこと、学校まで毎朝一緒に行くこと、あさはスタ連で起こすこと。

それに、夜型人間の彼は朝型人間の私に夜更かしを強要した。

当然寝落ちしてしまうが、もし寝てしまったなら翌日とても怒られる。

ちなみに、別れた後私は皮肉にも夜型になってしまうのだが、それは桑原のせいではない。

さて、そんな問題だらけの桑原だけど、1番困ったことがある。それは…

やたらボディタッチが多くて、体中あちこちべたべたとさわってくることだった。

「ゆい、かわいいよ」と言いながら背中をさわる。

朝会って一番にお尻をさわる。やめろって言いたいけれど、私みたいな陰キャにはこれをのがしたら一生彼氏ができないと思っていたし、私なんかと付き合ってるんだから、多少のことはがまんしなきゃと思っていた。

でも、行動はエスカレートしていくばかり。映画を見に行ったら太ももをさわられる。下着にまで手をのばされたときは、さすがにもう気持ち悪いなと思った。お祭りに行ったら、みんながいる所で胸をさわったりしてきて、今度こそ手が出るかと思った。それでもがまんして付き合っていたのに、彼はいとも簡単に私を裏切ることとなる。

中学3年生になったわたしは、桑原と同じ班になってしまったが修学旅行を楽しんでいた。

入学したころから友人として仲が良かったこころちゃん、みこちゃん、そして、桑原と共通の友人だった田口くん。桑原以外は文句なしの班だった。

その日の夜、こころちゃんとみこちゃんと私で、修学旅行らしい話題でもり上がっていた。そう、恋バナだ。

…とは言っても、桑原のグチをきいてもらっていたのだが。

そんなこんなで修学旅行も終わり、さて学校生活にもどるぞ、と言うときに桑原からLINEが来た。

「ゆい、気付いてるとおもうけど、おれもうゆいのことすきじゃないから。それと、他の好きな人できたから別れてほしい。」

… は?ふざけてるの?私がいやいやながらも付き合った11ヶ月は?約1年だよ?

何もしなかったよね? いやがること。

夜中まで付き合ってあげたよね?

あなたの話に合わせようと、大手のVtuberのことも勉強したのよ??…おかげでVtuber好きになったけどね。

私があなたにつくした1年をどうするの?

…なんて言っても、変わらないから、私はお気に入りのラインスタンプで1つだけok!と返し、ブロックした。

私がんばったよ?5分以内にLINE返したし、あなたがからんでくるせいで、クラスメイトにハブられて、ぼっちになっちゃったのよ?

そっか。やっぱそういう人だったか。

七夕に告白して付き合って、なんてマンがみたいだって言ってたのが、うそみたい。



それから、卒業まではほぼ図書館ですごし、図書館に依存するようになった。

1人しかいない別クラスの親友と、たくさん話したりもした。

卒業の数日前、私たちに卒業アハバムが配られた。

読んでいただきありがとうございました!

楽しんでいただけたのなら幸いです!

また次の機会がありましたら読んでくださると嬉しいです!

それでは。

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