表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【連載版】追放後の悪役令嬢ですが、暇だったので身体を鍛えて最強になりました  作者: タック
第二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/58

幕間 屈辱のカロリーヌ

「ブゥゥッキィィィイ!! なんでアタシが地面に頭をこすりつけなきゃいけないのよ!」


「そ、それは相手が帝国の第一皇子アース殿下で……」


 王宮にある寝室――その部屋主のトリスと、ブタの様に叫ぶカロリーヌがいた。

 破られて綿の飛び出た枕、転がり落ちて水がこぼれた花瓶、粉砕された金属製の棚。

 暴れ回るカロリーヌによって、部屋のあちこちが破壊されている。


「悔しいぃぃぃい!! このアタシ、カロリーヌが頭を下げなきゃいけない人間なんて、存在してはならないのよぉ!」


「そんなムチャクチャな……」


「でも、まだ表向きは帝国に敵意を向けちゃマズいわね」


 アースの庇護下に入ったジョセフィーヌには手を出すことができない。

 もし、一時の感情でそれをしてしまったら、帝国と戦争――いや、国力の差で戦争にすらならずに王国は潰されるだろう。

 むしろ、王国を手に入れるための挑発かもしれないとカロリーヌは深読みする。


「となると……裏側から仕掛けるしかないわね……」


「か、カロリーヌ!? 一体何を考えているんだい!?」


「ジョセフィーヌお姉様はお人よしだから色々と簡単にいきそうねぇ……。まだ例の危険な『特級封印指定区域』にいれば事故も装えるでしょうし、中に〝アイツ〟を送り込めば暗殺も狙えるわねぇ」


 カロリーヌの頭の中では、すでに適任者を刺客として送り込む算段を付けていた。


「そして、煩わしい帝国は少し時間をかけて足元から潰してやりましょう……アタシ自慢のカロリーでねぇ……ブヒヒヒヒ……」


 冗談ではなく本気の表情を浮かべているカロリーヌを見て、トリスは顔面蒼白になった。

 醜い欲求だけで自身の姉と帝国すら手にかけようというのだ。

 そのリスクと醜悪さは計り知れない。

 もし失敗したら、トリスはおろか王国すら破滅への道を辿るだろう。


(女とはこうも恐ろしい生き物だったのか……)


 トリスは安易な口車に乗って、ジョセフィーヌと婚約破棄してしまったことを後悔しない日はなくなってきた。

 自分がどれだけ恵まれた相手と結ばれる予定だったのかと思い知らされる。


「ブォッフフ、頭を働かせたらカロリーが消費されてしまったわ。ディナーが楽しみねぇ」


 トリスはふと思い出した。

 カロリーヌがおかしくなる前もディナーを楽しみにしていたのだ。

 そして、そのディナーでは特別に手に入れたという〝紫色の肉〟を生でかじりついていた。


(もしかして、原因は……)


「帝国もアタシの手中――いえ、胃中に収めてあげるわぁ! ブヒヒヒヒヒ!」

次回から三章予定です!

そのため、三章詳細プロットや、新キャラ設定などを煮詰めるために毎日投稿が途切れると思います。

すみません!


そして別作品ですが、明日10月12日に私が原作のマンガが出るので宣伝です!

『伝説の竜装騎士は田舎で普通に暮らしたい ~SSSランク依頼の下請け辞めます!~ 2巻』

いつものように書き下ろし小説もついてお得!

(よし、宣伝頑張った)


あと、きりよく章区切りとなるので、ご祝儀としてブクマや★★★★★など頂けると作者の筋肉が喜びます。

ではでは、なるべく早めに三章を開始できるように頑張ります!(この連載、ガチで書き溜めとか設定なしでずっとやってるからギリギリすぎる)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【作者の書籍情報】
j0jdiq0hi0dkci8b0ekeecm4sga_101e_xc_1df_
『伝説の竜装騎士は田舎で普通に暮らしたい ~SSSランク依頼の下請け辞めます!~』カドカワBOOKS様書籍紹介ページ
エルムたちの海でのバカンスや、可愛いひなワイバーン、勇者の隠された過去など7万字くらい大幅加筆修正されています。
二巻、発売中です。
ガンガンONLINEで連載中のコミカライズは、単行本一巻が発売中です。
よろしくお願いします。

【こちらの連載もよろしくお願いします】
『猫かぶり魔王、聖女のフリをして世界を手中に収める ~いいえ、破滅フラグを回避しながらテイムでモフモフ王国を作りたいだけの転生ゲーマーです~』
聖女(魔王)に転生したゲーマーが、破滅フラグを回避するために仕方なく世界を手中に収めるという勘違い系物語です。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ