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先は暗く 着た道は明るく感じた

見てくれている方ありがとうございます




運命論とか決定説なんて言葉を聞いた事があるだろうか


多少の差異はあるが

どちらも物事は初めから決まっているという事では同じと思っていいだろう


イスラム教にもキスマトなんて概念さえある

千年一夜物語にも多く取り入れられている


初めから運命は決まっている


それはきっと本当だろう


しかし、かの古人は言った

自身の念を変えることで三千世界の生命が呼応し未来が変わる


そうだ

少しで良い

運命から外れれば


完成した歯車にゴミが詰まるでも良い


少しでも変われば

暗闇に光が

荒野に道が


きっとできる





「起きてください!起きてください!」


身体を大きく揺さぶられた俺は目を覚ました


茶髪の青年に起こされた

彼は何か焦っている様に見えた


「そこの小僧は起きたか」


多分俺のことだろう

周りの乗客を見ると誰もが怯えた目をしていた


「魔物が出た、しっかり掴まっとかんと落ちるぞ」


馬の手綱を強く握り乱暴に言い張った

力強く引き馬の腹を蹴る


すると今までとは段違いに速くなった


競馬は見たことあるが

車と人を乗せてこのスピードは凄い


強烈な風に耐え自分のカバンを抱きしめる形で持つ


しかし狼の様な魔物は一向に離れず走ってくる


体力勝負かと思った時


さっき俺を起こした青年が弓を持って荷台に乗り出た


右手で矢をを持ち左手に弓

片足を馬車の側面に当て踏ん張る

矢を通し限界まで弦を引いた


飛ばされた矢は群れの一匹の脳天に刺さった

撃たれた魔物は勢いのまま転がった


まずは一匹


続けて二撃目が放たれるが

避けられた


だが矢はまだのこってる

いくつか撃てば全滅できるはず


しかし魔物は速度を上げる

目に見えるほど距離は縮まっていく


「要らない荷物を捨てろ!追いつかれるぞ」


この言葉で理解した


魔物が速度を上げたのも事実

狼やイヌ科は群れ意識高いから


でも一番の原因は馬の体力

今さっき走り出した魔物と朝から走ってる馬

どっちが疲れているか

わかりきっている


追いつかれるのは俺たちだ




「どうして、水成を追い出したのですか!」


輝樹は水成が追い出されたと聞き直談判しに行った

水成は戦う力を持っていない

魔物が跋扈する所に置けばすぐに死ぬだろうと

それ以前に水成は


「友人を心配するのはいいが、彼が言い出したことだ」


一方で大臣はだからなんだと言わんばかりに行った


「だからと言って」


輝樹は反論しようとするが

空かさず


「彼は君達の邪魔にはなりたくないらしいんだが、どうだ」


少々挑発するようだった


「クッ…」


輝樹と水成は昔からの仲だ火織や立花は高校からだが輝樹は幼少期からいわゆる幼馴染だ

だから少なからず水成の事だってわかる


彼が足手まといになりたくないのは事実だろう

だが、

それが輝樹との約束を破って良い理由にはならないのではないか


輝樹は召喚され、他の人と別れた後

秘密裏に王とその重鎮と会っていた

その際自分の友を傷つけるなと約束した


しかし大臣に輝樹に契約書を渡していなかった

故に所詮は口約束いくらでも取り繕えば良い


勇者の力で多少腕力がパワーアップした所でついこないだまで学生だった者のと

産まれてから人を操る術を学んで来た者とは格が違う


輝樹の言うことなどいくらでも揉み消せる


「友人なんだろう、信じないのか」


追い討ちをかける


輝樹は苦虫を噛み潰したように不快だった

口喧嘩は相手が強い

殴り合えば勝てるが解決にならない


なら輝樹は友を信じ、そして残された者を守り抜くしかない

話し合いに自分の求める結論が出ないことを悟り


輝樹は扉を開き出て行った



扉の横には鎧を着た男が立っていた


「何ですか、ハーネイル騎士団長」


輝樹は騎士団に声をかけた

ハーネイルは腕を組み


「あのタヌキの事だ絶対に裏がある」


「わかってますよ」


輝樹が通り過ぎようとするのを止めて


「良いから聞け、割と重要な話をするよく聞け、よく行けばお前の友人は魔族の戦いから引き のんびりできる もしくはどっかの軍施設で働くかもしれない」


それを輝樹は黙って聞いた


「悪く行けば、お前を動かすための人質として幽閉だ」


「そして最悪が殺される」


それを聞き輝樹は怒りを覚えた

自然と握る拳が強くなる


「何故…何で!」


「脅しだ、早く役目を全うしろでなければ次は」


「嫌だ!嫌だ」


輝樹は水成と長い付き合いだ

苦楽を共にした親友とも言える


「お前は戦うしかない、それは初めから決まっていたんだ」



時間は迫る

失うは友の命

戦う前から大き過ぎる物を背負ってしまった




面白い!続きが気になる!という方は評価を

つまらん 読み難いと感じた方は詳しく指摘頂けると幸いです

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