都会デビューしたい
「うーむ」
こりゃ参ったな
身体を捻り、背中を前に出す
何度かその場で回る
「これは酷いな」
何も考えていなかったのがヤバかったな
計画性とはよく言ったもんだ、これからは頑張ろう、ほんとに
でも、ここで止めるのも嫌な感じするし
「どうしよう」
そう考えながら鏡に映る自分の姿を見ていた
■
事の発端はちょと前だ
昨日急遽何ヶ月ぶりに外に出る事にしたのだ
その時は良かったのだ、あれしようこれしようと考えカバンの中に必要そうなものを詰め込んだ
ハンターの詰所、言わばギルドって所に魔物とかの素材を持っていけば金に出来るらしい
それを聞いて適当に転がっている魔物をとっ捕まえて剥ぎ取った
こいつを売ればお財布問題は解決するのだ
俺の頭はおかしかったのか
目先の事にとらわれ大事なことを見落としていた
お金なんかよりもっと大事なことだ
そう、服装だ
服装は大事、なぜなら今の俺の格好は不審者同然
街なんかに入れたく無い位のヤバイ奴
ゴロツキの上位互換みたいな存在に見える
街に入れなければ素材の換金なんか出来るわけない
旅人と交換する手もあるが不審者が近づいてくれば逃げるのが普通だ
衛兵呼ばれたらもっと大惨事になる、始まってすらいないのに最大の難関
まともな服さえあれば
最初俺が着ていた服はズタズタのボロボロになってしまい捨てるしか無くなっていた
そしてユノが何で持ってんのかもどこから出したのかもわからない服を持ってきてそれを今まで着ていた
数着あるがどれもこれも同じような無地のシャツにズボン
しかも擦り切れ破れているおまけ付きのプレミア品だ
どうする?
どっか襲って奪うか、いや分けて貰えばいいのかな?
ここはもう魔物の毛皮で即席コートでも作っといて
『カッコいい装備です』で通すしか無いのか
どうやって作るんだろ
密入するかそうしよう
塀くらい飛び越えられるよ、きっと
自慢の鍛えたこの身体でなんとかしよう、そのために今まで頑張ってきたじゃないか!
よし行こう
作戦はバッチリ決まったのだ
走ってジャンプそれだけだ、塀を飛び越えれば文句言われないだろう
入ればこっちの勝ちなんだしいいよね
カバンを背負って靴紐を結ぶ
準備を整えてから
部屋を飛び出し廊下に出て階段を駆け下り玄関まで走る
「行ってくる」
一応言っといてから
扉を開けて走る
最初に俺が入ってきた空間の歪みに飛び込み地上に出た
「さーて行くか!」
ユノが教えてくれた街の方角へ進む
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