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頑張れニンゲン

ブックマークありがとうございます



私の名前はローラ

この街の高級レストランに勤めている、

なぜかって、

男なんてみんなガキ、昔は強くてたくましい王子様のような人に憧れていた

だけど現実は違う


ハンターギルドで働いていた時は強い男はたくさん見てきた

どいつもこいつも頭は馬鹿、商人の娘として学校に通っていた私だから言える


清潔感は無いし、キモいくらいに盛り上がった筋肉なんて汚物だ

もっとこう、髪の毛はサラサラで華奢に見えるが中はとてもがっしりしていて

それでお金を持っている人がいい


私は顔は大分いいと自負している

ブスな友達は馬面と結婚したと自慢したがそんなのはお断りだ


おっと誰が来たようだ


私は笑顔で対応する

二人組の男、恐らく貴族だろう。高価そうなコートを羽織り胸に宝石をつけている

中級貴族くらいか、全身を観察しそこそこ持っているだろうと見定めた


私は男達を華麗に席へ案内した

見惚れてる見惚れてる


残念ながら貴方達みたいな男には私は役不足よ


営業スマイルでその場を去る


そう言えば勇者がこの辺に来ていると聞いた

どんな男だろう、確か若いとかって言われていた


まあ私程の女が近寄ればイチコロでしょうけど

考えてると後ろから声をかけられた


黒いローブを着た四人組が立っていた


「済まないが個室はあるか?」


何よ急に人が考えてる時に話しかけるなんて

私は振り向いて接客をする


「一部屋空いてますが」


仕事だからスマイルだ

この四人組は金持ってなさそうだし奥に押し込めばいいか


「料金がかかるのでやめておいた方が」


優しい忠告だ

部相応という言葉を知っているかな、


「そうか仕方ないな」


男の一人が顎に手を当てて頭を捻る


男がこちらを見て何か言おうとした時私の景色がブレた



あれ?

なんで上向いてんだろう

何か寒くなってきたな



「殺すなよ、片付けが面倒だ」


「別の店探す方がめんどいんじゃ無いすか」


先頭の男が呆れていうと後ろの男が返す


「騒ぎになる前に全員殺せ、ジン」


ジンと呼ばれた男は懐から出したナイフで客の首を全て切った

悲鳴が上がる前に首を切り音を防いだ


「最初からこうすれば良かったんじゃないすかね」


男は死体を蹴り飛ばし乱暴に椅子に座る


「騒がれたら面倒だったんだ」


「隊長は頭が硬いな」


「お前が悪いだけだ」


睨み合っている彼らに


「レイもバースも辞めて」


高い声の女が間に入った

それに睨み合っているレイとバースは離れ

椅子を引き無造作に座った


彼らは着ているローブを脱いで横の机に向かって投げた


その頭には魔族の証であるツノが生えていた


「で目的は何だっけ?」


バースは皆に聞いた


「サンプルの採取だ」


「わざわざ研究所の仕事回すなんてね」


彼らは机の上に置いてあるカップを取り茶を飲む


「勇者だっけ?あとその連れ二人を取ればいいんでしょう」


「そのはずだ」


バースは椅子の上に足を立て不機嫌そうに


「何で城を攻めない、誰もいないんだろ俺たちで行かねえんだ」


確かに騎士団も魔法師もいない今責めるのは普通なら得策だろうが


「あそこは 日輪 がいる、人が少ないなら 奏者 の独壇場だ」


レイは落ち着いて話す


「 騎士団長のハーネイルや月影のムウが居なくとも警備は厳しい 番犬 ケイオスや 執行人 リーズが常に昼寝中だ」


「幸い勇者はまだ青い今のうちにサンプルを採取しとくのがいいだろう」


勇者本人はまだ強く無いため

今のうちに強さの秘密を理解して魔族側も勇者を召喚出来れば良い


「そこでのんきに遊んでる所にお邪魔してちょと死んで貰えば上出来だ」


「日時は二日後くらいでいいな、待機中の奴らも召集する」



人間達が知らない所で静かに魔族側も動いていた


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