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勇者編

一旦輝樹サイドです

決してネタが切れた訳じゃありません


騎士団本部


騎士団に籍を置く隊長クラスの人員を集め

魔法師との合同遠征についての会議が始まった


もちろん輝樹も出席している


金髪の青年が黒板の前に立ち司会を務めた


「この度、使えない団長の代わりに進行役を務めさせていただくアレンと申します」


アレンは軽く会釈した


長机を囲むよう座る彼らに、控えていた兵士が書類を渡した

彼らは書類を軽く目を通す


「では、始めさせて頂きます」


会議が始まった



「軍の訓練場を使わせて頂くことになりました」


軍と騎士の違いは簡単に言うと強さだ

軍人は誰でもなることが出来るが騎士は専門の学院を卒業しなければならない

そのため貴族の子弟が多い


一種のブランドのようなものだ

ここではエリートの事を騎士と一般の者を兵士とする



「あそこなら大丈夫だろう」


軍はとにかく人が多い

王都だけでなく沢山の支部に分けている


その王都周辺

と言っても馬車で半日ほどかかる距離にある

軍施設としては最大の大きさを誇る

王都支部軍基地を騎士団の合同遠征への白羽の矢が立った


だが本質の話に戻すと


「魔族はどうする」


魔族を倒すためのパワーアップの為にわざわざ遠征するのに

すれ違いになってボコボコにされましたでは話にならない


「それについては」


そう言ってアレンは合図を送る

それを確認した兵士が一枚の書類を渡した


「今回初導入する新しい伝書鳩です」


「何が変わった」


当たり前の疑問だか

本人の口から言わせる


「今までの風鳥とは違う新しいタイプです」


軍や国などで使われる伝書鳩 風鳥

元々は魔物の一種だったが人に懐きやすく、頭がスカスカだった為使役し易い


品種改良を重ね魔物としての性質をゼロに落としたのが風鳥


「疾風鳥です」


そう言った時窓から鳥が入ってきて机に降りた


見た目は鳩

ただ少し青っぽいのが特徴だ


「旧世代と比べて速度は十倍、運べる量も五倍以上」


「これなら不穏な動きがあった時すぐに向かうことが出来る」


彼らはその疾風鳥に興味を持ち渡された書類を読み込む


「個体数はどうなっている」


これだけの高性能なものが大量にあるとは考え難い


「現在ではざっと千羽ほどです」


「千か…少ないな」


戦場では情報戦を制した方が勝つと言っていい

敵の状況や自軍の状況

分かっているほど作戦が立てやすく、成功する


「現在人工繁殖を行なっているので決戦までには倍の量が居る予定です」


「そうなると作戦本部か基地に置いとくか」



「戦闘能力はどうなっている、打ち落とされたら終わりだ」


疾風鳥の書類を指で叩きロン毛の男が聞く


風鳥は扱いやすさを求めた結果

戦闘能力は著しく減少した


「その点は研究者の間でも感じてたそうで、今回は改造されたそうです」


「キメラって事か」


動物同士を掛け合わせ優秀な能力を持った個体だけを選別し、より性能の良いものを目指した結果

ただの鳥では不十分だと烙印を押されたため

別の生物を掛け合わた新種を作り出した


「どのくらいなら耐えられる」


「飛翔する矢程度ならかわすことが出来ます」


魔法より矢の方が速い時が多い

上級魔法や本人オリジナルの魔法などは別としてだが


「鳥の話は終わりだ、次に行ってくれ」


短髪の副団長が促す


「団長からの伝言によると彼らも参加するそうです」


「月影が出るのか」


騎士団をエリートとするなら月影はゴロツキ集団のことだ

腕の立つ傭兵やハンターなどを集めた戦闘集団であり

力重視で取り込んでいるため戦闘能力は高い


主に戦争の派遣やら騎士団が出張れない汚い仕事を受ける奴らだ


「腕は確かだ、味方なら頼もしい限りだ、先王もよく思いついたな」


月影は先王が作り出した

名目上は軍所属部隊だが、実際は独立している


「魔法師とはまた集められるだろうが今のところはこれくらいです」


「日時は後から通達する、準備だけは済ましておけ」


「ハッ」


次々と会議室から出て行った



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