悲劇は再び繰り返される
文章力が壊滅的なのでこんなもんかと思って貰えれば幸いです
辺りが静寂に包まれ流れるのは川と木々と虫の音だけだった
日は沈み満月のなり損ないが空に浮かぶ
今日はいつもより近く感じた、周期の問題かそれともあの事が原因か
今となっては調べる術も失われた、自身の知識では理解する事が出来ない事だった
私は懐から一冊の本を取り出し岸辺の岩に腰掛ける
表紙は薄汚れて紙を止める紐が切れそうなが見えた
そんな本を取り出し丁寧に開き、挟んであったしおりとペンを取った
黄ばんでしまった紙にペンをつけた
今頃になってと思われるかもしれないがここに記しておきたい
誰かに見せるわけではない、言うなれば自己満足の一環と思ってくれて構わない
この事を記して一生忘れたくないという気持ちの表れと誰かにこの惨劇のことを知っていて欲しいなどという身勝手な理想を捨てきれなかった私の愚かさ故の事だ
目を閉じ記憶の波に委ねる
思い出そうとすると少し前の出来事のはずなのに随分と前に感じられてしまうのだ
それ程までにあの戦いは我々にとって大きなものだったのだと少なからず思う
多くの物が失われ灰燼に帰したあの日
沢山の血と涙が流れた
手足を仲間を、そして信念さえも消し飛んだ
誰もが繰り返さんと願い、心に誓った
しかし人間というものはそう変わらない、あの惨劇の後も着々と戦争の準備を進めている
何も学習していないのだ、それはかつての自分にも言える
今あの頃に戻れたらどうしたかったのか
引き起こされる絶望を傍観することしかできなかった私に何ができるか
大切な者たちを避難させる事くらいはできただろうか
あの時の間違えた私はただ見ていることしか出来なかった
先に進む彼らの後ろ姿を見つめ送り出した
それが正義だと信じて疑わなかった、引き留めれば良かったと今でも後悔する
世代が移り変わるのをずっと見てきた
何もかも失った私が出来たのはそれだけだった
魔王も勇者も見てきた、どちらが悪なのか世界はどちらを選んだのか
ふと流れ込んでくる記憶を見る
いつだったか歴史の分岐点が存在した
目を閉じて思い出そうとすると映るのはたった一人の男の像
全てを救おうと必死に足掻いた男の姿だ、その先にあったのは…
私の行動は正しかったのか、間違っていたのか
誰も私に話しかける者が居ない今どうしようもない事だ
私は本を閉じた
空に舞う星々が入れ替わる頃
あの時のことを思い出す、目を閉じるだけで映る光景を
次の世代に繋げるために
白い上着を羽織りどこへ行くでもないのに歩く
辿り着く場所に居場所があると信じて
七月十一日
崩壊から五ヶ月