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第94話 ある種の呪いじゃん

本当に遅れてしまい申し訳ございません


「はぁ最初の吸血鬼」

 真祖とか言う奴だろうか、もしくはオリジナル。

「そんなことよりあなたは何者」

「何者って言われても、ただの冒険者としか」

「ただの冒険者な訳がない、ただの冒険者が吸血鬼化しないわけがない」

 もしかしたらすごいのと向かい合ってるかもしれないが、自分にとっては小さい女の子にしか見えない。

「もしやチート持ちか」

 武器を握りしめる、こいつチート持ちを知っている。

「図星か」

「いやまったく」

「ならなぜ武器を構え直した」

「その言葉を聞くとは思わなかった」

「ああ、そうか理由が知りたいか」

「ちょっとだけ」

 変な事件に巻き込まれたくはないのだが、エレナ姉はむしろ話したそうなのだ、なんなのだ表情を隠しきれていない。

「私を作った存在が自身をそう名乗った」

「作った、ホムンクルスみたいな感じか」

「よく知ってるな」

 ホムンクルス、要は人造生命体。曰無限の知識を持つやら試験管で誕生するやら、近未来の系の作品だと養殖工場的なところで大量生産されてるのもホムンクルスだろうと勝手に思っている。

「私と    、あああなたが名付けた名前はエレナね、エレナはね死ねないのよ」

 不老不死らしいが、正直。

「あっはい」

 どうでもいい。

「あなたが望む不老不死の実体が目の前にいるのよ」

「正直どうでもいいんだけどさ、それと吸血鬼に何の関係が」

「どうでもよくないの」

「いいや、べつに不老不死に憧れないし、そもそも不老不死なんてある種の呪いじゃん」

 死ねないと言うのは、呪いで間違いないだろう。何せ死ねないのだ、物によっては永遠の苦しみを与えることも可能だろうし、大切な人を見送り続ける必要が、ってああなるほど。

「なに納得した顔を」

「吸血鬼を増やした理由は寂しかったか、それとも妹を探すためか」

「そんなの」

「まあそれも個人的にはどうでもいいんだが」

 もう本当にどうでもいい、と言うか何でここにきたのは自分なのだろうか、なにか目的か。

「リズは解放されるのか」

「話が変わりすぎよ」

「いや本当に変わってないんだが、ただ仲間を解放してほしくてきたわけだし」

「仲間」

「         」

「あなたまでいっちゃうの」

「               」

「引きこもりはやめて外に出ようよって、余計なお世話よ」

「                        」

「余計なお世話じゃない、お姉ちゃんの身を案じてって、それが余計なお世話なのよ、私はでない、この城から、いえこの部屋から」

 行動的な妹と引きこもりな姉の会話なのだが。

「それに外は危険じゃない   ちゃんだって捕まってたらしいじゃない」

「      」

「あれはわざと、嘘はつかないの」

 また茅の外におかれる、もうお茶でも出して欲しいが口を開けば、巻き込まれる。と言うか操られているリズがかわいそうなのだが。さらに言えば戦っているアルフ達が気になる。だからもう面倒くさいので。

「はっここからでるか、外になんて、ふぁっ」

 猫の悪い持ち方のように首根っこをつかみ外に連れ出すことにした。

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