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第85話 勝利のために

「諸君」

 夜長自分も含め大勢の人が武器を持ち、装備を整え、整列する。

「こんな夜遅くに集まってもらったのには理由がある」

 回りには似たような装備をしている人やそれよりも良さそうな装備やまるっきり違う装備、様々だ。

「我々は王国のために魔王を倒すためにここに来た」

 うおーーーーーと大声が上がる。勢いで自分も叫ぶ。

「我々はこのために訓練してきたのだ、訓練の成果を見せろ、傭兵、冒険者の諸君は基本給に敵ひとりにつき5000G、魔王の首なら爵位を用意してやろう」

 うおーーーーーとまた上がる。爵位というと貴族になれるのかと思う一方、傭兵、冒険者もいるのかと驚く。まあ違いがよくわからないが。多分所属ギルドの違い辺りか。

「日の出と共に出るぞ」

 その一言と共に食事が振る舞われ始めたが、それを尻目に自分達はとあるテントに集められた。

「どうだった俺の演説は」

「マイヤー様その話し方は」

「いいんだ、こいつらは俺の命の恩人だ」

「差し出がましいことを申し訳ございません」

 集められたのはマイヤー、ユキ、それと先ほど話していた人を含め全身鎧の5人、それにおまけで自分達7人だ。

「ってエレナもいくのか」

 エレナが頷く、頭をかく。

「まあ仕方ないか」

 彼女も仲間だ、止めたいがついていくなら仕方ないだろう。それに装備も整えてるしアルフとかが許可を出したのだろう。

「さてと奇襲作戦だが、地図は」

「はっ」

 そう言って全身鎧の内のひとりが地図を出す。

「これは情報提供者からの情報で書き出した地図だ」

 多分マリアさんだ。

「情報に差異はあるだろうが大きく違いはないだろう」

 地図は非常に簡単だ6階建てであり5階から上はないものの正方形の箱をだんだんと小さく4つ重ねており、その一番外側を螺旋状に進むことで上にいく構造のようだ。それとは別に中央にも階段があるのだがそれは4階からでその先はどうなっているかわからない。一言で言えばぐるぐる回って4階を目指すのが第1目標だ。

「中に入り方は」

「それはこの辺りに通路があります」

 そう言ってマリアさんが1階の階段のそばを指す。

「ここは下の者の出入り口になっているので手薄なはずです」

「だが罠を仕掛けるには十分だな」

「そうですが、それ以外となると壁を上るしか」

「軽装備でいきますか」

「いやダメだ、奇襲とは言ったが本命は正規軍だ」

「なら堂々と」

 マイヤーと全身鎧の5人が話し込む、話に入る隙がない。そう手持ちぶさたにしているとユキさんから片をつつかれる。

「タナカは何か考えてるの」

 そう聞かれたので一言で答える。

「1階を魔術で崩す」

「魔術防御されてるらしいからむりじゃないかな」

 それもそうだよなと思う、さすがに荒業での攻略はさせてはくれないだろう。そんなことを考えているうちに話がまとまる。

「それで行こう本隊に先駆けて先行する、いくぞっ勝利のために」

「「「「「「勝利のために」」」」」」

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