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第66話 さすがにおかしい

 食事をとり森の中を歩く、歩くのだが。

「もう夜だよね」

 いつの間にか日が暮れ、辺りは闇に包まれキャンプの用意を始めていた。

「………さすがにおかしい」

「そうよね」

「この森こんなに広くないぞ」

 焚き火を囲み、話し合うことにするがそもそもなぜ迷っているかすらわからない状態なのだ話など進むはずがない。

「そもそも広くないっていっても森だろ、違うところの森に進んだとかは」

「それはねえよ、道に出るはずだから」

 アルフが言うには森の外にはコの字のように道が走っており城があるとされる方向以外には確実に道があるとのことだ。

「アル君出られなかったらどうしよう」

「出られないはずないでしょ、森よ森歩いてれば出られるわよ」

「………そう言って半日歩いたよね」

「そうですね」

 そもそも合流するまで半日も歩いたわけではないのに、半日歩いて出られないのはおかしい。

「なんかの魔術とかは」

「そんな魔術ないわよ」

「ないのか」

 こう言ったときの定番はRPGでよくある迷いの森などのギミックである、同じところを進んでいると言うものなのだが、その場合だと魔術が意味をなさない自分がここにいるのがわからないし、試しにと気に紐を結びつけたが、その紐をなくすことになった。つまりは同じところをぐるぐる回ってると言うわけではなさそうだ。

「ああっくそっ後ろに下がれないなら前に進むって言うのは」

「明日試してみてもいいけど多分一緒の結果になるんじゃないか、それにそうなると危ないとき逃げられない。それよりも火を放つって言うのは」

「タナカさんさすがにそれは」

「そうだよね、それにそれやったらいの一番に巻き込まれるの自分達だし」

「そうですよ」

「ならリズの嗅覚で」

 リズは獣人なので人よりそういったものが鋭いらしい。

「さすがに無理です、それにできたとしてもなんの臭いを追えばいいんですか」

「………一晩寝て明日考えるって言うのは」

「それが一番か」

 ついていることに、食料はあるから時間をかけることに問題はない。

「そうするなら見張り番たてないとな」

「たてるったって」

「今回は俺とマリねぇ、次にイリアとメリベル、最後はタナカとリズでいいか」

 アルフがそう決める、特に反論する必要はないので反論はしない。

「それじゃあおやすみ」

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