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第59話 ひっぃ

「さてと」

 ふかふかのソファーに座り込む。今までに座ったことのないソファーが数多くありエレナなんかは疲れていたのか座ってしまったら船をこぎ出していた。

「えっとタナカ」

「タナカさん食事作ってきます」

「ワタシも手伝う、えっと」

「リズです」

「じゃあリズさんよろしくね」

「………タナカどうする」

「どうするもこうするも情報の交換しないと、そもそもなにが起きてるのかすらわからない」

「それもそうね」

「けどその前にアルフ」

 アルフを睨み付ける。

「どうかしたか、いやどうかしましたかタナカさん」

「なんだここは」

 アルフにつれられて逃げ込んだ先は、洞窟だったのだがその洞窟には貴族の家にありそうな高級そうな品が数多くあった、アルフいわく一時的な避難所とか抜かしていたがもはやこれは洞窟風の貴族の家だ。そしてそのお金の出所は。

「避難所的な、あははははは」

「あははははは、じゃねえよいったいいくら使った」

「いくらってそれはその」

 アルフは笑う、つまりは笑うしかないのだろうかそれが意味するのは。

「大半使ったのか」

「大半じゃなくて半分ってあっ」

「そうかそうか」

 そこに料理を持ったリズたちが戻って来る。

「あれアル君これ買うのに持ってたお金大半使ってたじゃない」

「そ」

「その話詳しく」

「私アル君に手紙を出してから吸血鬼の城から逃げ出したんだけど、逃げられる先がなくてこの洞窟に住むことにしたの」

 なにやら重大な情報が聞こえた気がするが今はお金の方だ。

「それで始めの内はアル君が必死に作ってくれたんだけど上手くいかなくて、そのうちに家具買ってきて持ってきていたの。その時、俺は冒険者だからこれくらい楽に買えるんだぜ、っていったからすごいねって返したら色々不安になるくらい買ってきて、俺の金だから大半使っても問題ないっていっていたけどもしかして」

「えっと自分達のパーティーでためたお金を持ち出されて」

「アル君」

「ひっぃ」

 雰囲気的にかかわり合いたくなくなったなので、話を真面目な方にする。

「それで急に戦闘に巻き込まれたんだが、なにがあったんだ」

「それがね、タナカの魂を抜いた後即転送陣を使用したまではよかったんだけど」

「魂抜かれてたの」

「………ナイフに刺された後倒れてたしリサ先輩もそういってた」

 なにやらすごい体験をしていたようだ。

「まあいいや続けて」

「あの村に転送されて探索中に襲撃にあったのよ」

「すごく急だな」

「鑑定してみたけどこの辺りも含め転送陣の使用を探知されてるみたいよ」

「便利ですね、その鑑定って」

「転生してきたのは大抵持ってるね、中には例外もいるけど」

「あははははは」

「けどタナカさんも頑張ってますよ」

「いやいいよリズ、なんか惨めになってくる」

 そんな感じでのんびりとアルフが買ってしまったふかふかのソファーに座りながら、リズたちが作った料理をつまんでいる。これで後はアルフ達を連れて帰るかしたらやっともとの、とまではいかないが拠点にしている都市では色々と用意してあるからなんとかなるだろう。そんな風にのんびりまったりと。

「100万Gの借金あるの」

 できなくなってしまいそうだ。

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