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第49話 諦められるかよ

「くそっ」

「まっまだ立ち上がれるの」

 立ち上がる、壁事吹き飛ばされた後は空を飛んで地面に叩きつけ付けられた。左腕がかなり熱いし、力が入らない。だが何か液体を流されると痛みがなくなるのだが、メリベルが追撃をかけるように飛び降りてくる。

「逃げるしかないのか」

 メリベル対自分では勝ち目などはない、と言うかまともな戦闘にもならない。ならないのだが。

「逃げる余裕もない」

 目の前にはすでにメリベルがいる、だからナイフを抜く。ついでに刃に鎧にしているスライムをまとわせる、万が一でもメリベルを傷つけないために。だがその覚悟は無駄だった。ナイフを振る、鎧に弾かれる、殴られる、吹き飛ぶ。ナイフを振る、盾に弾かれる、殴られる、吹き飛ぶ。ナイフを振る直前に、殴られる、吹き飛ぶ。それらの繰り返しだ。

「タナカさん」

「タナカ」

「どうして」

 殴られては吹き飛び、吹き飛んでは立ち上がる。それを繰り返す。ダメージはほとんどが鎧がどうにかしてくれているがそれ以外はどうにもならない。だから何度も殴られ、吹き飛ばされ、立ち上がる。

「どうして銃を取らないのよ」

 転がっている銃に目をやるが、無視する。あれではメリベルを無力化することなんてできない、いや腕を撃ち抜いたり、足を撃ち抜いたりすればなんとかなるかもしれないが、それだけの腕はない。だから駆け寄り殴られ、吹き飛び、立ち上がる。

「諦めるかよ」

 殴られ、吹き飛び、地面や木に叩きつけられ傷を増やしていきながらも駆け寄る。

「…………タナカもう」

「やめられるか」

 また殴られ。

「見切っ」

 る。1発目は避けたのだが2発目が避けられない。顔面を殴られたのか視界が揺れる。

「タナカさん」

「タナカ」

「……………………なんなのよあの男は」

 だが立ち上がる。だが足はもう動かない、色々なところが痛み出す。

「あきらめ…………るか」

「もう諦めなさいよ、動けないじゃない」

「仲間のためならこれくらい」

「タナカさんもうやめて」

 それでも前に進む。今度は殴られることもなく首輪に手を。

「…………………あれ」

 かけたところで悩む。どうやってはずそうかと、そんなことを考えていると。

「タナカ外し方はどうするのよ」

「タナカさんには考えが」

「はずすにはこの専用のナイフ使うか、圧倒的な魔力で押し潰せば外れる」

「ならそれ寄越しなさいよ」

「けどあれも転生者ならチート位」

「タナカさん曰持ってないらしいです」

「えっ」

 要は外せないらしい、それだけわかると俺は回転して空を向いていた。そして首を絞め。

「うっっ」

 意識を失った。

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