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第46話 本当に

「………………………ねぇ」

「はい、ごめんなさい」

 向こうの方で説教されているのはほっといて説教を受けていないレリアさんに声をかける。

「あの」

「ごめんなさいね、夫が無理矢理」

「いえノリノリだった」

「何かしら」

「いえなんでもないです」

 途中までいいかけてやめる、何がとかは言う気はないが怖かった。レリアさんは笑顔で会話をする。

「それで娘には聞いたんだけど、どうして魔王なんかを一介の冒険者が探しているのかしら」

「仲間を探しに」

「それは聞いたわ、どうしてそのお仲間が魔王のところにいると思ったのかしら」

「手紙が残されていて」

「それだけで魔王とやりあうかもしれないところへ、あなたは一介の冒険者ならやめときなさい魔王なんて倒しても、お金にならないんだから」

「はぁ」

 それは知っている、魔王になったササキ、もと勇者でかつイリアの祖父を倒した後は武器の整備やらでお金が消し飛んだのはいい思い出だ。もう二度とやりたくはない。

「それに勇者のパーティーだってボロボロになったじゃない」

 ついでにそのときは転生者チート勇者の作った、軍隊の影に隠れて進んだのだがボロボロになっていたらしい、彼は貴族だからほとんど接点がなく知らなかった。

「それでも仲間は大切なんです」

「うちの娘よりも」

 いきなり来る。

「あの子いつの間にか顔にやけどなんておってるじゃない、どうしてあんなことになってるのかしら。あの子が言うにはあなたとは関係ないらしいけど庇っているのかしらね」

「タナカさんは関係」

「あなたには聞いてないわ、でそこのところどうなのかしら」

「えっと関係ないです、あったときからあの傷はありましたから」

「本当に」

「はい」

 少しの間沈黙が流れる。

「そっならいいわ、で今の魔王に関してはあの子から聞いたかもしれないけどリサが一番詳しいわ、聞いてみなさい」

「はぁ、その人以外には」

「いないわね、今回の件があるまで吸血鬼なんて空想の生き物と考えられていたし」

「なるほど」

「だから彼女に聞きなさい、滞在はいつまでいてもいいから」

「ありがとうございます」

「いいのよ、あの子がつれてきたはじめてのボーイフレンドだしね」

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