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第44話 なぜ見える

 帰ってきたイリアは怒っていた。

「ねえタナカひどいと思わない、ふたりして入れ替わってたのよ」

「そうだね」

「でしょ」

 すごく知っていたとは言いにくいぐらい、怒っていた。

「それはいいとして」

 怒りを潜め、真面目そうな話に変わる。

「魔王の情報について聞いてみたんだけど、詳しいのはリサ先輩みたいよ、それと彼女はメリベルと仲良かったからすぐに会えるかも」

「ああ」

 またも言いにくい、さっきそのリサ先輩に会ったと言うことと、彼女から目の敵にされてることなんて。

「それと図書室のことだけど、吸血鬼関連の本はすべて彼女か、もう来た各国の重役の人たちが持ち出したらしいから行く必要はないかも」

「そっか」

「でメリベルはこの部屋にいないみたいだけど」

「いや、そのなんと言うかリサ先輩と会ってる」

「それなら話が早いじゃない」

「けどなんと言うか彼女過保護的だから、吸血鬼が危険な生き物だったときむしろ情報隠されそうな」

「噂には聞いてたけど、本当にそんな。ってタナカも、もう会ったの」

「いつの間にか居なくなってたエレナを探してて」

「そうなんだ、でどんな人だった私学園にいたけど彼女にあったことないのよね」

「イリアさんは会いたかったんですか」

「ええまぁ、ここ近年の新しい魔術は彼女が産み出してるから。魔術師なら一目彼女を見たいのよね」

「そうなのか」

 多分彼女もチート等で利益を得たのだろう、少しずるいとは思うが彼女の場合はそれ以上に不利益を被っていそうなので、そう思ったのは一瞬だけだ。

「メリベルもいるなら今すぐ会いに行きたいんだけど」

「いいんじゃないかな、あっ自分はパスで」

「私もタナカさんがいかないなら行かなくていいです」

 エレナはリズのそばによる、多分残ると言うことだろう。

「わかったわ、でタナカ」

「場所は研究所」

「ああ、あそこね、行ってみるわ」

「いってらっしゃい」

 そう言うとイリアは飛ぶように出ていった。

「さてと、情報も手に入りそうだし後はアルフを見つけるだけか」

「そうですね」

「で、君たちはあのとどういった関係なんだい」

 そんな声と共に、後頭部になにかを当てられ、ついでにリズの頭にも、イリアのお母さんが頭に杖を当てている。

「いやぁ冒険者仲間と言いますか」

「でその冒険者が魔王を倒しに行くなんて無謀すぎないか」

「倒しにじゃなくてなくて、仲間を探しに」

「そうか」

「でイリアのお父さんどうやってここに」

 そう言ったとき空気が変わる。

「………………………………なぜ見える」

「えっ」

「まさか貴様」

 後頭部のなにかをさらに強く押し付けられる。

「転生者っ」

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