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第26話問題はその後だよ

 洞窟のなかにいた盗賊たちからはにらまれているが脱出することはできた。馬車も回収することもできた。できたのだが。

「どうしようか」

「そうね」

「………困った」

「ここどこなんだろう」

 連れてこられる際、袋を被せられどこをどう進んだのかさえわからないのだ。簡単に言えば遭難した。

「タナカさんひとまず道に出ればいいのではないでしょうか」

「そうなんだけど、食べ物持つかな」

 遭難はいい、行く先も決めずどこにいるかわからないアルフを探しさまよっているのだから。だが食料がないのは。

「タナカ遺跡のあれは」

「持っては来てるけど1日分だけ」

 遺跡のあれとは、簡単に言えばゼリー状の保存食。手軽にとれる食事であり、オーバーテクノロジーだ。便利ではあるのだがばれると多分めんどくさい。

「1日分って言うと」

「15食」

 5人分3食という計算だ。

「これで行けるところまでいこうか」

「それに道に出れれば助けてくれる人もいますよ」

「いるかな、まぁけど行くしかないかエレナ行ける」

 エレナが頷く。馬車はどこも異常がなく使えるようだ。それだけは幸運だった。使えなければ移動力が落ちて生き残れなかったかもしれない。まあ道に出れなければ多分餓死で死ぬ。自然豊かなので食べ物は手に入るだろうが見分けがつかないのでチャレンジする気はあんまりない。

「出れると思う」

「出れるけど問題はそのあとだよ、お金がない」

 問題は山続きだ、だが生きていくためにはひとつずつ乗り越えていかなければいかないだろ。大分悲しくなりながら洞窟をあとにした。

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