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第9話 金持ちだよなぁ

「あっタナカ」

 ファクラーに仕事を受けることを伝えると同じタイミングで自分を呼ぶ声がする。

「これはこれはティアナ様」

「あなた………だれ」

「申し遅れました、私ファクサーと言う駆け出しの商人でございます」

「そ、でタナカに何か用でもあったの」

「いえ、彼らに私の警備を頼みまして」

「そうなんだ、でタナカその話終わったの」

「ええもう終わりましたよ、明日から頼みますねタナカさん」

「あっ、はい」

「それでは失礼いたします」

 それだけを言うとファクサーはギルドを出て行った。

「ふぅ緊張した、でタナカお兄ちゃんが会議まだ伸びそうだから案内だけ先にするね」

「あのタナカ飲み会に誘われたのよね」

「まぁそうなんだけど」

「………うんそう」

「ならどうして武装した兵士みたいのがいっぱいいるのよ」

「イリアこれくらい普通ですよ」

「貴族の常識なんてわかんないわよ」

「まあそんな些細なことはいいから、早く行きましょう」

 と言う事なので、ティアナの案内でどこかへと案内されることになった。その道中、ティアナは話すことをやめる気はないようだった。

「それで、今度はどこに行くの」

「今度は」

「ひとまず、学園の方ね」

「………その後は適当に」

「そうなんだ、あれもう1人いたよね」

「いやアルフは」

「酔って家にでもいるの」

「いやそれが」

「行方不明なんですティアナ様」

「リズちゃんは様付しなくていいよ、で行方不明なの」

「そうなんだよ」

「何か情報つかんだら知らせるね、ってここだ」

「ここ」

 ついた先は、大きな屋敷だ。

「入ってよ」

 すごく場違いな場所な気がしてならない。

「えっとここは」

「別荘」

「べっそう」

 べっそう、ベッソウ、別送。

「別荘」

「うん、こっちで仕事あるとき使うみたいだよ。私は始めてくるけど」

「あぁうん」

 金銭感覚が全く違うようにしか思えなかった。中に入るとメイドが一人で迎える。

「おかえりなさいませティアナお嬢様」

「お客さんが来てるからお願いね」

「はいわかりました、皆様こちらへどうぞ」

「はぁ」

 はじめてな経験なので手間取りながらもついていった。

「こちらになります」

 案内されたのは、控室らしいのだが。

「広いね」

「………うん」

「金持ちだよなぁ」

 広かった。と言う感想がまず出てきて、その後にその部屋にはなんだか高そうなソファーや机などが置かれており、気が休まりそうではなかった。

「タナカさん大丈夫ですか」

「い、いやぁ、ってかリズは平気なの」

「はい、平気ですよ、落ち着くように紅茶でも頼んできましょうか」

「い、いいや」

 気持ちもあまり休まることなく待つことになりそうだった。


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