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俺と屍と鉄パイプ。  作者: 橘月 蛍
第1部 悪夢の始まり、日常の終わり。
7/47

オ…ト…カバ…ザザー…。

お掛けになった電話は、電波の届かないところにあるか、電源が入っておりません。


「どーしてこうなったかなぁー?」


目の前の光景に呟く。


赤黒く染まった大地。


無数に転がる、屍、屍、屍、屍、屍、屍、屍、屍、屍、屍、屍、屍、屍。


「何故でしょうね。」


応えたのは秘書の穂月。


刃渡り30cm程の短剣を両手に紅く染まる。


「とりあえず…社員助けようかぁ?」


俺の提案にコクリと頷く。


俺はそれを見ずに歩き出す。




プルルル…


「もしもし?」


電話だ。


「俺だ。助けろ。」


「無理。社員だけで精一杯だよ。武器位分けてやるから、自分でどうにかしろ。」


「分かった。西条によろしく。じゃ。」


ブツッ


切れた。




「穂月。」


「はい。」


指をさす。


「生存者2。敵多数。救出まかす。」


「はい。」


穂月が走り出す。


後を追うように俺も走り出す。


走りながら、弾倉の中身を確認する。


40S&W(F)が12発。


弾倉の本数は15本。


合計装弾数180発。


予備弾数600発。


リュックが重い(笑)


「右を。」


「はいよ。」


右側から寄ってくる奴らを片っ端から撃ち殺す。


正確に眉間に一発づつ。


パンパンパンパンパンパン


乾いた炸裂音が断続的に響く。


「後ろ。」


一声掛けると後ろを見もせず、短剣を振るう。


完璧に頸椎を捉え両断する。


首が宙を舞う。


笑えない(笑)


サクサクっと奴らを排除する。


名前考えないとな。


奴ら、では何だか解らん。


「終わりました。」


穂月が最後の一体を両断した。


若干順番変だぞ?


口には出さない。


次の社員を探すため、歩き出す。


奴らに社員はほぼ混じってない。


観光客がほとんどだ。ご愁傷様としか言えん。


うちの社員は全員拳銃を所持している。


不意打ちで、多少被害者が出たくらいだ。


「穂月。」


「はい。」


「やっぱりアイツ助けようか。」


「はい。」


「じゃあ、アイツお前の顔知らないから美深に乗り込んでバレないように助けてやって。」


「はい。」


「お前はイエスマンか(笑)」


「いいえ。生存者3。左前方。距離、200。」


助けた社員に武器を渡し、走り出す。


「じゃあ、救出よろしく。」


「はい。では、制圧をよろしくお願いします。」


「はいよ。」


弾倉を取り替えながら答える。


「全く。今日は長い1日になりそうだ。」


銃口は奴らの額を捉えた。

「着いたか。」


「はい。」


会社の空港に着いた。


だだっ広い空港内をてくてくと歩く。


「みんなどこにいるかねぇ?」


「上部第二ロビーだと思われます。」


「あ~、やっぱり?」


防衛するならちょうど良い場所だがらな。


道中にいる奴らをなんのドラマもなく、適当に殺しながら歩く。


「社長。残弾は?」


「無いことは無い。」


「はい。80発ですね。」


数えてんじゃねぇか(笑)


「十万発位弾があったよな?」


「はい。ですが、空港内の備蓄は一万です。」


「はぁ…。じゃあ、俺ら剣かぁ…。」


「使える者は剣でしょうね。」


「…だょなぁ。だりぃ。」


なんか話してたら、もう少しで着きそう(笑)


「あ…、社長!ご無事でしたか!」


ん?アルシェだ。


「当たり前だ。空港内の制圧でもしてたんか?」


アルシェがこっちに向かってビシッと敬礼する。


「そうです!ついでに、弾薬の補給も。」


あぁ、さっきから気になってた台車は弾薬か。


「他の奴らは?」


「本隊は皆無事です。ですが、普通職員に17名の犠牲者が出ています。何分数が多いもので。不明は現在2%です。第四格納庫、第7社員宿舎、東北支部との連絡が取れていません。」


「誰か行かせたか?」


「もちろんです。二個小隊づつ向かわせています。報告は20分後です。」


「おっけー分かった。

じゃあこいつらぶっ壊してロビーに行くか。」


いつの間にか、奴らの大群に囲まれていた。


「事態が収集したら、葬式をやりましょう。」


「あぁ、もちろんだ。だが、その前に、俺の仲間を殺った奴らをぶち殺す。」


三人は顔を見合わせて頷く。


「「「殺りますか!」」」


三人はそれぞれの得物を構えた。




「さて、これからについてだが。」


三千人ほどの社員に話し掛ける。


「なんか、この事件は世界中で起こっているらしい。主に俺たちに関係ある所だ。」


俺の話を、皆黙って聞いている。


「敵はまだ分からん。だが、既に犠牲があった。なら、俺は敵を許さない。完膚無きまでにこの世界から消し去る。決定事項だ。」


社員のほとんどが犠牲があった事を知り、殺気立った。


「まぁ、先ずは本社の島を制圧して立て直すのが先だ。

急いては事を仕損じるってヤツだ。」


俺は獰猛な笑みを浮かべる。


「さぁ、武器を取れ。

      狩りの時間だ。」


終わりは俺だけ(・・・)が作り出す。










……………ザザー………だ………れ……ザー…………?



…………ッ。

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