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俺と屍と鉄パイプ。  作者: 橘月 蛍
第1部 悪夢の始まり、日常の終わり。
22/47

俺と屍と鉄パイプ。あと、忘れてたこと。

長くなったので分割。が、分割分が異常に少ないので大して変わらなった。

起きた………。昨日に引き続き体が痛い。

ん、誰か来るな…。


「おきろー」


安定の紗那くんですかいおやすみ。


「あと20年…」

「死ね。」


確かに20年寝たら死ぬな………。とりあえず眠い。


「飯。」

「いや、お前らで作れよ。」

「だが断「るな。」むぅ…。」


別に毎食俺が飯を作る必要はないし、主婦ども昨日復活しただろうが…。


「貴様、田舎主婦の奇抜な食生に私が耐えら「れるに決まってるわ。」むぅ…。」

「てゆうか俺の料理も十分奇抜だかんな?よーわかっとけよ。」

「いや、お前の飯ってとりあえず何やったって食えるじゃん。主婦の方々は変な方向に頑張ってしまったようです。本当にありがとうございました。」

「あー…食材豊富だからやり放題だもんな…。」

「とゆうわけで飯だ!さぁ!起きろ!」


何となく癪なので起き上がらずに毛布を被ったままモゾモゾとソファーから降りる。そのままモゴモゴとキッチンへ向かおうとする。


「おいこら待てや。」


どこぞのチンピラみたいな台詞とともに脇腹に痛撃が入る。

きい…たぞ…。


「おぉう…クリティカル…。」

「おらっ行けよ。」


毛布パクられたうえにげしげしと蹴られる。


「人様と足蹴にしろと誰がゆうたか。」

「我。」

「おい……。」


駄目だ…ツッコミづれぇ…何故だ…俺はボケのはずなのに何故ツッコんでいるんだ…。


「ただしs「氏ねや!」ごふぅ…。」


ボケたら殺されう…殺られる前にご飯つくろう。いい加減腹減ったんだよ!俺が!






「くっそ、作る傍から完食すんじゃねぇよ!つかおいっ!俺の賄い食ったの誰だ!」

「オレだ。」

「何故槍モードなんだよ!?」

「刺す!」

「それはフォークだ!」

「追加わ~?」

「5分待てぃ!!!!」


灰斗が料理をグッサグッサ突き刺して食うのをじとーっとみながら料理を次々作る。

お前ら手伝えよ!なんで俺一人だよ!虐めか?新しい虐めか?くっそ。


「ラストオーダー、中華セット5人前~。」

「このご時世に俺は何故炎の料理人なんだ…。」

「悪しからず。」


腹減った…。






「でだ。すっかり忘れていることがあったんだな。これが。」

「この心は?」

「は?…まぁ、名寄自衛隊駐屯地に行くのをすっかり忘れていた!さすが俺!」

「そうか。行くのか?」

「「「スルー!?」」」

「行くんだろうな。何人で行くのが妥当か・・・。」


三人同時のツッコミにすら徹底的なスルーの直人においちゃんのハートはズタボロです…。


「もういいわ…。まーライフル4人ショットガン2人狙撃1人に物持ち二人と俺たちだなぁ。」

「それは俺達も含めか?」

「そーだな。とりあーえずわー、お前と穂月は来てもらう。何かあったら困るから灰斗が留守番ってとこだ。」

「灰斗は妙に指揮能力があるからな。リーダーシップは無いようだが。」

「なんかな。こいつの号令は「動かないといけない!」って気がしてくるから不思議だわ。」

「お前の場合は事実を突付けるだけだからな。ある意味えげつないぞ。」


いや、現状把握って大事じゃない?それが絶望的でもさ。


「俺はいいんだよ。ま、そゆことで準備できたら出発な。人選は任せた。とりあえず出発予定は9時で。」

「「「おー。」」」



物資が充実しているのもかかわらず陸自の基地に行くのに物的な価値は全くない。強いて云うなら、自衛隊がどれだけ使えるのかの確認といったところだ。もし生存者がいれば社長に頼んで救助してもらう事も出来るわけだしな。

問題は移動よりまず外へ出ることなんだが、スロープでの訓練の影響か反対側の入り口に殆ど奴らはいない。そこには車も止めてあるし出るまでのルートも十分空いているはずだ。

持っている武装を徴収される可能性もあるがその場合はさっさとお暇しよう。別に助けてやるのはこっちのお情けなんだしな。手を出せば脱出への道が遠ざかるだけ。

陸自の備蓄量なんてたかが知れている。弾薬に限って言えば精々2週間。普通の戦闘と違って敵の数が圧倒的に多い現状では持って1週間といったところか。俺達が遭遇してから既に1週間経っている。弾薬が底を尽きそうな絶望的な状況で恩を売れるなら、まぁこちらに有利だろう。


何にしろ…

全滅してなきゃいいがな。



「じゃあ行くぞ。」

「おー。こっちは適当に奴らの数を削っとくわ。」

「任せる。まぁとっさに逃げられるように体力は温存しながらやれよ。」

「当然。」


灰斗と握った拳をぶつけ合う。


「……痛い。」

「…同じく。」


二人していい所に入った…。手がジンジンと痛む。自業自得過ぎていっそ情けないわ。


「龍人、準備出来てるぞ。」

「おーいくいく。飛ばしてくぞ。」

「事故るなよ。」

「「問題ない。」」


直人とハモったと同時に漂うフラグ臭…ま、当然のことへし折るんだがな。


「フラグとテンプレは黙殺の方向で。」

「それ自体もテンプレ臭がするけどな。」


おいこら、ちょっと気付いてたけど言うなよwww


さておき、今日の車はメガクルーザーだ。誰だこんな高い車乗り捨てたのwって思ったか?残念ながら事故ったらしく中で脳髄ぶち撒けとったよ。

車体が頑丈なおかげて走行に問題は無いがな。それでもヘッドライトライトは片側破損、バンパー一部欠損、そんで車内のヤバい腐臭。ま、この人数がギリギリ乗れるのがこれしか無いんだがね。

言っておくがメガクルーザーの普通の定員は6人だからな。間違っても13人で乗るなよ。捕まるぞwwwちなみに前に3人後ろに3人、荷台に7人+荷物だ。くっそ狭いが我慢してもらうほかあるまい。

てか、どうせ10分とかからずに着くんだし大して気にすることも無いんだけどな。狭いが。…狭いが。




メンバーはどうやら戦える奴ばかり連れて来たらしい。

ライフルが伊藤と剣岳と楠木と…誰だ?まぁいいや。ショットガンが杉田と佐藤か。狙撃知らない奴だな。


「アイツとアイツ誰だっけ?」

「ん?あぁ、前回戦闘メンバーに居なかった奴らだな。ライフル持ってるのが七瀬で狙撃が大宮だ。大宮は灰斗の推薦。誰だか知らんが一番センスあるから連れてけとさ。」

「ふーん。まいいや。荷物持ちって名前何?」

小鳥遊たかなしと大利根だな。大利根は小柄なほうだが力は小鳥遊より有る。小鳥遊はガタイの割に非力だがスタミナがあるから長距離なら小鳥遊を連れてけ。」


指差す方を見ると小鳥遊って苗字が果てしなく似合わん大男がいた。これで非力とか何なんだ。


「うい。あと、5分もしたらつくぞ。全員準備しとけ。」

「「「「おー。」」」」


次話は予約投稿にて明日8時予定。おたぬしみにー

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