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第3話::葉月のホントの気持ち

シーン1: ウイスキーボンボンの罠

土曜の昼下がり、五十嵐家のリビングはカーテン越しの柔らかな陽光に照らされている。ソファに座る五十嵐隼人、17歳は、Tシャツにスウェットパンツのラフな姿で、スマホでバスケ動画をスクロール。両親は買い物で外出中、兄弟二人きり。テーブルには未開封の宅配ボックスが置かれている。

隼人: (あくびしながら)「ふぁ〜、部活も宿題もない…最高にまったりな日だな。葉月、どこ行ったんだ?いつもならうるさく絡んでくるのに。」(ボックスに目をやる)「そういや、コレ、叔母さんからの荷物だっけ。また高級なお菓子でも送ってきたかな。」

突然、リビングのドアがバンッ!と開く。五十嵐葉月、11歳が飛び込んでくる。ショートカットの黒髪が揺れ、大きな目がキラキラ。いつものオーバーサイズTシャツと短パン姿だが、ニヤリとした顔は一悶着起こしそうな雰囲気。

葉月: (ボックスを指さして)「お兄!何この箱!?親戚からのギフト?お菓子!?ねえ、開けて開けて!ボク、めっちゃ食べたい!」(ソファに飛び乗り、隼人のスマホを落とさせる勢い)

隼人: (ボックスをガードしつつ)「おい、落ち着けって、葉月!子犬かよ、お前。たぶんクッキーとかだろ、俺が確認するから。」(ハサミでボックスを開ける)

中には「ラグジュアリー・ウイスキーボンボン」と書かれた黒い缶。金箔風の包み紙に包まれたチョコが並び、妙に高級感漂う。隼人が眉を上げる。

隼人: 「ウイスキーボンボン?叔母さん、相変わらずセンス派手だな…。(缶のラベルを読む)低アルコールって書いてあるな。まあ、大丈夫だろ、でも…」

葉月: (目をキラキラさせて缶に手を伸ばす)「何!?お菓子!?一個ちょーだい!ボク、こういうのめっちゃ好き!」(チョコを奪おうとする)

隼人: (缶を高く持ち上げ)「待て待て、落ち着けって!母さんたちにバレたらヤバいぞ、酒入ってるっぽいし。よし、一個ずつな?絶対バレんなよ。」(葉月にボンボンを一個渡し、自分も一つ取る)

葉月はチョコをパクッと食べ、幸せそうに頬を膨らませる。隼人も一口かじり、濃厚なチョコとウイスキーのほのかな風味にうなる。

隼人: 「お、結構うまいな。甘くて、ちょっとピリッとする感じ。でも、このお菓子、酒が少し入ってるらしいから、食べすぎると酔っ払うなんてことは…」(葉月をチラ見)

葉月の頬がほんのり赤くなり、大きな目がトロンと半分閉じる。ふらっと揺れ、ニコニコと間の抜けた笑顔を浮かべる。

隼人: (目を丸くして)「え…葉月?大丈夫か、お前?」(葉月の顔の前で手を振る)

葉月: (トロンとした目で隼人を見つめ)「お兄…ボク…だーいすき♡」(ふらりと隼人に近づき、ギュッと抱きつく)

隼人: (仰天)「うわぁぁ!な、なんだ!?葉月、どうしちまったんだ!?」(慌てて葉月を支える)

隼人、葉月の肩を掴んで顔を覗き込む。葉月の目はキラキラと潤み、顔はピンクに染まっている。隼人はテーブルの缶に目をやり、独白。

隼人: (心の声)「まさか…葉月、酔っ払った…?いや、でも、たった一個食べただけだぞ?こんなに酔うわけ…いや、でも、この様子…!」(汗ダラダラ)



シーン2: 酔っ払い葉月の猛攻

リビングのソファ。葉月は隼人にしがみつき、トロンとした目でニコニコ。隼人は顔を真っ赤にし、葉月をどう扱うか戸惑う。

葉月: (隼人の胸に頬をすり寄せ)「お兄…ボクのこと、どー思う?♡」(上目遣いで囁く)

隼人: (ドキッとして)「は!?ど、どう思うって…ただの弟だろ!(心の声: な、なんだこの雰囲気!?いつも生意気な葉月が…こんな甘えた声!?)」

葉月: (クスクス笑い、顔を近づける)「お兄ったら…素直じゃないんだからぁ…♡」(隼人の顔を覗き込む、息がかかる距離)

隼人: (顔がさらに赤くなり)「う、お前、近いって!(心の声: くそ、なんでこんなドキドキしてんだ!?葉月の目、キラキラしすぎだろ…!)」

葉月、ソファに座り直し、ふらっとしながらもニヤリと笑う。

葉月: 「お兄…母さんたちいないんだし、二人でもっと楽しいことしよ…?♡」

隼人: (息を呑む)「な、何を…!?(心の声: 楽しいこと!?まさか、葉月、なに考えて…!?)」

葉月: (人差し指を唇に当てて、ニコッ)「んー…じゃあ、じゃんけんで勝負ね?負けたら、相手の言うこと聞くの…♡」

隼人: (ホッとしつつ)「お、おう…じゃんけんかよ。ったく、ビビらせんな!(心の声: よかった、ただの勝負か…でも、なんか怪しいぞ…)」

二人は向かい合い、じゃんけんの構え。葉月の目はまだトロンとしているが、ニヤニヤした不敵な笑み。

葉月: 「じゃーんけん、ポンっ!」

(隼人がグー、葉月がチョキ。葉月の負け。)

葉月: (ふらっと揺れつつ)「あーん、負けちゃったぁ…♡」(ソファに倒れ込むように座る)

隼人: (ニヤリ)「ハハ、俺の勝ちか。じゃあ、何してもらおっかな…(心の声: いつもならすぐに煽ってくるのに、なんか可愛いな…いや、ダメだ!)」

葉月、突然Tシャツの裾をつまみ、シュルッと脱ぎ出す。肌着姿になり、華奢な肩と白い肌が露わに。

隼人: (絶叫)「は、葉月!?何脱いでんだよ!?(顔を真っ赤にして手を振る)」

葉月: (トロンとした目で微笑み)「だって…暑かったんだもん…♡」(肌着の裾を軽く引っ張り、ニコッ)

隼人: (心の声)「まずい、まずいぞ!葉月の様子、めっちゃ変だし、このままじゃ俺までおかしくなっちまう…!(汗ダラダラ)お前、ちょっと疲れてるんだろ?ベッドで横になれよ!」

隼人、葉月の肩を担いで立ち上がらせる。葉月はふらふらしながらも隼人にくっつく。

葉月: (耳元で囁く)「お兄…優しいね…♡」

隼人: (ドキッ)「う、うるさい!ほら、行くぞ!」(葉月を支えながら部屋へ向かう)



シーン3: ベッドでのハプニング

葉月の部屋。ぬいぐるみが並ぶ可愛らしい空間。ベッドには星柄のシーツ。隼人は葉月の肩を担ぎ、ふらつく葉月をベッドまで連れて行く。

隼人: 「ほら、葉月、ちゃんと寝ろよ。こんな時間に酔っ払うとか、母さんたちにバレたら俺が死ぬぞ…。」

ベッドの前に立つが、葉月の足がもつれ、よろける。隼人が支えようとするが、バランスを崩し、二人でベッドにドサッと倒れ込む。隼人が葉月を押し倒したような体勢に。葉月の顔がすぐ近く、肌着姿の華奢な体が隼人の腕の下。

隼人: (顔真っ赤)「は、葉月…!(心の声: うわっ、近い!めっちゃ近い!なんでこんな状況に!?)」

葉月: (トロンとした目でニコッと微笑み、ゆっくり目を閉じる。)「お兄…♡」

隼人: (心の声)「な…これってまさか…キス待ち!?いやいや、葉月だぞ!?弟だぞ!?(心臓バクバク)どーする!?どーするんだ、俺!?」

隼人: (震える声で)「葉月…俺…」(生唾をゴクリ)

葉月、突然スースーと寝息を立て始める。目を閉じたまま、穏やかな寝顔。

隼人: (呆然)「な、なんだ…寝ただけか…。(ホッと息を吐く)ったく、ビビらせやがって…。」

隼人、そっと葉月に布団をかけ、ベッドから立ち上がる。葉月の寝顔をチラ見し、苦笑い。

隼人: (心の声)「しかし…あの『だーいすき♡』とか『ボクのこと、どー思う?♡』って、なんだったんだ?いつも生意気な葉月が…あんな甘えた声…。」(胸を押さえてドキドキ)

隼人、静かに部屋を出る。葉月の寝息が響く中、星柄のシーツが柔らかな光に映える。



シーン4: 隼人の葛藤と葉月の目覚め

リビング。夜。隼人はソファに座り、ウイスキーボンボンの缶を手に天井を見つめる。

隼人: (独白)「それにしても…葉月の変わりよう、一体何だったんだ?『お兄、だーいすき♡』とか、普段絶対言わないだろ。…いや、まさか本気で…?(顔を振る)バカバカ、弟だぞ!でも、なんか…胸がドキドキするっていうか…。」

(天井を見つめ)「なんなんだ、この気持ち…」

翌朝。葉月の部屋。葉月はベッドで目を覚まし、いつもの生意気な雰囲気に戻っている。Tシャツと短パン姿でリビングに飛び込む。

葉月: (ニヤリ)「お兄、朝からボーっとしてる!やっぱテスト疲れ?ざぁこ♡」(ソファに飛び乗り)

隼人: (ムッとして)「お、お前…!昨日、めっちゃ変だったぞ!覚えてるか?『お兄、だーいすき♡』とか言って抱きついてきたり…!」

葉月: (目を丸くし、頬を赤らめる)「はっ!?何!?ボク、そんなこと…!(慌てて)う、うそでしょ!?お兄、夢でも見たんじゃないの!?(ツンとして)そんな甘ったるいこと、ボクが言うわけないじゃん!」

隼人: (ニヤリ)「ハハ、顔赤いぞ、葉月。ほら、いつもみたいに『ざぁこ♡』って強がれよ。」

葉月: (頬を膨らませ)「むーっ!お兄のバカ!今日は絶対ボクが勝つから!おやつ賭けて勝負ね!」(指を突きつける)

隼人、笑いながら頭をかく。二人がリビングでいつもの掛け合いを始める。窓から朝日が差し込み、ウイスキーボンボンの缶が棚の隅でキラリと光る。

(つづく)

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