第2話:男の娘メイド襲来
シーン1: メイド服で登場
土曜の昼下がり。五十嵐家のリビングは穏やかな陽光に照らされている。高校生の五十嵐隼人、17歳、Tシャツにジーンズのラフな姿でソファに座り、スマホでバスケ動画を見ている。両親は買い物で外出中。
隼人: 「ふぅ、部活休みで暇だな…。葉月、どこ行ったんだ?いつもならうるさく絡んでくるのに。」(スマホをスクロール)
突然、リビングのドアがバンッと開く。小学5年生の五十嵐葉月、11歳が登場。ショートカットの黒髪に大きな目、なぜか黒と白のフリフリメイド服を着ている。スカートは短めで、頭にはカチューシャ、首には小さなリボン。ニヤリと笑い、両手を腰に当ててポーズ。
葉月: 「じゃーん!お兄、こういうの好きなんでしょ?ほら、ボクの可愛さ、どう?♡」(くるっと一回転、スカートがひらひら揺れる)
隼人: (スマホを落としそうになり、目を丸くして)「は!?な、なんだその格好!?葉月、お前、どこでそんな服…!?」
葉月: (ニヤニヤ、ゆっくり近づいて)「ふふん、母さんのコスプレ趣味のコレクションから拝借したの!お兄、顔真っ赤じゃん。やっぱメイド服、どストライク?ざぁこ♡」(スカートの裾をつまんでチラリと見せる)
隼人: (慌てて目をそらし)「ば、バーロー!そんなもん、どうも思わねぇよ!お前、変な服着てふざけんな!(心の声: くそっ、なんでこんな可愛いんだ…いや、ダメだ!弟だぞ!)」
葉月: (ソファに飛び乗り、隼人の顔を覗き込んで)「ふーん、強がっちゃって。ほら、お兄、ボクのメイド姿、ちゃんと見てよ!サービスしてあげてるんだから!♡」(ウインクして舌をペロッ)
隼人: (赤面し後ずさりしつつ)「お前、ほんと調子に乗るなよ!ったく…で、なんだよ、その格好で何企んでんだ?」
葉月: (目をキラキラさせて)「んー、ただじゃこの可愛さ見せないよ!お兄、おやつ賭けて勝負しない?ボクが勝ったら、冷蔵庫のプリン全部ボクの!お兄が勝ったら…まぁ、ボクがメイドとして何かしてあげる、かな?♡」
隼人: (ムッとして)「プリン!?あれ、俺のデザートだぞ!いいぜ、受けてやる。どうせまたお前をコテンパンにしてやるよ!」
葉月がニヤリと笑い、テーブルにトランプやゲームコントローラーを並べる。
シーン2: おやつを賭け仁義なき戦い
リビングのテーブルにトランプ、ニンテンドースイッチ、UNOのカードが並ぶ。隼人と葉月が対峙。葉月はメイド服のまま、ニヤニヤしながらカードをシャッフル。
葉月: 「第一の勝負はトランプ!ババ抜きでいいよね?お兄、頭使うゲーム苦手でしょ?」
隼人: 「ハッ、トランプならお前なんか余裕だ。さっさと始めようぜ!」
ババ抜き開始。葉月はポーカーフェイスでカードを引き、隼人をチラチラ見て挑発。
葉月: 「お兄、めっちゃバレバレの顔してるよ。ほら、ボクのこのスカート、どう?(カードを見せつつ、スカートをひらひら)」
隼人: (目をそらしつつ)「くっ、集中させろよ!(心の声: なんでメイド服がこんなに似合うんだ…!)」
意外にも、隼人が冷静にカードを読み、葉月のペアを崩す。最終的に隼人が勝利。葉月がジョーカーを手に持ってムッとする。
葉月: 「ちっ、ボクとしたことが…!お兄、まぐれだよね?次はゲーム!いつもの格闘ゲームでボクが勝つよ!」
テレビ画面で格闘ゲーム開始。葉月の剣士キャラが素早い動きで攻めるが、隼人が今回は慎重にガード。カウンターでコンボを決め、葉月のキャラをKO。
葉月: (コントローラーを握りしめて)「うそ、なんで!?お兄、めっちゃ練習したでしょ!?ズルい!」
隼人: (ニヤリ)「ハハッ、この間お前にボコられて悔しかったからな。ちょっとコツ勉強したんだよ。ほら、ざぁこ♡」
葉月: (頬を膨らませ)「むーっ!じゃあ、最後はUNO!これならボクの勝ち確定!お兄、覚悟しなよ!」
UNO対決。葉月が「ドロー4」を連発し、隼人を追い詰めるが、隼人が最後に逆転の「ドロー2」を出し、勝利。葉月、カードをテーブルに叩きつける。
葉月: (目が潤んで)「うっ…なんで…ボク、こんなに負けるなんて…!(唇を震わせ、涙目)」
隼人: (少し慌てて)「お、おい、葉月!?泣くなよ、ただのゲームだろ!」
葉月、そっぽを向いてスカートの裾を握りしめる。メイド服のフリルが揺れる。
シーン3: 兄弟の絆とおやつタイム
リビングからキッチンへ移動。隼人が冷蔵庫からプリンを取り出し、テーブルに置く。葉月はまだムスッとした顔で、腕を組んで座っている。
葉月: (俯きがちに)「お兄…ボク、勝負に負けたから、何かしてあげるけど?」
隼人: (少し考え込み)「お、そうだったな。じゃあ、せっかくだし…俺のこと、『ご主人さま」って言ってみてよ」
葉月: (赤面しつつ上目遣いで)「う…。ご、ご主人…さま?」
隼人: (ドキッとして)「お、おう…!(心の声:なんか…イケナイことをしている気がしてくる…)」
葉月: (席から立ち上がりそうになりながら)「も、もういいでしょ!ボク、着替えてくる!」
隼人: (少し微笑み)「ちょっと待てって。俺の分のおやつ、葉月に少しやるからさ(プリンをスプーンで半分に分ける)」
葉月: (顔がパァッと明るくなり)「…!(すぐに強がって)ふ、ふん。別にうれしくなんかないんだからっ!(頬が赤くなる)」
葉月、プリンを一口食べ、目をキラキラさせる。隼人もプリンを食べながら微笑む。
葉月: (小声で、俯きながら)「…お兄、ありがと…」
隼人: (スプーンを止めて)「ん?何て言った?」
葉月: (慌ててそっぽを向いて)「べ、別に!なんでもないよ!お兄のバカ!(メイド服のスカートを握りしめる)」
隼人: (笑って)「ハハ、お前、ほんと素直じゃねえな。まぁ、いいけどよ。(プリンをもう一口)」
キッチンの窓から差し込む陽光。二人がプリンを食べながら、穏やかな時間が流れる。葉月のメイド服のフリルが光に映え、隼人がチラッと見て苦笑い。
葉月: (ニヤリと復活)「ふふん、お兄、プリンもらったけど、次は絶対ボクが勝つから!ボクに逆らうなんて、100年早いよ!」
隼人: (呆れつつ)「はいはい、調子に乗るなよ。次はもっと本気でいくぞ、葉月。」
二人の声が響く中、テーブルの上の空のプリンのカップが、光の中で輝く。
(つづく)