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鈴鈴と劉帆

「わぁ!すごいすごい!本当に道が出来てる!」

鈴鈴は馬車の窓を開けて顔を外に出して叫んだ。

その日、鈴鈴は吏志と共に備国に向かっていた。

崔国と備国をつなぐ新しい道が完成し、この道を使えば夜を超すことなく備国まで行ける様になった。だいぶ早くなったものだと吏志は思った。

「劉帆元気かなぁ!?」

「えぇ、元気ですよ。」

「本当にお肉食べさせてくれるの!?」

「えぇ、以前お世話になったお礼だそうです。ゆっくり楽しんできてください。」

「劉帆の国ってどんな国なんだろう!楽しみ!」

劉帆が備国国王の息子と信じていない鈴鈴は下町で遊びまわる様な感覚で備国に向かっていた。

服装は玉連によってそれなりの物を用意されているため、下町上がりの下女と言う見た目ではなくなっていた。鈴鈴はなぜそんな恰好をするのかなど疑問にも思わず、余所行きの服を宛がわれてご機嫌だった。

帯紐にはいつも通り瑪瑙の組紐飾り、これは劉帆からもらった物だった。

馬車は夕刻には備国の城内に着いた。

「なに、ここ?お城?」

「えぇ、そうですよ。」

「お城に劉帆がいるの?」

「えぇ、そうなんです。」

「劉帆、なんか、悪いことしたの・・・?」

吏志は目を見開いて固まった。

王族なのかと問われることはあっても、まさか罪人の扱いを受けるなど思いもしなかった吏志。これはちゃんと説明しておかないと大事になるかもしれないと思った。

「えっと、ですね。鈴鈴、よく聞いてくださいね。」

鈴鈴は首を傾げた。

「劉帆様は次の王様になることが決まったんです。」

「うそ!すごーい!ほんと!?」

「えぇ、本当です。だからお城に住んでいるんですよ。」

「すごーい!劉帆すごいすごい!変な子じゃなかったんだね!」

「・・・えぇ、まぁ。」

自分たちが変わった子と植えこんでしまっているため、あからさまに全否定もできないと吏志は思った。

「なので、もうあんまり悪く言っちゃだめですよ?」

「わかりました!」

いつも通り、鈴鈴の元気な返事は今一信じられないと吏志は思った。

「馬車から降りましたら私がご挨拶をしますので、同じようにして下さいね。」

「はい!」

何故こんなにも不安なのだろうかと吏志は思い苦笑してしまう。

鈴鈴は備国に五日程滞在する予定だった。その間何も起きなければいいと吏志は願うばかりだった。


「さぁ、着きました。」

馬車の戸が開き吏志が先に下りる。そして吏志は鈴鈴を抱えて下した。

鈴鈴は降りて辺りを見渡し面食らう。そこには何人もの軍人が立っていて自分たちを見ていた。鈴鈴は思わず吏志の後ろに隠れた。

「大丈夫ですよ鈴鈴、お迎えに来てくれているだけですから。」

吏志が歩き始め、鈴鈴が後ろを付いて歩く。後宮の下女はほとんどの者が皇族と関わることはなく、ましてやもてなしを受ける側になどなったことはない。鈴鈴は自分が持て成されるとは夢にも思っておらず、現状が理解できていなかった。

「吏志様?」

「はい、どうしました?」

「劉帆って、本当に偉くなっちゃったの・・・?」

「えぇ、そうですね。」

「そう、なんだ・・・」

何だかつまらなそうな鈴鈴に、吏志は優しく声を書けた。

「偉くなっても、劉帆様は劉帆様です。お友達でいてあげてくださいね。」

「うん・・・」

「劉帆様は何も変わってないですから、大丈夫ですよ。」

「そう、かな・・・」

吏志と鈴鈴は宮中の広間に通された。

吏志には慣れた場所だが、鈴鈴は当然ながら初めてだった。壁や机などの美しい装飾に目を輝かせ、見上げてはきょろきょろとしていた。そんな時、戸が開く音がして吏志と鈴鈴はその方に顔を向ける。そこには正装した劉帆が二人の官僚を連れて立っていた。

「りゅぅ」

大きな声で名前を呼ぼうとする鈴鈴を吏志が止める。

鈴鈴はすぐに吏志を見上げた。

吏志は鈴鈴に微笑み、床に膝をついて頭を下げた。そんな吏志を茫然と見つめる鈴鈴、そしてややあって我に返り、慌てて同じ様な姿勢を取った。

「劉帆様、この度はお招き頂きありがとうございます。」

鈴鈴には、目の前で起きている事が全く理解できなかった。

「吏志、顔を上げてくれ。鈴鈴も、そんな事しなくていい。」

ちょっと照れた劉帆の言葉に、吏志は顔を上げて微笑んだ。

「ご無沙汰しております、お変わりございませんか?」

「あぁ、おかげさまでいい道も出来たしな。」

「おかげでこのように一日かからず鈴鈴をお連れすることが出来ました。」

吏志はそう言うと、鈴鈴を見て笑う。

「では劉帆様、五日後の朝に再び参りますので、どうかその間うちの鈴鈴をよろしくお願いいたします。」

「あぁ、わかった。」

吏志は立ち上がり、数歩下がって鈴鈴の後ろに立った。

鈴鈴は訳が分からす、正面に立つ劉帆と後ろに下がった吏志を何度も見比べた。

「鈴鈴、行くぞ!」

「えっ・・・?」

面食らって動けない鈴鈴、もはや立ち上がる事すら忘れている。鈴鈴の頭の中は大混乱をきたしていた。

そんな鈴鈴と、久々の再開にどう接していいかわからない劉帆を見て、吏志は微笑ましく思いながら見守っていた。

「どうした、行くぞ鈴鈴。」

「えっ、えっ!?」

「・・・っとに!」

劉帆はつかつかと鈴鈴の前にやって来て、そんな劉帆を見上げる鈴鈴の手を掴んだ。

「早く行くぞ!」

「えっ、えっ、えっ!?」

大混乱のまま、鈴鈴は劉帆に連れて行かれた。

吏志はそんな二人が見えなくなるまで頭を下げ、それから帰路についた。

「ねぇ、どこに行くの!?」

「お前の部屋だ、」

「私の部屋?」

「そうだ、お前がここにいる間使う部屋。」

「私、お城に住むの!?」

「そうに決まってるだろ?」

「すごーい!!」

鈴鈴の声のトーンが上がった。

きょろきょろとしている鈴鈴の手を引いて劉帆は速足で歩いていた。夕飯はもうすでに準備されている、後は自分たちが部屋に行けば全てが整った。早く驚く鈴鈴の顔が見たくて、劉帆はとにかく急いでいた。

目の前の大きな戸を開けると、そこは広く豪華な部屋だった。

「ここがお前の部屋だ。」

「うわぁぁぁぁ!すっごーい!」

その豪華さに鈴鈴は目を輝かせる。劉帆が手を離すと鈴鈴は部屋の真ん中まで行って四方八方に顔を向けた。劉帆は付いて来た使用人に食事の用意を伝える。

使用人達はすぐに食事の準備を始め、部屋には豪華な食事がどんどんと運ばれてきた。

そんな様子を見た鈴鈴は、再び固まってしまった。

子豚の丸焼き、大きな魚の姿揚げ、細工された美しい野菜や果物、それらは鈴鈴にとって見たことのない物体だった。

「これ、全部食べるの・・・?」

「肉を食べさせるって、約束しただろ・・・」

「すごい・・・」

鈴鈴は使用人に座らされ、目の前には取り分けられた豪華な料理が並んだ。

「さぁ、約束だからな。好きなだけ食べろ。」

「いただきまぁす!!」

鈴鈴は目をキラキラさせて取り分けられたものを食べる。

そんな光景を見て、劉帆は在りし日の崔国での日常を思い出した。

鈴鈴と生活をする中で、食べ物を美味しそうに嬉しそうに食べる鈴鈴を見て、自分はこうやって食事をしたことがあっただろうかと劉帆は思った事。出されたものを当たり前のように食べ、肉や魚がある事は普通だと思っていた。しかし、鈴鈴はそうじゃないと言った。自分達は食べる事が出来ないのだと。そんな者がいる事なんて考えたこともなかったと劉帆は思った。

劉帆は、配膳がひとしきり終わったところで使用人を部屋から出した。

そして食事をしている鈴鈴を頬杖を付いて見ていた。

「お前は本当にうまそうに食べるな。」

劉帆の言葉に鈴鈴は劉帆の方を見る。

「劉帆は、あっ、劉帆様は・・・ん?」

以前と同じように声を掛けようとして、鈴鈴は少し慌てた様子で手を止めた。そんな難しそうな鈴鈴の顔を見て劉帆はため息をついた。

「劉帆でいい、」

「でも、劉帆は偉くなったんでしょ?」

「なったんじゃない、前からだ。」

「うそ!そうなの!?」

「そうだって言ってたじゃないか!」

「そうだったかなぁ・・・?」

鈴鈴は首を傾げた。

「お前が信じなかっただけだ。」

「劉帆は本当に王様になるの?」

「まぁ、その予定だ。」

「んじゃ、とっても偉い人なんだね。」

鈴鈴のなんだかちょっと複雑そうな表情に、劉帆も複雑な想いになった。

「肉は、うまかったか?」

「うん!こんなの初めて見た!すごい美味しいね!もうお腹いっぱい!」

「そうか、なら下げさせよう。」

劉帆が手をたたくと、使用人が部屋に入ってきてあっという間に豪華な食事は下げられた。

下げられたら下げられたで何だかもったいないと鈴鈴は思った。そして残ってしまった大量の料理の事が気になった。

「劉帆、あのご飯、どうするの・・・?」

申し訳なさそうに問いかける鈴鈴。劉帆は鈴鈴がそう言ってくるだろう事が分かっていた。

「そう言うだろうと思ったよ。」

劉帆の言葉に鈴鈴は首をかしげる。

「もてなし料理や催事の料理の残りは使用人達で分けていい事にしている。今頃もうなくなってるんじゃないか?」

お茶と茶菓子を持ってきた女官がそんな劉帆の言葉を聞いて、微笑みながら続けた。

「鈴鈴様があまりによくお召し上がりになるから、なくなるんじゃないかと裏でみんなで話していたんですよ。」

その言葉に鈴鈴は赤い顔をして笑った。

「とってもおいしかったから!」

「光栄でございます。」

女官の女が笑う。

「以前は全て廃棄していたのですが、劉帆様がみんなで分けていいとおっしゃってくれたんですよ。」

「そうなの!?」

鈴鈴が劉帆を見つめる。

「お前が、さんざん勿体ないと怒るからだ。」

劉帆はプイっと顔を背けた。

そんな劉帆の頭の上に、鈴鈴は手を置いた。

何か柔らかい物が頭上に触れた気がして、劉帆は思わず振り返る。

「えらいね、劉帆。」

振り向いた劉帆に、鈴鈴が嬉しそうに笑った。

「・・・・・子ども扱いするな!」

鈴鈴は面白がって劉帆の頭を雑になで、劉帆はその手を払おうとする。

そんな若い二人のじゃれ合いを女官達がくすくす笑いながら見ていた。

「ねぇ劉帆、こんなに広いお部屋、私一人で使っていいの?」

「お前は客人だ、もてなすのがあたりまえだろ?」

「でも、すっごい豪華だよ?私は下女だし・・・」

「身分なんていーの!お前は、俺の客人なんだ。お前だって散々俺の世話をしたじゃないか。」

「だってそれは劉帆が暴れたからじゃん!」

「・・・・・」

女官達がくすくすと笑っている。

ひとしきり笑い合った後、女官の一人が鈴鈴の方へとやって来た。

「さぁ、鈴鈴様、湯浴みのお時間です。」

「へっ、湯浴み?」

下女として働いている鈴鈴は毎日湯浴みをしない。数日に一回みんなで入る程度だった。

「んじゃな、明日また来る。」

劉帆はそう言ってプイっと部屋を出て行った。

鈴鈴に対する待遇は皇女並みだった、それは劉帆から下女である鈴鈴に対する最大限のもてなしだった。

風呂に入り、女官達にもみくちゃにされた鈴鈴は布団に倒れ込む。その布団はとても柔らかく気持ちがいいと鈴鈴は思った。

大きな寝床にあおむけになり、改めて部屋を見渡して見た鈴鈴。

お肉が食べたいと言っただけなのに、まさかこんなすごい事になるとは思ってもみなかった。

「明日は何が起きるんだろう・・・?」

そう思うとなぜか面白くなってきて鈴鈴は布団に潜り込んで笑った。


「鈴鈴様、おはようございます。」

鈴鈴は自分を呼ばれる声で目を覚ました。

そして女官が立っていることに驚き、ここが備国である事を思い出した。

「さぁ、お着替えを致しましょう。もうすぐ劉備様がお越しです。」

「あっ、はい!」

着る服がいつもの下女の制服じゃないことに気が付きまたしてもここが備国であることを思い出す鈴鈴、いそいそと服を着替え、腰ひもにいつも通り瑪瑙の飾りを付けた。

「あら、その瑪瑙細工。」

女官の一人がそんな瑪瑙に気が付いた。

「昔劉帆・・・様にもらったんです。」

鈴鈴は笑顔でその瑪瑙の組紐飾りを女官に見せた。

「大切にして差し上げて下さい。それ、お母様の形見ですから。」

「・・・え?」

鈴鈴が首を傾げた時、劉帆が入って来た。

「おはよう、眠れたか。」

「あっ、おはようございます!はい!眠れました!」

備国の朝食は粥だった、劉帆と鈴鈴は同じ机を囲んで朝食を済ませる。

「鈴鈴、今日は町に行こうと思う。」

「町?」

「あぁ、そうだ。この国を見せたい。」

「行く行く!楽しそう!」

ぶっきらぼうで不器用な劉帆、しかし鈴鈴はそんなことは気にならないと言う様子で喜んだ。

「町には何があるの!?」

「だからぁ、それを見せたいって言ってんだろ?」

「市場とかあるの!?ご飯屋さんも!?」

「だからぁ!行って見たらいいじゃんか!」

「私町に行くの好きだよ!行こう行こう!」

「だから行くってば!」

「お菓子屋さんとか行きたいな!」

「わかったってば!」

鈴鈴が楽しそうにしている事が、劉帆には嬉しかった。

劉帆は鈴鈴に会うまで不安があった、自分の事を覚えているのだろうか、覚えていたとしても以前のように笑ってくれるだろうか、自分の名を呼んでくれるだろうか。約束を実現するまでに時間がかかってしまったがために、もう心変わりをしてしまっているのではないか。そんなことを考えない日はなかった。

しかし今目の前にいる鈴鈴は、自分が捕虜だったときの鈴鈴のままだと思った。

元気がよく、明るく、素直で、尚且つ太陽のような笑顔がそのままである事が、劉帆には嬉しかった。

朝食後、劉帆は少し身分を落とした服装に着替えた。そして数人の付き人を従えて劉帆と鈴鈴は町へと降りた。

本当は鈴鈴と二人で町に行きたかった劉帆だが、それだけは認められないと女官達に叱られた。劉帆は元より、預かり者である鈴鈴に何かあっては大変だとこっぴどく怒られたのだった。

結果、数人の軍人が身分を隠し、劉帆と鈴鈴を背後から警備すると言う方法で決着した。

鈴鈴は町に出るなり目を輝かせ、目につく店全てに足を止める勢いだった。

崔国ではあまり見ない新鮮な魚や野菜は鈴鈴の興味を引いてやまない、人見知りをしない鈴鈴は店主や客人たちとも楽し気に話をした。

劉帆はそんな鈴鈴をじっと見ていた。

世間話をしながら楽し気にしている姿を見て、これが本来の姿なのだろうと思った。劉帆は、以前鈴鈴が自分は町の生まれだと言っていたのを思い出した。勤めを終えたら町に帰るんだと。鈴鈴の城勤めの契約が切れるのは今年だと、劉帆は以前、孫文である清爛から聞かされていた。

町に戻れば鈴鈴は結婚適齢期であり、すぐに嫁ぐだろう・・・孫文のそんな言葉を劉帆は思い出していた。

「わぁ!いい匂い!」

鈴鈴は一軒の店の前で足を止めた。

そこにはいくつも重なった蒸籠があり、暖かい湯気が出ていた。

「いらっしゃいお嬢ちゃん!粽はいかがだい!?」

「わぁ!美味しそう!」

「うちのは豚肉がたくさんだよ!うまいよ!」

鈴鈴はその時ふと、自分はお金を持っていないことに気が付いた。下女としてもらっている賃金はほぼすべて実家に仕送りをしており手元にはほとんどなかった。それでも城にいるときはお金を使うこともないので不自由はしなかったが、町に出るとお金が必要なんだと言う事を思い出した。

「・・・えっと、」

困った顔をしている鈴鈴の横に、劉帆がすっと並んだ。

「お前はさっき食ったばっかりなのにまだ食うのかよ、2つ。」

「毎度あり!」

「劉帆?」

「ほら、こっち!」

劉帆はひもで結ばれた粽を二つ持って、店の横にある椅子に鈴鈴を引っ張って座らせた。

「気を付けろよ、熱いぞ?」

そう言って粽の一つを鈴鈴に持たせた。

「ありがとう!」

鈴鈴は劉帆を見上げて笑った。

「おいしいね!」

「あぁ、」

大きな叉焼が入った粽は非常においしいと鈴鈴は思った。

相変わらずおいしそうに食べる鈴鈴を見ていて、劉帆は見飽きないと思った。

「ねぇ劉帆、ここの人達はこんなにお肉が入った粽を食べるの?」

「こんなの普通じゃないの?」

「おっきいお肉だね、このお肉もお魚も野菜も、もっと崔国に来ないかなぁ。そしたらもっとみんなが食べられるようになるのにね。」

「あの道が出来たんだ、やがてそうなるよ。うちは農産品を崔国に出すことで賃金を得ることになるからな。」

「そうか、そうしたらお父さんお母さんにももっとお肉を食べさせてあげられるね!備国の粽にはお肉がいっぱい入ってるって教えてあげよう!」

「・・・あぁ、そうだな、」

劉帆はなぜか、複雑な気分になった。その気持ちは昨日から時折なる気持ちで、少し鈴鈴を遠く感じる気がした。

「欲しいものがあったら言え、買ってやるから。」

「ありがとう劉帆!次行こう!」

そう言って鈴鈴は立ち上がり劉帆の手を取った。

「おいっ!!」

「行こう!」

鈴鈴に引っ張り上げられて立ち上がる劉帆。そして並んで立って、思わず劉帆を見上げる鈴鈴。

「・・・なんだよ?」

「劉帆、おっきくなったね!」

「はぁ!?」

「うん、おっきくなった!前は同じくらいだったのにね。」

そう言って鈴鈴は劉帆の頭のポンポンとたたいた。

「お前なぁ!」

顔を真っ赤にして叫ぶ劉帆に鈴鈴は笑う。

「行こっ!」

鈴鈴はそのまま劉帆の手を引いた。

「おい!待てって!」

劉帆は鈴鈴に引っ張られる形で町を歩いた。

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